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東野圭吾氏や弘兼憲史氏が自炊代行業者を提訴 164

ストーリー by reo
書き手のキモチの一部 部門より

hylom 曰く、

作家の東野圭吾氏や漫画家の弘兼憲史氏らが、紙の本をスキャンして電子化する、スキャン代行業者を提訴した (YOMIURIN ONLINE の記事より) 。

個人によるスキャンは私的複製になるが、代行業者によるスキャンは私的複製ではないとの主張で、営業差止を求めている。ITmedia ニュースの記事によると、提訴に参加したのは東野氏および弘兼氏のほか、作家の浅田次郎氏、大沢在昌氏、林真理子氏、、漫画家の永井豪氏、漫画原作者の武論尊氏で、訴えられたのは「スキャンボックス」および「スキャン×BANK」の 2 サービス。損害賠償は求めていない。

chuukai 氏のコメントにもあるが、2 サービスにおける著作権についての姿勢 (スキャンボックスのスキャン×BANKの) を比較すると、著作権者の同意を利用の前提としないことが共通点として挙げられる。

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  • 自分で買った本をスキャンする => OK
    自分で買った本を友人に(無償で)スキャンしてもらう => OK?
    自分で買った本を業者に依頼して(金銭の授受発生)スキャンしてもらう => NG

    というような感じなのかな。
    どっちにしろこの辺の裁判ではっきりするのかな。

    # でも裏を返せば電子書籍のニーズを満たせてないってことの裏返しでもあるから、
    # 出版各社にとっては商機でもあるんじゃないかとも思う

    • 「私的」がどこまでかという議論なんでしょうね。
      業者に頼んだとしても、「私」が「その業者」を管理下に置いていれば、
      たぶん私的の範囲なんだろうと解釈しています。
      金銭の発生は関係ないでしょう。
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    • by Anonymous Coward on 2011年12月21日 10時29分 (#2069435)

      原告側の主張としてはおっしゃるあたりの線でしょう。
      あとは裁判所がどう判断するかでしょうね。
      権利者は本の所有権(?)を主張しているよう(?)ですが、財物としての実体の本自体は、買った人の
      ものなのですから、ややこしいことになります。
      万が一、権利者が所有権を持っていると認定してしまうと、本屋から万引きすることが犯罪を構成するのか?
      古本屋へ本を売るときには、権利者の許可が必要になるのか?本を持ち主が焼却処分するのは犯罪なのか?
      と多くの点で整合性が失われます。

      楽しみな裁判になりそうです

      親コメント
    • 自分で買った本を業者に依頼して(金銭の授受発生)スキャンしてもらう => NG

      仮に体が不自由で自力で複製作業を行うのが困難で、それを代行するという業者が存在する場合でもNGかってことなんですよね。
      代行であっても複製の主体は依頼者なんだから私的複製に十分含まれると思うのだけれど。

      その一方で現状の業者は時間が不自由で自力で複製作業を行うのが困難なので代行するってだけのことなんですよね。
      自力で複製を行う時間で、一冊でも多くの本を読んでもらえたほうが、作者としても良いと思うのだけれど。

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      • by Anonymous Coward on 2011年12月21日 11時43分 (#2069496)

        http://copyright.watson.jp/private_use.shtml [watson.jp]

        > 仮に体が不自由で自力で複製作業を行うのが困難で、それを代行するという業者が存在する場合でもNGかってことなんですよね。

        NGです。ボランティアならおそらくOK。(以下の、本人と同一視できる者とみなされる)

        > 代行であっても複製の主体は依頼者なんだから私的複製に十分含まれると思うのだけれど。

        私的複製に代行という考え方はありません。複製物を利用する本人および本人と同一視できる者のみが私的複製(実際の複製作業)を行うことができます。

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        • by Namany (19002) on 2011年12月21日 12時25分 (#2069542) 日記

          > 仮に体が不自由で自力で複製作業を行うのが困難で、それを代行するという業者が存在する場合でもNGかってことなんですよね。
          NGです。ボランティアならおそらくOK。(以下の、本人と同一視できる者とみなされる)

          でしょうね。有料介護サービスの一環で実施するのはNGってことなんでしょう。
          無償ボランティアがいるといいですね。
          #他人の無償奉仕を前提としないと成立しない時点でクソくらえです。

          > 代行であっても複製の主体は依頼者なんだから私的複製に十分含まれると思うのだけれど。
          私的複製に代行という考え方はありません。複製物を利用する本人および本人と同一視できる者のみが私的複製(実際の複製作業)を行うことができます。

          代行について明記されていないからね。

          でも、参照先の使途では「社長の命令に従って秘書が複製する場合」はOKと書いている。
          雇用関係発生しているので金銭の授受はあるよね?
          これがOKというのであれば、時間貸し秘書サービスの一環で複製がOKということになるんだけど。

          というわけで、自炊業者は秘書サービス業として開業したらどうかと思います。

          #と、ただの個人サイトの見解に振り回されてもな。

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          • by BIWYFI (11941) on 2011年12月21日 17時32分 (#2069791) 日記

            秘書と言っても、業務上の秘書と私的専任秘書とでは、扱いが全く違う。

            業務上の行為は私的複製の範疇にならないから、単なる業務秘書では足りない。

            で、私的複製の範疇と見做され得るのは「同居者」。
            だから、「お家の鍵を預けて下さい、お留守中に炊いておきます」ってサービスなら、大丈夫かもよ?

