あるAnonymous Coward 曰く、日本音楽著作権協会(JASRAC)が、映画に使われる音楽の使用料金引き上げを計画しているという(BuzzFeed、日経新聞、オリコンニュース、朝日新聞)。現在は外国作品の場合、1本あたり18万円を映画配給会社が支払っている。このルールを変更し、国内興収の1~2%を徴収することを目指しているという。また、邦画については初公開時のスクリーン数での徴収となっているが、こちらについてもJASRAC側は今後変更したいと考えているようだ。変更するということはトータルではそのほうが取り分が増えるという計算なのだろう。
定額は洋画音楽だけじゃない (スコア:4, 参考になる)
良い悪いは別として.
テルマエ・ロマエや海猿などの映画原作使用料 [j-cast.com]も興行収入にかかわらず一括支払いです(でした).
視聴率や興行収入に応じて、成功報酬が支払われる例は少なく、1回原作使用料を受け取ってお終いというのがほとんどです
日本で上映される映画の興行収入にかかわらず一括支払いの慣習がこれで変わるのか,音楽だけにとどまるのか,どうなんでしょうね.
Re: (スコア:0)
そのへんは売れない漫画家が冷遇されているという話なのでちょっと違う。まあ契約書がない場合も少なくないしあっても無期限契約だったりするので売れっ子漫画家が売れない漫画家時代に描いていた漫画に関しては固定報酬だったりするようですが。
Re:定額は洋画音楽だけじゃない (スコア:2)
売れない漫画家が冷遇されているという話
テルマエ・ロマエ(第1弾映画公開前の2010年5月): 50万部突破を達成 [archive.org]
興行収入59億4000万円 [nikkei.com]
原作使用料: 100万円(興行収入の 0.02%)
海猿(第1弾映画公開時の2004年6月): 原作は累計120万部の売上 [toho.co.jp]
興行収入77億3000万円 [nikkei.com]
原作使用料: 100-200万円(興行収入の 0.01-2%)
売れない漫画家かあ.
Re:定額は洋画音楽だけじゃない (スコア:2)
ここらの教訓は契約は大事,時期を見て更新も必要,みたいな。
Re:定額は洋画音楽だけじゃない (スコア:2)
どちらもその後はシビアになってるみたいですから,
やっぱそのころの契約は甘かった,ということでしょう。
それなりに売れ始めたら,お互い揉めないように映像化とかの権利も見直しておくべき何でしょうね。
Re:定額は洋画音楽だけじゃない (スコア:1)
売れてる売れてないじゃなく、漫画業界では不当に編集・出版側の力が強く、また漫画家との関係もあいまいで、原作者が文句を言いづらい状況にある、という総合的な問題ですよね。
原稿を返さない、紛失してもビタ一文払わない、勝手に原稿を売る、圧力をかけて他出版社からの出版を妨害する、アニメ化・実写化の契約を無断で取ってくる、出版社は(出資する余裕があれば)興行収入に対して儲けが入るけど原作は(本が売れるからいいだろうと)買い取りが大部分、そもそも漫画家と編集・出版側との間にまともな契約書がない、等々トラブル山盛り。
(もちろん反対側から見た漫画家・原作者側が原因のトラブルもてんこ盛りにあるけど、主題から離れるので棚に上げる)
むろん業界全体がそういう人ばかりなのではなく目立つ例がそうだということですが、何にせよ「なあなあ契約」が原因の事例が多い。
エージェントが増えてきてるとか契約書も交わすようになってきてるとか改善の向きはいくらかありますが、「漫画家は出版社に頭があがらない」「他メディアの儲けは直接収入にはならない」という構図はおおむね変わらないかと。
(イラストレーターでもアニメーターでもそうだけど、”上の方”が改善されても業界の大部分は底辺なんだよね・・・)
外圧 (スコア:2, 興味深い)
そもそもが、欧州の多くの国は使用料を興収の1~6%と規定しているから、同じルールで課金して金払えっていう外圧でしょう。JASRACを攻め立ててJASRACを使わないとすると、海外の著作権団体は自分たちのルールを適用するから、結局同じような課金ルールになる。JASRACを悪者にしたって意味なさそうだ。
Re:外圧 (スコア:1)
外圧だとして、
今のままでやるって突っぱねない限りJASRACは悪者扱いだよ。
Re:外圧 (スコア:2)
今まで突っぱねてたわけではないという根拠は?
