ゲームの「レーティング」は機能していない、「GTA V」が証明 49
日本でもレーティングを意識している人は少ないのでは 部門より
ビデオゲームには推奨年齢を表示する「レーティング」が設定されている。たとえば日本の場合、CEROという団体がA/B/C/D/Zという5段階で対象を指定し、ゲームのパッケージにもそれが明示されている。海外でもこの仕組みは広く普及しており、保護者が子供にゲームを買い与える場合、これらを基準に暴力的・性的なコンテンツを含むゲームを判別できるようになっている。しかし、この仕組みは有効に働いていないという声が海外で上がっている。その発端となったのが、人気ゲーム「Grand Theft Auto(GTA)」の最新作「GTA V」だ。
GTAはギャングをテーマとしたゲームで、主人公は窃盗や強盗、殺人といった犯罪を行って「アメリカンドリーム」を実現するという内容だ。当然ながらレーティングは世界各国でもっとも厳しいもの(たとえば日本では「18歳以上のみ対象」という「Z」)になっているのだが、このゲームを子供に買い与える人は少なくないという。
Kotakuの記事では、とあるゲームショップ店員が「先週うちの店では1000本以上GTA Vを売ったが、そのうち少なくとも100本以上は大人が子供のために買い与えたものだ」と述べている。もちろんパッケージには「17歳以上向け」で「暴力的なコンテンツが含まれる」との警告があり、この店員が(子供のために)買い求める客に対し「このゲームは半裸のストリッパーが登場したり、ほかの登場人物を拷問させるようなミッションが含まれているよ」などと説明したところ、「これは年上の子供のために買うんだよ」や「この子の友達はみんなこのゲームを持っているよ」といった返事が返ってきたそうだ。
これはTechgageでも話題になっており、多くの保護者は「ゲームは暴力的だ」と言っているのに、いっぽうでそのような暴力的ゲームを子供に買い与えているとして批判している。