            --
            -- Buy It When You Found It --
            親コメント
            • で、私的複製の範疇と見做され得るのは「同居者」。
              だから、「お家の鍵を預けて下さい、お留守中に炊いておきます」ってサービスなら、大丈夫かもよ?

              むしろ、店舗に住民票を移してはどうでしょう?

              親コメント
        • とや ひろし8057 (スコア:2, 参考になる)

          by Anonymous Coward on 2011年12月21日 15時09分 (#2069685)

          > NGです。ボランティアならおそらくOK。(以下の、本人と同一視できる者とみなされる)
          お前は最高裁判所の裁判官か、そうなら氏名を名乗れ。
          裁判の前に判決を決めてかかるなど前代未聞だ。

          > 私的複製に代行という考え方はありません。
          > 複製物を利用する本人および本人と同一視できる者のみが私的複製(実際の複製作業)を行うことができます。
          いったい何様だ。
          考えかたが無いとは、未定義であると言っているだけだ。
          未来に渡って、さも存在しないような書きかたが不適切だ。
          今年 2011 年 7 月 4 日 文化庁 文化審議会 著作権分科会 法制問題小委員会 (第2回)へ
          電子情報技術産業協会 著作権専門委員会から資料 (4) が提出された。
          その資料で著作権法第三十条について
          『自ら行うか、依頼された事業者が行うかによって、
           適法 ・ 違法を区別する理由はなく、
           複製を 「使用する者」 に限定する合理性はないと考える。』
          と意見がされている。
          当たり前だ。
          ほとんどの法において指示 「主体」 が誰かが極めて重要な問題とされるにも関わらず、
          主体がどうでも良くて、本人以外を認めない法が成立するなら、
          それこそ個人の思想や心情という基本的人権を無視した違法な法になる。
          そのような恣意的な判断が、間接的な所有権の侵害であり絶対に許されない。
          単なる取りこみ作業を選挙の投票行動へ格上げしようとでもいうのか。

          画像や文書など、著作内容の扱いについては著作者の利益を 「保護」 するために、
          その使用範囲を制限できるというだけであり、スキャンが、その内容の改変などとは何ら関係が無い。

          今回の訴訟について 「グレーゾーン」 などと書かれた寝ぼけた記事があるが、
          法律において、黒と定義されていないものが白であり、グレーが存在しない。
          黒っぽいから黒にしてしまえなどという、でたらめな罪刑法定主義が、まかり通るなら、
          定義されていないものを何でも黒にできる暗黒国家となる。

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  • by s02222 (20350) on 2011年12月21日 11時06分 (#2069460)
    わざわざ買った上で裁断してまで電子データにして読もうという人が居るということは、デジタル化には付加価値がある、ならデジタルデータを追加販売出来る可能性がある、でもデジタルデータを売ると本の方が売れなくなる、みたいなジレンマに陥ってるような気がする。

    市場が変わろうとしてるから、せっかくなら自分に有利な落とし所へ落としたい、と、作家と出版社とユーザが綱引きしてるみたいな。 そんな昔ながらの縄張り争いに労力を割いてる間に、AmazonやらAppleやらGoogleやらにさらっと横から全部かっさらわれそうな気がして怖い。
  • ほとんどの書籍自炊代行サービスは、権利者から複製許諾をもらっていることって建前で、規約の免責事項でその責任が利用者にあることにしてるはず。

    なぜならそうしないと100%違法になるから。理屈は弁護団のコメントの通り。

    この2社は質問状をシカトした上に、最低限やっておかないといけない免責もしてなかったと……。
    質問状の件がなくても言い訳できない状態じゃないか。
    裁判の結果は火を見るより明らかだね。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
  • すでになにを問題にしているのかよく考えずに「拒絶反応」を
    示しているように見える方も散見されます

    http://www.asahi.com/national/jiji/JJT201112200118.html [asahi.com]
    によれば浅田氏は

    「作品は血を分けた子供と同然で、見ず知らずの人に利用され、
    知らないところで利益が出るのは許せない。裁断された本は正視に耐えない」
    と訴えた。

    とのこと.

    感情論はともかく,もし「見ず知らずの人に利用され」とか
    「知らないところで利益」というのを本当に拒絶しているなら,
    市販書籍というものを根本的に否定しているとしか解釈できない.
    一般論だが作家としてあり得ない発想に思える.

    是非,今回の原告団には「なにが問題なのか」をよーく冷静に
    整理してどういう形なら和解なり解決なりが出来るのか考えてほしい.