ていうかなんで今まで通ってたんだろう
Re: (スコア:0)
今まで「これが日本の慣習です」で通っていたのが、グローバルスタンダードに従って金払えって外圧があったってことだよ。
JASRACは洋画については仲介と集金をして手数料をもらっているだけだからしょうがあるまい。
Re:外圧 (スコア:1)
たれ込みには使われてないけどITmediaの記事 [itmedia.co.jp]では明確に
「10年以上前から、欧州や米国の著作権管理団体から、徴収額を上げるよう強く言われている」(JASRACの大橋常務理事)など、海外の権利者からも、値上げを求める声が寄せられているという。
と海外の団体からの要望だと書いてありますね。
Re:外圧 (スコア:1)
>・・・欧州の多くの国は・・・
とにかく外国を基準にするべきと思う風潮
Re:外圧 (スコア:1)
外圧に負けるながんばれ僕らのJASRAC。
#そもそも勝とうとしてません
Re: (スコア:0)
坂本龍一とか都倉俊一って"外"なんですか?
「仕事をしただけの対価があるという不文律」当然あって然るべきものであるという主張はスラドにおいても何度も繰り返されてきたものですよ。
エンジニアは仕事をしただけの対価があるのが当然だが作曲家は仕事をしただけの対価を受け取る権利がないと?
Re:外圧 (スコア:1)
>「仕事をしただけの対価」
興行収入1億円の時の作曲家の仕事と10億円の時の作曲家の仕事って違うのか?
と言う問題も
興行収入10億円を見込んだ仕事したら100億円になったので報酬増やせが通じるなら、
1億円しか売れなかったら報酬返却しろとも言えそうな気がする
興行収入完全比例だと、興行収入が入るまで作曲家は報酬0なのかな?
ライトノベルだと作家は発行部数に比例で、
イラストレーターは固定額だけど、収入のタイミングはいつになるんだろう?
TomOne
Re: (スコア:0)
> エンジニアは仕事をしただけの対価があるのが当然だが作曲家は仕事をしただけの対価を受け取る権利がないと?
エンジニアの給料は欧米並みではないから映画音楽の使用料も欧米並みにしてはいけません
Re: (スコア:0)
仕事をした対価は映画会社から貰えば良いわけで、JASRACを噛ます必要ないんじゃない?実際、CDとかは売り上げや出荷に応じて報酬を得ているはずで、JASRACがオリコンみたいに販売枚数を数えてるわけじゃないだろう。
Re: (スコア:0)
映画会社が潰れるとか映画会社がずるするとか色々あるので一括でやってくれる業者があると楽なんじゃないの?
日本だと、洋楽もJASRACに許可得る必要が有ったと思うけど…… (スコア:2)
例えば、今後、世界展開してるスマホゲーなんかで、既存の洋楽の曲をBGMに使った場合にも、日本で展開する場合には、権利者とJASRACに2重払い、なんて事態になる事も有り得るのか??
Re:日本だと、洋楽もJASRACに許可得る必要が有ったと思うけど…… (スコア:1)
スマホゲーの場合は、まずガチャ売り上げの数%を絵師に還元してやるべき。
Re:日本だと、洋楽もJASRACに許可得る必要が有ったと思うけど…… (スコア:2)
あぁ、書き方が悪かったですね。
例えば、現在、公開中の映画だと、「マイティ・ソー:ラグナロク」で「移民の歌」が使われてて、マーベル・スタジオがレッド・ツェッペリンの関係者に結構高い権利金を払ったみたいだけど、
みたいな発想です。
Re:日本だと、洋楽もJASRACに許可得る必要が有ったと思うけど…… (スコア:1)
シンクロ権 Synchronization Rights (音楽を映像に同期させた著作物を作る権利) ですな。
演奏・録音・放送なんかの場合、著作権管理会社が管理しているけれどもシンクロ権は管轄外で、許諾可否・価格も含めて、著作権者との個別交渉。
テレビ放送の場合、シンクロ権じゃなく放送の扱いになるけど、映画・DVD販売だとシンクロ権として使用の個別交渉をする必要がある。
日本のアーティストがライブで洋楽カバーをしたりすると、テレビ放送はされるけど、ライブDVDからはその曲はカットされたりする。
タモリ倶楽部の「空耳アワー」の DVD が発売されることはおそらくないと思われます。
Re:日本だと、洋楽もJASRACに許可得る必要が有ったと思うけど…… (スコア:1)
あ、追記すると上記は「アメリカでは」です。
他の外国は知らん。でも多分、イギリスでも同じ。
ツェッペリンの楽曲の著作権者 (音楽出版社) が、アメリカなのかイギリスなのかどこなのかは知らないけど。
なお、日本ではシンクロ権は録音の一範疇として JASRAC管理らしい。
参考文献
https://producerhub.go.jp/library/pdf/303.pdf [producerhub.go.jp]
名画座の場合とか (スコア:2)
名画座で公開する場合とか、公開規模が小さい映画(関東・関西で各数館と、他の地域だと、例えば九州・東北・北海道で各1〜2館みたいな規模の)の場合、東京と地方では公開日時にズレが有る場合も多いけど、その場合、どうするんだ??
