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青空文庫、2019年にパブリックドメインとなるはずだった作家13名の21作品を紹介 44

ストーリー by headless
紹介 部門より
青空文庫は1月1日、著作物の保護期間が延長されなければ2019年にパブリックドメインとなるはずだった作家13名の21作品を紹介した(そらもよう)。

青空文庫は例年1月1日に作品がパブリックドメインとなった作家の一覧を公開していたが、2018年12月30日に著作権保護期間が作者の死後50年から70年に延長され、1968年に死去した作家の作品は2039年1月1日まで保護期間が続くことになる。

青空文庫では、1968年に死去した13名の作家(石田英一郎大原総一郎奥野信太郎沢瀉久孝木山捷平子母沢寛多田不二円谷幸吉野田高梧広津和郎藤田嗣治保篠竜緒村岡花子)の作品を元旦の公開に向けて準備していたそうだ。しかし、これらの作家の作品を青空文庫で公開できるのは20年後となる。その代わり、2013年に死去した青空文庫創設者の富田倫生氏による「「天に積む宝」のふやし方、へらし方」を2019年1月1日の新規公開作品として登録している。

また、著作物の保護期間延長の対象となり、パブリックドメインになるのが2039年~2059年まで延期された作家名の一部を別ページで一覧にまとめている。一覧では上述の作家に加え、足立勇、内山順、橘瑞超、西田天香、日沼倫太郎、丸岡明、吉尾なつ子、若山喜志子の8名が1968年に死去した作家として記載されており、20年分で計524名がリストアップされている(著作権保護期間延長になった作家名一覧)。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  •  保護期間が延びるとなぜまずいのかという根本的なところは、著作権のせいで複製なり電子化なりの処置が執れなかった作品が忘れられ、原本が痛んだり紛失してしまったりで失われてしまうから。
     電子化というのは物理的な所蔵限界を事実上無限にまで広げてくれる大変有効な技術なんだけど、それを阻害する不必要に長い著作権保護期間は有害だと言われてるわけ。

     なので、一番危険なのは主な作家として名前が挙がってこないけどアーカイブ対象にはなるタイプのそこそこの知名度の作家の作品なんだよね。

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    • by Anonymous Coward

      原本が痛んだり紛失したりしたときに備えてバックアップを作るのが複製権侵害だと主張するのか?

      • 参考記事 [itmedia.co.jp]あるから読んでみて。

        にわかには信じがたい話かもしれないけど、バックアップ用途の複製が認められているのは個人的な用途だからで、文化”事業”として電子化する場合、著作権者の許諾が必要になるんだよ。

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        親コメント
        • 著作権法第31条も知らない人だったのか。著作権者の許諾がなくても国会図書館はバックアップがとれるし、実際にとってるんだよ。ITmedia の記事は、バックアップしたのを「近代デジタルライブラリー」で公開するのに著作権者の許可がいるという話だよ。

          親コメント
          • もちろん知ってる。

            もしかしたら知らないのかもしれないけど、公開できない資料のアーカイブ作業にまともな算なんて付かないだよ。
            つまり、アーカイブの活用がセットの文化”事業”でやるバックアップには使えないってことね。

            図書館でしかできないってのも大きなネックで、電子アーカイブ作成って図書館の数ある業務の中の一つでしかないわけで、予算も人手も足りない。

            だからこそ、青空文庫のようなプロジェクトが重要になってくるんだけど、それがこの著作権保護期間の延長で大ダメージを受ける、というのがこのストーリーにおける前提知識だよ。

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            親コメント
            • by Anonymous Coward

              そういう前提条件を知ろうともしないでテキトーな思い込みで俺ルール主張する人がいかに多いか…
              このストーリーのコメント読むと暗澹たる気持ちになりますね

      • by Anonymous Coward

        その「バックアップ」を公衆配信したら複製権侵害になるだろ。
        パブリックドメインに帰属させることのメリットは不特定多数が違法性を気にすることなく複製できることにあるので、
        たとえ個人ベースでバックアップ作れても所有者が忘却する、もしくは死ぬことでこの世から消えてしまう。

        • by Anonymous Coward
          別に公衆送信しなくても普通に複製権侵害だろ複製してんだから
          個人が家庭用に複製するもの(これなら別にバックアップでなくてもよい)とソフトウェアのバックアップ(これはバックアップでなければならない)に限り特例として認められているにすぎない
          • by Anonymous Coward

            原本が痛んだり紛失したりしたときに備えて複製を取っておくのは著作権30条の範囲内だよ。自炊は複製権侵害だと主張するつもりか?

