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NTTに対し海賊版サイトへの遮断を行わなければ提訴する可能性もあると「相談」していたのはカドカワだった 62

ストーリー by hylom
スタンドプレーか否か 部門より
maia 曰く、

山本一郎氏によれば、NTTの海賊版ブロッキング問題で大きな役割をはたしたのは、カドカワの川上量生氏(当時ドワンゴ)であったようだ。

先日、出版社などの著作権者がNTTに対し海賊版サイトへの遮断を行わなければ提訴する可能性もあると「相談」していた、という話があったが、日経xTECHによるカドカワ・川上量生社長へのインタビュー記事によると、2017年10月に川上氏がNTT・鵜浦博夫社長に対し「NTTを訴えさせてもらえないでしょうか」と持ちかけたそうだ。これにはブロッキング問題に対する議論の喚起と、司法に「ブロッキング以外に有効な代替策が無い」と判断してもらうという目的があったそうだ。また、訴訟自体には負けても良いとも考えていたという。

一方でBuzzFeed Newsによる取材によると、大手出版社の集英社は「ブロッキングが唯一の手段、決定的な手段とは考えていない」と答えており、またほかの大手出版社の幹部も「東京大学の宍戸常寿教授や京都大の曽我部真裕教授が、ブロッキングを批判しておられるが、内容は正論だと思っています」と話すなど、コンテンツ業界内でも意識の違いがあるようだ。

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  • by Anonymous Coward on 2018年05月18日 19時32分 (#3410846)

    さんざん脅しただの何だのと言われてるけど、情報を整理すると、カドカワとNTTが裁判やるのが最もマシなプランだった可能性が高いのではないか。

    川上氏のインタビューから
    http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00469/ [nikkeibp.co.jp]

    NTTの法務担当者ともブロッキングについて意見交換した。意図したのは「どうやって訴えれば、裁判官に踏み込んだ判決文を書いてもらえるか」だった

    NTT社長の会見から
    http://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00001/00469/ [nikkeibp.co.jp]

    海賊版サイトについて世間に注意喚起を図る趣旨だった。これを機に鵜浦社長は、NTTとして取り得る手段について法務部門と議論を重ねていたという。

    鵜浦社長はブロッキング実施を公表した理由について「ネット社会の自由やオープン性を守り、ネットの無法地帯を放置しない、との強い思いがあった」

    これが実現していれば、以下の目的は達成できる。

    ・世間の注目を集めること
    ・裁判を通して情報を開示していくことで、論点が整理できること
    ・NTT側も「規制をしたいができない」と既存の電気通信事業法が古い事をアピール

    これは、今回ブロッキングが発表されて達成できたこととほぼ同じだ。
    準備していたところに、突然政府が動いてこのようになったわけだが、そうじゃなければここまで激烈に事態は動かなくても、また別の展開があったのではないだろうか。

    ここまで舞台が用意されていれば、そんな劇薬を使う必要はなかったと思われ、なぜか今はカドカワとNTTだけが陰謀論によって吊し上げられている状況だが(これはほぼやまもといちろうのデマ)実際には政府のスタンドプレイに近かったことが分かる。

    • 原告は訴える権利あるし被告は裁判受ける権利あるという前提はあるけども。
      その目的であれば、立法府として必要な措置をとっていない政府を角川とNTTが連名で訴えるならまだわかる。
      お互いが示し合わせて好みの判決文を書かせるってのは、裁判の私有化ではないのかな。
      裁判所にも税金は使われてるわけで、それはやっぱり批判される行為だと思う。

      親コメント
      • 原告被告が双方同意の上で、法的判断を得るためにする裁判なんていくらでもあるだろ。
        企業間で行われる裁判のほとんどはこれ。

        それから、憲法32条で裁判を受ける権利は認められている一方、国会など立法府の立法不作為については、憲法51条などにより不可能。
        また、国を訴える場合も、行政事件訴訟法に規定がある場合でなければできないが、どの規定でやるつもり?

        親コメント
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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs

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