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著作権

「クマのプーさん」など 1926 年に出版された著作物が米国でパブリックドメインに 95

ストーリー by headless
古典 部門より
米国では 2022 年 1 月 1 日、1926 年に出版された文学・音楽等の著作物がパブリックドメインとなったほか、1923 年よりも前に出版された推定 40 万点の録音物がパブリックドメインになった (Public Domain Day 2022The Verge の記事)。

Public Domain Day 2022 では新たにパブリックドメインになった文学作品として、以下の 13 作品を取り上げている。
  • A・A・ミルン「クマのプーさん」
  • アーネスト・ヘミングウェイ「日はまた昇る」
  • ドロシー・パーカー「イナフ・ロープ」
  • ラングストン・ヒューズ「おんぼろブルース」
  • T・E・ローレンス「知恵の七柱」
  • フェリークス・ザルテン「バンビ」
  • ハリール・ジブラーン「Sand and Foam」
  • アガサ・クリスティ「アクロイド殺人事件」
  • エドナ・ファーバー「ショウボート」
  • ウィリアム・フォークナー「兵士の報酬」
  • ウィラ・キャザー「私の不倶戴天の敵」
  • D・H・ローレンス「翼ある蛇」
  • H・L・メンケン「Notes on Democracy」

米国では 1977 年までに出版された著作物の場合について、出版から 95 年の著作権保護期間を定めているため、1926 年に出版された著作物が 1 月 1 日にパブリックドメインとなった。「バンビ」は 1923 年に出版されているが、1926 年の再出版時に米国での著作権表記が行われたため、米国では 1926 年出版扱いとなっている。音楽作品でも同様、1977 年までに公表された作品には 95 年の著作権保護期間が適用されるため、1926 年に初演されたプッチーニのオペラ「トゥーランドット」も今回ようやくパブリックドメインとなった。

日本では著作者の死後 50 年または 70 年の著作権保護期間を定めており、2018 年時点で戦時加算を含めて 50 年の著作権保護期間が満了していなかった作品は 70 年間となる。そのため、「クマのプーさん」などの著作権保護期間が既に満了している一方で今年新たにパブリックドメインとなる作品はなく、「日はまた昇る」など上記作品の半分は著作権保護期間が満了していない。

日本の作家の作品でも今年パブリックドメインとなる作品はないが、青空文庫では著作者自身の希望による3作品(円城塔「鉄道模型の夜」、澤西祐典「くじらようかん」、福永信「三重塔にて」)を1月1日に新規公開しており、2日には尾崎士郎訳の「現代語訳 平家物語 01 第一巻」、3日には鴨長明作・佐藤春夫訳の「現代語訳 方丈記」を新規公開している (そらもよう)。

米国ではこれまで録音物に関しては、1972 年 2 月 15 日以降に録音された著作物のみが連邦法で保護されていたが、2018 年に成立した Music Modernization Act (MMA) で古い録音物にも著作権保護が拡大された。今回の 1923 年以前に出版された録音物のパブリックドメイン化が MMA 適用の第 1 弾であり、パブロ・カザルスが演奏したバッハの無伴奏チェロ組曲第 3 番の第 5 曲や、セルゲイ・ラフマニノフが演奏したクライスラーの「愛の悲しみ」など、多数の録音がパブリックドメインとなった。

2024 年以降は 1923 年 ~ 1972 年の録音物が順次パブリックドメインに加わっていく。保護期間は 1923 年 ~ 1946 年に出版された録音物が 100 年、1947 年 ~ 1956 年に出版された録音物は 110 年となり、1957 年 ~ 1972 年 2 月 15 日までに録音された録音物はすべて 2026 年 2 月 15 日で保護期間が満了する。

  • by Anonymous Coward on 2022年01月04日 19時17分 (#4179426)

    映画の著作物の保護期間を50年から70年に延ばしてから20年が経つので
    2025年から順次パブリックドメイン化する映画が増えていく。

    有名なのだと「七人の侍」「ゴジラ」が1954年公開なので2024年12月31日で著作権の保護期間が終了する

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      「七人の侍」はまた黒澤明の著作物とかやられたりしませんか。

      • by Anonymous Coward

        つまり映画のプロデューサーが権利持ってる著作物という形にしておけば、100年単位で伸ばせる訳ですな。
        会えて若い社員をプロデューサーに1人以上入れておいて会社に預けてる状態にしておけばいい。
        まだ伸ばせるねこれ。

        • by Anonymous Coward

          「今後はそうする」ことはできてもいまさら「七人の侍のプロデューサーはこの若者でした」とはできんやろ

      • by Anonymous Coward

        そういえば旧著作権法との比較(死後38年か公表後70年のいずれか長い方)があったか。
        ゴジラの方は個人が著作権者として表に出てきてないから法人の著作物(公表後33年だったが改正で50年、再改正で70年)ってことになるんだろうか。

  • by Anonymous Coward on 2022年01月04日 22時22分 (#4179457)

    50年もあれば十分だろうに。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      > 「バンビ」は 1923 年に出版されているが、1926 年の再出版時に米国での著作権表記が行われたため、米国では 1926 年出版扱いとなっている。

      更にサブマリン著作権。

    • by Anonymous Coward

      ほんと、キチガイじみてると思う
      50年か死後30年のどちらか短い方、くらいでいい

  • by Anonymous Coward on 2022年01月04日 22時39分 (#4179458)

    日本の著作権法の附則第7条には

    この法律の施行前に公表された著作物の著作権の存続期間については、当該著作物の旧法による著作権の存続期間が新法第二章第四節の規定による期間より長いときは、なお従前の例による。

