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著作権

「グレート・ギャツビー」など1925年に出版された著作物が米国でパブリックドメインに 24

ストーリー by nagazou
パブリックドメイン 部門より
headless 曰く、

米国では2021年1月1日、1925年に出版された著作物がパブリックドメインとなった(Center for the Study of the Public Domainの記事The Vergeの記事)。

1925年は文学作品の当たり年と考えられており、スコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」やバージニア・ウルフの「ダロウェイ婦人」、アーネスト・ヘミングウェイの「われらの時代 (In Our Time、1925年版)」、フランツ・カフカの「審判」など、数多くの作品が世に出されている。

多くの国では著作者の死後50年または70年の著作権保護期間を定めており、フィッツジェラルド(1940年没)やウルフ(1941年没)、ヘミングウェイ(1961年没)、カフカ(1924年没)の作品はすべてパブリックドメインとなっている。しかし、米国では1977年までに出版された著作物の保護期間が95年のため、まだ全作品がパブリックドメインにはなっていない。「シャーロック・ホームズ」シリーズ最後の10作品で複雑に変化したホームズの人物像が著作権保護されるという主張は、米国で作者アーサー・コナン・ドイル(1930年没)晩年の作品が著作権保護期間内であることによるものだ。

このほか、米国ではハロルド・ロイドやバスター・キートンの複数の映画作品や、ジャズのスタンダード曲「スウィート・ジョージア・ブラウン」など、著作権保護期間が死後70年のEUなどでは作家ジョージ・オーウェルやバーナード・ショー、作曲家クルト・ワイルなどの作品、死後50年のカナダなどでは音楽家ジミ・ヘンドリックスやジャニス・ジョプリン、作家三島由紀夫などの作品がパブリックドメインに加わった。

なお、日本では第二次世界大戦後に出版されたヘミングウェイ作品は2012年にパブリックドメインとなったが、2018年に著作権保護期間が死後50年から死後70年に延長されたため、この時点で戦時加算により著作権保護期間が満了していなかった「われらの時代」などの作品は現在も著作権が存続している。また、昨年末で作者の死後70年を経過した著作物はすべて2018年までに死後50年の著作権保護期間が満了しており、今年日本で新たにパブリックドメインとなる作品は存在しない。ただし、作品がより多くの国でパブリックドメインになることで利用しやすくなり、映像化などが活発化する可能性もある。

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  • たとえば、以下の条件を満たすようなコンテンツは、権利消滅を先延ばしできればいいとおもう
    ・公的な著作権管理機関に権利を登録
    ・年額1000ドルくらいの権利延長料金を払う

    一定の金額のお金を支払うことで、利用されてないコンテンツの権利延長を防ぎ、
    かつ公的な著作権管理機関に登録することで、多くの人に権利切れてない作品だと周知できる

    • by Anonymous Coward

      たとえば、以下の条件を満たすようなコンテンツは、権利消滅を先延ばしできればいいとおもう
      ・公的な著作権管理機関に権利を登録
      ・年額1000ドルくらいの権利延長料金を払う

      一定の金額のお金を支払うことで、利用されてないコンテンツの権利延長を防ぎ、
      かつ公的な著作権管理機関に登録することで、多くの人に権利切れてない作品だと周知できる

      たかだか10万円で権利を主張できるのか。
      気に入らない過去作品を生殺しし放題だな。

      • by Anonymous Coward

        わざわざ気に入らない作品の権利を買って所有し続けて、さらに延長のために10万払うのか。
        第三者から見れば熱心なファンと見分けがつかないな。

        • by Anonymous Coward

          そのままコピーして配布する権利は延長できるけど、
          二次創作・オマージュなんでもOKとかにすれば、
          文化の発展を阻害しないかな?

        • by Anonymous Coward

          毛沢東語録とか我が闘争とか、パブリックドメインから引きずり落として流布を減らしたい人はいくらでも居るんじゃないかな。
          たかが10万円どころか、10万ドルぐらいはポンと出るんじゃねーの?

          • by Anonymous Coward

            「権利消失を先延ばし」にできる手続きなわけだし、
            権利消失後も公的な著作権管理機関に権利を再登録できるとは
            書いてないと思うんだけどなー

    • by Anonymous Coward

      一定の金額のお金を支払うことで、利用されてないコンテンツの権利延長を防ぎ、
      かつ公的な著作権管理機関に登録することで、多くの人に権利切れてない作品だと周知できる

      オークションでもいいかも
      権利者対全世界の参加者で

      # ディズニーの資本力にも勝てるかもしれない

    • by Anonymous Coward

      うーん、安すぎるかな。
      古い作品の権利消滅を先延ばしたいのであれば、より大きな額のお金を払うべきだね。
      1年あたり、それまでに稼いだ額の数%とか。
      そういう風にしないと、利用されていないにもかかわらず権利だけが延長される未来を防げない。
      そもそも、著作者が生活するために必要な収入が賄えればいいぐらいの権利でしょうに。

  • by Anonymous Coward on 2021年01月04日 16時37分 (#3952733)

    > バージニア・ウルフの「ダロウェイ婦人」

    普通はダロウェイ夫人と訳されますね。婦人でも間違いとは言えないけど。
    ウルフはともかく、カフカは青空文庫で大体揃っています。
    またグレート・ギャツビーも青空文庫に入っていました。

    https://www.aozora.gr.jp/cards/001036/card4831.html [aozora.gr.jp]