(何をもって「初公開時」とするか?? とか)
1本あたり18万ってのが異常だとは誰も思わないのだろうか? (スコア:2)
興行収入が何百億だろうが数百万だろうが同じ18万円ってことでしょ。
これ、比率に換算すれば零細であればあるほど負担が大きくなるしくみで、権利者からしてみればどれだけがんばってヒットさせても収入が変わらないと言う「弱者につらく、報われない」ってシステムじゃないか。
控えめに言って「クリエイターのやる気そぐ悪しき慣習」だと思うのだけど……。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
国内興収の1~2%>1本あたり18万円 (スコア:1)
いわゆる「ハリウッド超大作!」などからは、ほぼ確実に取り分は増える計算なんですね。
もっとも、マイナー映画で単館・1週間上映とか意外とあるので、そちらからは確実に減りそうな気がしなくもありませんけど。
取り分が増える (スコア:1)
根拠 (スコア:1)
そもそも、18万円の根拠は?2%の根拠は?
それ自体がまったく不明だ。
こんな [twitter.com]情報を目にすると、その全てが疑わしくなる。
だいたい、映画の放映に際して著作使用料は支払っていると思われるが、楽曲だけそれとは別に支払わなければならない理由は何か。
そこらへんも今の報道だけではまったく分からない。
なぜJASRAC? (スコア:0)
映画音楽は製作者が作曲家に依頼して作ってもらうのが普通だと思うんだけど、その時興収の何%とか契約すればいいんじゃないの?
映画の中で背景音楽みたいに流れる曲の話だとしても、製作者が許可を取って使っているはず。
JASRACが乗り出してくる意味が分からない。
Re: (スコア:0)
許可されたからって支払わなくてもいい訳じゃないだろ
海外の著作権者が海外の著作権団体に委託してるから、
現地の映画館は著作権団体に払ってるよ(今回提案されたルールと同じ)
海外の著作権団体から日本国内の徴収の委託を受けているJASRACが海外と同じルールで請求してきて当然だろう
Re: (スコア:0)
登場人物がつらい思いをしたときに「上を剥〇て歩こう」って歌ったらJASRAC管轄やん?
そこでJASRAC管轄を外れるためだけに、SUKIYAKI SONGをやめて映画独自作曲「舌を剝きながらとぼとぼ走ろう」を挿入歌にしても、見てる客は「??」やん?
映画に登場する音楽がすべてオリジナルなわけないじゃん
そもそも (スコア:0)
JASRACが潰れて本当に困る権利者はいるのだろうか
なんの権利もない中間搾取層をのさばらせておくのも腑に落ちない
権利を守ることに使命を感じると思うのであれば全員の給与を平均所得にしてみたらどうだろうか
何も生まない人間であればそれが妥当だと思うのだが
Re:そもそも (スコア:2, すばらしい洞察)
>JASRACが潰れて本当に困る権利者はいるのだろうか
いなかったら最初からJASRACは存在しないよ。
JASRACは原則「金さえ払えば音楽使い放題」って組織だから、存在することで様々な音楽の再利用、拡散に寄与しているよ。
権利者側からすると再利用手続きと徴収というすさまじく面倒なことを肩代わりしてくれてるからすごい助かってるよ。
特に徴収はほかの音楽著作権管理団体がまともに対抗できない点から、どれだけ難しい業務なのか想像できん?
