総務省がマイナンバーカードをポイントカードとして利用する検討を開始すると報じられる 131
紛失したときの問題をどうするのでしょうか 部門より
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EFFは毎月最もバカバカしい特許に贈る「Stupid Patent of the Month」の12月分として、Microsoftが2007年に取得していたデザイン特許を選定した(EFF — Deeplinks Blog、Ars Technica、The Register、WinBetaの記事)。
このデザイン特許「D554,140」はスライダーの両端に「-」ボタンと「+」ボタンを配したもので、Microsoft Officeなど多くのアプリでズームスライダーとして使われているUI要素だ。Microsoftは「User Interface for a Portion of a Display Screen」として2006年にデザイン特許を申請。2007年に承認されている。
Microsoftでは12月、WordPerfect X7やQuattoro Pro X7といったCorelのオフィスアプリケーションがリボンUIなどの関連特許を侵害しているとしてCorelを訴えているのだが、この訴状(PDF)にD554,140が含まれていたことから存在がクローズアップされたようだ。
デザイン特許は新規性があり、機能と無関係で、装飾的な部分に関してのみ認められるが、しばしばオリジナルとはいえないものや、装飾の結果ではないもの、バカバカしいものについても認められることがあるという。しかし、米国の現在の法律では、製品のごく一部でもデザイン特許の侵害が認められた場合、それにより付加価値や利益がどの程度増加したかにかかわらず、利益の全額を権利者に支払う必要がある。1つの製品で複数のデザイン特許を侵害していた場合、賠償額は利益の数倍になる可能性もあるとのこと。
EFFでは、MicrosoftがスライダーUIを独占する意図があったとは思えないのでバカバカしい特許であるとしたうえで、デザイン特許による損害の算定方法は正当な競争を妨げる強力なツールになる可能性があると述べている。
クラウドファンディングで資金を調達し、プロクォリティの長編スタートレックファンムービー「Star Trek: Axanar」の制作を進めるAxanar Productionsを、CBS StudiosとParamount Picturesが著作権侵害で訴えたそうだ(Axanar Blog、The Verge、Ars Technica、Hollywood Reporter)。
「Star Trek: Axanar」のストーリーはTVシリーズ最初のエピソードから21年前の時代を舞台とし、クリンゴンとの4年戦争を経験するガース船長と乗組員たちの姿を描くというもの。本編制作に先立ち、クラウドファンディングの可能性を探るために制作されたショートムービー「Star Trek: Prelude to Axanar」では、目標額1万ドルに対し10万ドルを超える資金をKickstarterで調達し、過去のスタートレック作品の出演者やスタッフを起用して完成度の高い作品に仕上げている。「Star Trek: Axanar」はKickstarterとIndiegogoで合計100万ドル以上の資金調達に成功しており、1月からの撮影開始を予定していた。
訴状によれば、CBSとParamountはAxanarを無許可の派生作品であるとし、スタートレックの設定や人物、種族、テーマなど著作権で保護された数多くの要素を無断で使用し、本物のスタートレック映画のような作品を目指していると主張。損害賠償および作品の公開中止や制作中止などを求めている。
Axanar ProductionsのAlec Peters氏は、CBSのスタートレック関連プロジェクトで数多くの人と働いてきたにもかかわらず、1本の電話もなくいきなり訴えられたことに落胆したという。Axanarのプロジェクトはファンとスタジオが築き上げてきた関係に基づいて進められており、他のファンムービーと何ら変わりはないとも主張している。CBSとParamountはこれまでスタートレックファンによる作品の公開を支持してきたが、Axanarはアマチュアの作品とは比べ物にならないクォリティであり、一線を越えてしまったとの見方もある。訴状にもあるようにCBSとParamountは2016年にスタートレックの新作映画の公開、2017年にはTVシリーズの放送開始を予定しており、タイミングが悪かったのかもしれない。
ナニゲにアレゲなのは、ナニゲなアレゲ -- アレゲ研究家