  • by Anonymous Coward on 2021年01月04日 18時20分 (#3952813)

    手塚治虫先生の著作権が切れるのは2057年、藤子・F・不二雄先生が2064年ぐらいなのでしょうか?
    手塚治虫のマンガは今でも十分通用するのですが、はたして今の子供は手塚治虫を知っているのでしょうか?
    下手したら手塚作品を一作品も読んだことのない若い漫画家もすでに存在するのではと思っています。
    手塚治虫ですらこんな状態なのに保護期間死後70年は本当に妥当なのでしょうか?、疑問があります。

    手塚作品とディズニー作品がどうしてここまで差が付いたのか、
    手塚治虫ランド、日本マンガランドがどうしてで出来なかったかも疑問です。

    • by Anonymous Coward

      手塚作品とディズニー作品がどうしてここまで差が付いたのか、
      手塚治虫ランド、日本マンガランドがどうしてで出来なかったかも疑問です。

      日本のアニメ、漫画の礎を築いたとは言っても所詮テレビや雑誌などメディアの下請けの立場から脱することはなかったし
      手塚治虫もその家族もそこまでの野心は持ってなかったんじゃないかと。
      ディズニーにジャングル大帝パクられた時に手塚プロが何も声を上げなかったのがその証左だと思う。

      収益の5%くらいよこせ、って言ってみたら案外払って貰えたかも知れないのに
      「パクられて光栄です。」なんて言うのだから手塚治虫がディズニーを凌駕するなんて贔屓の引き倒しだろう。

    • by Anonymous Coward

      ガンダムシリーズ、宇宙戦艦ヤマトシリーズ、マクロスシリーズ、ドラえもん、サザエさん、コナン、クレヨンしんちゃん、
      仮面ライダーシリーズ、プリキュアシリーズ

      とかは、延々と続いていきそうな気がする

    • by Anonymous Coward

      別に手塚じゃなくたって、世界中にファンがいる漫画作品は沢山あるし
      国内にはジブリ美術館とかサンリオピューロランドとか国産キャラのレジャー施設あるし
      ドラえもんは今でも子供達に十分人気あるし

      単純に現状では手塚作品が今の世の中に通用するような展開をやれてないってだけでしょう
      いくら作品自体が名作、傑作でもそんなもん

    • by Anonymous Coward

      日本のアニメ会社は、むしろ日本のあいまいな環境によって恩恵を受けた側なんだよな

      むかし、放送局とアニメスタジオで契約書無しでやりとりしてたので、
      権利の帰属に関してはっきりした取り決めがなかったので、
      裁判の結果実制作側に大きな権利が認められて、アニメ会社がコンテンツホルダーになった
      ところがほとんどのアニメ会社は転がり込んできた権利を有効利用できなかった

      いまは制作前に事前で契約で権利関係は決められるので、あとからどうこうできるものではない

    • by Anonymous Coward

      手塚治虫は再評価されているけど、1970年代くらいにはもうロートル扱いじゃなかったっけ。
      1980年ごろのドン・ドラキュラもすぐ打ち切りになっているし、二十四時間テレビのアニメもろくなものがなく顧みられることもない。
      藤子不二雄も幼年誌を卒業する年齢になったらもう見ない、読まないものだった。

      ディズニーランドはウォルトディズニーがアニメの人気とは関係なく本人の創意工夫で作り上げたものであって、「できた」なんていうのは違うと思うが。手塚治虫や藤子不二雄とは芸域の広さが違いすぎる。

    • by Anonymous Coward

      商才と国力の差。
      そんだけ。

    • by Anonymous Coward

      つい先月くらいのアニメ版ドラえもん(週刊のび太を刊行する話)でも、手塚治虫作品を
      装置で読んで特徴抽出して新作を作るという少し前に現実にもなった場面は原作通り
      手塚治虫のままだったし(他に名前が出た漫画家は小学館の少年サンデー陣に変更されてた)、
      幼児版の鉄腕アトムであるGoGoアトムも去年くらいに放送されてました。
      (ちなみにマルスやビギニングも数えればアトムのアニメ化は6回目)

      ディズニーみたいに大量の金で新作作ってはがっつり回収するビジネスモデルはしてないけど、
      手塚作品の命はまだ終わってませんよ。

    • by Anonymous Coward

      ランドは無いけど、記念館はありますよ。

      http://tezukaosamu.net/jp/museum/index.html [tezukaosamu.net]

  • by Anonymous Coward on 2021年01月04日 22時37分 (#3952958)

    『グレート・ギャツビー』って原題(『The Great Gatsby』1925年刊)に忠実なんだけど、日本での初訳は(1957年、研究社刊)では『華麗なるギャッツビー』だし、なによりロバート・レッドフォード主演の映画(1974年公開)が『華麗なるギャッツビー』だったんで、同時期に邦訳された講談社文庫版(1974年刊)、ハヤカワ文庫版(1974年)、旺文社文庫版(1978年)もみんな『華麗なるギャッツビー』だった。

    『グレート・ギャツビー』になったのはほぼ2000年代に入ってからで、とくに2006年刊の村上春樹版の影響が大きいのかな。

    ちなみに図書館的には『華麗なるギャッツビー』は抹殺されていて、国会図書館のOPACで調べても20世紀版の本は引っかからない。

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