    (訴えられた側に非がないという主張ではないです)

    • 比喩を用いるなら、こうなる。

      血を分けた子供と同然の存在を、金で売り払うとは何と恐ろしい親だろう。
      実の娘を児童ポルノに出して小金を得るクソ親と同じだ。
      そういう親の元に子供(と同然の存在)をおいておくわけにはいかないから
      社会が変わって面倒をみる必要があるから著作権は放棄してもらわないと
      いけないね。
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    • 多分その朝日の記事の元ネタはこちらかと思うのですが http://ebook.itmedia.co.jp/ebook/articles/1112/21/news044.html [itmedia.co.jp]
      確かに裁断された本が無残、が問題のように取れます。
      なら非破壊自炊ならいいのか、と突っ込んでしまいましたが。

      そもそも数ある自炊代行業者の中からなぜこの2社だけが槍玉に上がったのか不明です。
      裁断後の本を横流ししてたとか、裏があるのでしょうか。

      親コメント
    • by Anonymous Coward on 2011年12月21日 22時09分 (#2069943)

      被告側が優秀な弁護士立てて、原告側の不一致な部分を突いたら、
      多分想像どおりに勝手に原告側が内ゲバ始めるでしょうね。

      これほどバラバラなメンバー(ただし名前だけは有名)というのが同一訴訟ってのは、原告側弁護士は泣きたいと思う。

      いろんな意味でおもしろい裁判。

      多分和解勧告されるでしょう。それもかなり原告側が下がる立場で(って、営業差止請求で、和解って)
      業者による自炊を追認する形になってしまうという「原告側からすれば最悪の先例」になるでしょう。

      親コメント
  • 出版というのは大量複製技術に他ならないわけで
    その利益を保護するための法律まである。

    新たな大量複製技術が出てきたからには彼らは
    それに率先して対応すべきだ。

    その技術を法的に問題のある方法で運用して利益を
    あげる連中がでてきたからといって技術に対応する
    ことを拒むいいわけにはならない。

  • by Fortune (6210) on 2011年12月21日 10時10分 (#2069421) 日記

    ITmediaの記事 [itmedia.co.jp]にあるけど、東野圭吾さんの

    「売ってないから盗むのか!」

    この一言に尽きますな。

    ま、作家にしろ業者にしろ、この裁判はいい試金石となるんじゃ無かろうか。

    • Re:この一言に尽きる (スコア:4, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2011年12月21日 10時26分 (#2069433)

      その発言は、東野圭吾が「電子書籍化=海賊版の流通」と誤認している、もしくは誤認させたいことを表しているだけ。

      親コメント
      • by ksyuu (4917) on 2011年12月21日 10時48分 (#2069446) 日記

        酷い話だな。好きな作家の本を読む用と自炊用に2冊買っている人(要出典)もいるだろうに,そんな人もひとまとめにして盗人扱いとは。

        親コメント
    • Re:この一言に尽きる (スコア:2, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2011年12月21日 10時20分 (#2069426)

      買った人に対して「盗むのか」は失礼な話だわな。
      どうしても作者の意図通りの状態で読んで欲しいと言うなら、まずその様にお願いすべきではないか。

      「紙の本以外の媒体に複写して読むな」「電車の中で読むな」「寝そべって読むな」「静かな部屋に一人で篭って正座して読め」
      …うん、こんな作者の本は買うんじゃなかった。
      作品の出来と作者の人格は別物とは言え、我慢の限界だ。ブックオフに売って来るわ。

      等と茶化したくも無る。
      なんのために「保護されている」と思っているのか。

      親コメント
      • 前提として、紙の本をスキャンして電子書籍一丁上がり、は、
        作家側からすればコピーして新しい本を作ったのと同じ事なの。
        本当に個人でやるだけなら良くても、現実に「zip」がネットに流れるのを止められない以上、
        法的にはどうあれ泥棒に見えるのは無理のないことかと。

        親コメント
    • by Anonymous Coward

      ITmediaの記事 [itmedia.co.jp]にあるけど、東野圭吾さんの

      「売ってないから盗むのか!」

      この一言に尽きますな。

      自炊やってる人のほとんどは正規購入者なのでは?

  • by Anonymous Coward on 2011年12月21日 11時14分 (#2069470)

    有償であり著作権もあるプログラムやデータがぎっしりとつまったハードディスク。
    壊れてしまって、なんとか復旧したいと思ったことはないだろうか?

    もし業者を使って、壊れたハードディスクから新しいハードディスクにデータをコピーするとしたら、
    これは他人の手でコピーを作ることになるので、同じような問題になりそうだ。

  • 弁護士立てないで、自力で裁判おこせば格好良かったのにね

    この屁理屈おかしいかな?

    --
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  • 昔は、DPE屋さんという、写真撮影したフィルムを印画紙に複製する業者があったんだがなぁ

    忘れちゃったのかな?それとも写真は芸術作品でないとでもおっしゃりたいのかしら?

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  • 漫画家 佐藤秀峰さんの意見
    自炊代行について。 [mangaonweb.com]
    玉井克哉さんへの反論。 [mangaonweb.com]

    --
    # SlashDot Light [takeash.net] やってます。
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犯人はmoriwaka -- Anonymous Coward

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