            • by Anonymous Coward
              他炊は複製権侵害だよ。
              • by Anonymous Coward

                自炊は複製権侵害ではないと認めるわけですね。複製権侵害ではないという結論が出たようです。

              • by Anonymous Coward
                バックアップではない自炊も複製権侵害ではないので、自炊がどうかというのはここでは関係ない。
                自炊だろうが自炊でなかろうが、バックアップは複製権侵害。
                一度でいいから著作権法をちゃんと通読してね。
              • by Anonymous Coward

                「バックアップの取り方によっては複製権侵害になる場合もある」なら言えるが、「バックアップは複製権侵害」は無理だよ。私的にバックアップを取るのは複製権侵害にならないのだから、複製権侵害にならずにバックアップをとる方法はあるってこと。

              • by Anonymous Coward
                複製権を侵害せずに作成したバックアップはバックアップの用をなさない。
                家庭内での使用に限定された私的複製を図書館(青空文庫のような電子的なものを含む)に収蔵するつもりかよ。
                もう一度だけ言うぞ。ここが何のスレか思い出して著作権法を読め。
        • by Anonymous Coward

          「なぜまずいのかという根本的なところ」ならバックアップをとるという対策があると指摘しているだけだが。その程度の対策をする気もないなら、所詮その程度のまずさだってことだよね。忘却なんてのは論外で、バックアップの記録を残すこともできないのかと。所有者が死ぬ問題は相続すればいいだけ。

          つーかそれ以前に、出版されたものなら国会図書館に残っていることが期待できるわけだが。

      • by Anonymous Coward

        そこそこの知名度の作家だと「原本が痛んだり紛失したりしたときに備えてバックアップを作る」だけだとモチベーションが保てなくてやらないけど、青空文庫で公開できるならいっちょテキスト化してみるかって事じゃない?

        • by Anonymous Coward

          バックアップはスキャンすればとれるだろ。テキスト化することでバックアップしろなんて誰も言ってないよ。

    • by Anonymous Coward

      バックアップは国がやれば良い訳で
      個人に複製の権利を与える理由にはなりません

      アーカイブは国会図書館が電子化すればいいし,実際その方向で作業がすすんでいます

      • というか著作権法第31条2項で電子バックアップの権利は国会図書館限定で認められているから
        それ以外の図書館や事業者が行なうのは違法なんだよね。
        親コメント
        • by Anonymous Coward

          保存だけが目的なら第31条第1項第2号がありますね。

          全ての蔵書が電子書籍という私設図書館「みる会図書館徳島館」があって、貸出せずに館内で閲覧するだけなら、第31条第1項第2号と「同一構内における通信は公衆送信には該当しない」ということで著作権侵害にはあたらないと判断しているらしい。原本を保管するスペースはないのでデジタル化して原本は破棄することが保存のために必要、というロジックだと思う。微妙な線だとは思うけど、著作権侵害とも言い切れない。

  • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 12時07分 (#3543654)

    既存の著作権切れ作品を活性化する事が、推進派を肯定した人たちに一矢報いることになるのだろうね。
    恐らく近道のひとつはコミカライズかな。

    • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 18時21分 (#3543775)

      朗読なんて有効だと思いますよ
      昔はテープで配布するしかなかったけど
      今ならYoutubeでもニコ動でも公開するところなんていくらでもあるし
      目の不自由な人や、活字が読めない学習障害のある人でも楽しめます
      夏目漱石あたりの文章はいい演技の練習になるし
      本格的にやろうと思うと防音室が欲しいところだけど
      ダンボっち買うと7万ほどするんだよな
      住環境によっては近所迷惑だから河原や海岸でやれと言われそう…

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2019年01月07日 0時49分 (#3544105)

        ボイロでいいんでね?
        作成環境のハードルがかなり低くなると思う。
        これだと需要が盲に限らなくなるだろうし、朗読は案としては悪くはないよなぁ。

        ゆっくりがよむ「ドグラマグラ」・・・なんかもう既にありそだな。

        親コメント
    • 著作権切れの作品にそれだけの価値があることを示したら
      それはむしろ延長への動機付けになるのでは?
      無料公開されてもほとんど目も向けられない作品なら
      著作権が切れても惜しいとも思わないだろうけど。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      それを漫画村で

    • by Anonymous Coward

      UN-GOみたいにか?