    とあって、現行法の条文だけを見ていてはダメ。

    著作権が改正された1970年より前の作品では、明治時代(1899年!)に制定された旧著作権法の著作権保護期間の「死後38年」という規定も考慮しなければならなくて、黒澤の場合、公開時に実名を公表しており、亡くなったのが1998年ですから、2036年まで著作権が残ってます

    これを根拠に、古い黒澤作品の格安DVDが軒並み撃墜されています(東宝作品 [translan.com]、松竹作品 [translan.com]、角川=大映作品 [translan.com])。

    とりあえず文化庁の「著作物等の保護期間の延長に関するQ&A [bunka.go.jp](PDA)」の「問10 旧著作権法下で保護を受けていた著作物の保護期間はどのようになりますか。」を読んで!

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      欧州で公開されていた黒澤作品のDVDなら・・・とかだめかな

  • by Anonymous Coward on 2022年01月04日 18時56分 (#4179421)

    https://internet.watch.impress.co.jp/docs/yajiuma/1059500.html [impress.co.jp]
    「くまのプーさん」が5月21日にパブリックドメイン入り、注意すべきポイントとは?

    もうすでにパブリックドメインになっていたのでは?

    ここに返信
  • by Anonymous Coward on 2022年01月05日 0時54分 (#4179480)

    昨今パブリックドメインになる作品って海賊版も含めて「誰もが一度は触れたことがある作品」なんだけど、
    権利権利言い始めた平成期以降の作品って発表から10年も経てば話題にもならなくなるんだよねー

    で、95年後なんてオリジナル作品を目にした人も死に絶えてる時代だけど、そこでパブリックドメインに
    なったところで後世に語り継がれる「名作」になれるのかな。

    ここに返信
    • by Anonymous Coward on 2022年01月05日 7時51分 (#4179500)

      「誰もが一度は触れたことがある作品」以外にも、「話題にもならない」沢山の作品が
      どんどんパブリックドメインになってますよ
      名作はパブリックドメインになるよりずっと先に名作と呼ばれているから「誰もが触れたことが」あり、
      話題にもなり、パブリックドメインでなくても語り継がれるのです

      • 現状でも50年から70年になったことでマイナーな作品は再販ができずに消えていってる [togetter.com]という問題があるようです。
        再販されないからパブリックドメインになるまで「誰も目に触れることができない」状態が長らく続いてしまう、と。

        • by Anonymous Coward

          上で挙がってるようにマイナーな作品はどのみち再販されない。だって印税がなくても採算が取れないからね。紙の本なら図書館で読まれるかもしれないが。多分青空文庫入りしても図書館でたまに読まれる程度にしか読まれない。てか青空文庫の作品別PVとか出てないんだろうか…
          実際数百年前とか数千年前の作品で残ってるのは大半が名作人気作。
          一個上のコメントの繰り返しになるけどね。
          作品を残したいならそのための努力が必要。俺の作ったオープンソースソフトウェアが利用されないのとマイナー作品が消えていくのは同じこと。

      • by Anonymous Coward
        別にパブリックドメインにならんでも権利者にお金払って再版すればいいだけ
        タダじゃなきゃ再版する価値もない作品は最初からその程度の価値しかないんだから消えて当然
        • by Anonymous Coward

          時代の趨勢とかあるから、一概にそうは言えないと思うぞ。チャー研とかは、違法なアップロードがなければ、日の目を見なかっただろうし。

          • by Anonymous Coward

            人はそれを誤差と呼ぶのでは。
            んで著作権が実現する利益と著作権廃止が実現する利益を天秤に載せるとどうなんのって話?

        • by Anonymous Coward

          権利関係の実務をやったことがない人はこんな認識なんだろうけど、実際には「お金を払って再販できるんならとっくにそうしてる」って作品は山程あるのよ。

          死後50年とか70年とか経つと、相続を繰り返してたりで権利者が誰かわからなくなってることも多いの。誰かわかっても連絡を取る方法がなかったりすることも普通。例え連絡が取れても、何のことかわからず門前払いされたり、関係者が多すぎて調整がつかなかったり、まあ大変。

          • by Anonymous Coward

            山程あるって言うけど公開されなくなった作品全体の9割位?

            • 俺は再販はやったことないけど、詭弁に詭弁で返すなら、オレの亡くなったじいちゃん(ほぼ無名)の著作の許諾が取れるならとってみやがれってんだよ。関係者のコネを駆使すれば何とか俺のところまでこれるだろうが、俺は相続で揉めてるから不可能と答える。労力は残念ながら水の泡だね。
              真面目に書くと、そもそも再販を第三者が金を払って代わりにやろうって時点で何かあるわけだから、大変なんじゃない?連絡を取ったうち誰か一人でも「〇〇に全部任せている」「全部自由にしてくれ」「相続でもめている」「共同著作物」「〇〇に頼まれて作った」「私は知らない」「会社が倒産/解散」というワードを発した時点で、ほぼ100%不明瞭な箇所があるわけでして。大変だろうね。

  • by Anonymous Coward on 2022年01月05日 9時27分 (#4179515)

    どないすんねやろ

    ここに返信
    • by Anonymous Coward

      単純にくまのプーさんの新作映画を作ったり他の会社を手っ取り早く買収してIPを仕入れたり。
      著作権は有効期限付きだけど商標権は延長できるし。

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未知のハックに一心不乱に取り組んだ結果、私は自然の法則を変えてしまった -- あるハッカー

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