    • by Anonymous Coward

      一矢報いてるかそれ?
      どっちかってと著作権ロビイストたちの思う壺としか。
      むしろもう呆れて著作権を守ろうという気をなくしている人が多いと思うね。
      ついていけないよ。

      それはそうとてリストの中身はインパクトに欠けるな。

      • by Anonymous Coward

        著作権切れ作品の活性化が思う壺って、もしかして二次作品で儲けようとしている人たちを指している?
        もしそうなら著作権も特許権も永遠に保持される世界が正常だと思ってる?

        • by Anonymous Coward
          永遠に保持されてもそれはそれで正常だと思うよ。
          人間の知性は天与のものなのだから知性の生産物の所有権も天与の基本的人権であるべき、という考え方には一理ある。
          人権を守るか権利を制限してでも産業振興を図るというのとどっちがよいかの選択でしかない。
          特許はわざわざ公開しなくてもコカコーラのレシピのようにずっと秘密にしとけば永遠に所有しつつそれを産業にも利用できるけど、著作権はそうではないから、特許は有限で著作権は無期限とした方が公平だと個人的には思う。
        • by Anonymous Coward

          著作権が延長されたんでしょ。
          国内外の延長賛成派としては、これで著作権収入が増えるとか、文化に悪影響はないとか、寿命が長くなったから保護期間も長くするべきとかそういう主張をしたわけでしょ。
          既存の著作権切れ作品の活性化って延長がなけりゃ他の作品も活性化されたかもって示す目的かもしれないけど既存の著作権切れ作品で十分で延長による悪影響はなかったと判断されるだけだよね。

          そもそも著作権収入が増えたなら文化が破壊されようが、貴重な作品が失われようが、全体の効用が低下しようが、二次創作がどうなろうが、はっきり言ってどうでもいいのが著作権ロビイストたちだよね。
          じゃぁ一矢報いる為にするべき事は何?
          考えるまでもないでしょ。

          • by Anonymous Coward

            >既存の著作権切れ作品で十分で延長による悪影響はなかったと判断されるだけだよね。

            自由主義の経済論理に「このくらいで充分だろう」という拡大適正論なんて聞いたことないけれど。

    • by Anonymous Coward

      著作権の延長のデメリットって見えにくいんですよ。
      主にマイナー作品の埋没なので。
      だから著作権切れて埋もれてるような中から面白いのを発掘するような形でないと意味がない。

      法人著作物の保護期限が個人に比べて短すぎるとは思ってたので作品の公表後70年くらいなら納得だったんですけどね。
      個人は死後50年か公表後70年のどちらか長い方って事で。
      個人の死後70年は長すぎ。

      • by Anonymous Coward

        著作権と特許を条約レベルから統合すればええねん。

    • by Anonymous Coward
      コミカライズのような同一性保持権を侵害する行為は遺族の許可が必要なのでできない。
      これは著作権のように年限で切れたりしない。
  • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 12時25分 (#3543660)

    戦時加算の日数一覧 [wikipedia.org]
    オーストラリア 3794日(10年と144日)
    カナダ 3794日(10年と144日)
    ニュージーランド 1607日(4年と147日)

    ※TPP11加盟国のみ。ちなみに離脱したアメリカと加盟に興味を持っているイギリスは3794日(10年と144日)

  • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 23時27分 (#3543856)

    それにより若い読者が結構増えてきて(いままでは高い全集とかじゃなきゃ手に入らなかった)論評もされ、
    ある意味幸せかもなあ。

    • by Anonymous Coward
      人類共有の財産になる、というのはまさにそういうことなんでしょうね。

      権利切れになるまでは、ごく一部の例外的な有名作品以外は
      かなり限られた範囲の人々しか触れない。
  • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 12時11分 (#3543656)

    って何だろうって思ったんだが、「遺書」とな。
    わりと全文に近い「引用」をテレビのドキュメンタリー番組とかで見たよな気がするけど。
    あれは許諾を受けたものだったってことなのね。

  • by Anonymous Coward on 2019年01月05日 16時15分 (#3543731)

    今回の施行日が12月30日だったってのもひでぇ話。
    今までの著作権法改正の施行日は大体1月1日だったから、今回もそうだとばかり思ってた。
    つまり12月31日の23:59:59をもって満了になる作家がいるはず、今年が最後の追加か...と勘違いしてた。
    # 20年待ったら俺自身がこの世からいなくなってそうだ。

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人生の大半の問題はスルー力で解決する -- スルー力研究専門家

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