使い側からしても窓口が一本化してるからすごい助かってるよ。
何も作ってないからって問屋や運送業が中間搾取層とでも?
使命感だけで平均所得というなら、仕事もやりがいがあれば平均所得のままでもOKですよね?
お前何言ってるの? 生きてちゃいけない人なの?
Re:そもそも (スコア:1)
ちゃんと分配してたらね
# 全くしてないとまでは言ってないんだと思うよ
Re:そもそも (スコア:2)
いまの話は
「JASRACに徴収を依頼してるアーティストが正当な額を受け取っていない=徴収額がそもそも少なすぎる=本来払う必要のある使用料を徴収していないからもっと徴収しろ」
ってアーティストが言ってるって内容だとわかってます?
アーティストがもっと取立てろと言ってるんで、視聴者が「本来払う必要がない」と思ってることが間違いです。
Re: (スコア:0)
最初は善人だったけど欲に溺れて悪人になったなんてことは珍しくも無い
最初は必要だったけど今じゃ害悪でしかない組織があっても不思議じゃないだろう
文句言われただけで発狂するくらいなら転職でもしたら?
Re: (スコア:0)
結局根拠なしですか。社会を知らずに歳を取ったニートはおめでてーなー。
言っちゃなんだけど (スコア:0)
ミュージカル映画とサイレント映画で同じ徴収料ってこと?
そもそもこの映画は音楽を何曲使っているのかははっきりとわかるんだから、一律で徴収する必要ないと思うんだけどな
曲数調べるのとかそれでいくらになるのか計算するのがめんどくさいとかなのかな
Re: (スコア:0)
そんなに面倒な話ではないよ。映画が出来上がった時点で各権利者に何%配分するのか既に決まっているから、集めた金をその配分率にしたがって配分するだけだからな。
そういう計算が面倒なのは、生番組をやっているテレビやラジオだろう。
逆風だなあ (スコア:0)
今でもDCP代けちったりしてファースト館減らしたりしてるのに。
そこそこ食えてた配給が食えなくなったら映画館にニッチな映画がかからなくなってく。
Re:逆風だなあ (スコア:3, 興味深い)
音楽も一部の金持ちのもの、金持ちパトロンがいないと食っていけない時代に戻ろうとしているんだろうかね。
ただ、著作権切れという考え方は助かる。50年(だっけ?)たてば貧乏人もその音楽に触れることが出来るんだから。
# 貧乏なので、青空文庫やクラシックにはお世話になってます。チャップリンの映画も結構切れているよね。今でも十分楽しめる。
Re: (スコア:0)
小さい映画館なら逆に支払う料金が減る可能性があるから完全に逆風という訳ではないよ
お一人様映画館が実現する日が来るかも知れない
Re:逆風だなあ (スコア:1)
>お一人様映画館が実現する日が来るかも知れない
山陰地方に転勤した時、寂れたショッピングセンター内の映画館レイトショーがいつも空いてて、時々仕事上がりに行ってました。
ホラー系映画だと貸し切り状態が多くて、心底怖く見れてよかった。
ン年後に訪れると映画館は綺麗サッパリ無くなってた(そらそうだ)
エヴァともののけ姫はいっつも混んでた(アニメすげー)。
時代遅れもいいところ (スコア:0)
JASRACのやってることなんて機械にやらせても同じ
システム化でもしてアーティストにもっと利益を還元すればいい
機械化できてしまうロートル組織は現代に不要でしょ
Re: (スコア:0)
おう、じゃあ機械に未払いしてる店舗とかに行って徴収してこいってやってみろや。
機械化できるっていうならそのシステム案件をほかの音楽著作権団体に提案して「これでJASRACに勝てます!」って
営業してこいや。
ねえもうちょっとものを考えようよ。
Re: (スコア:0)
おう、じゃあ機械に未払いしてる店舗とかに行って徴収してこいってやってみろや。
ロボコップやターミネーターが徴収しに来る大作ですね
Re: (スコア:0)
ルンバ [google.co.jp]の活躍に期待!
Re: (スコア:0)
何のためにいるのか分からない高給取りの役員どもは機械化してネジに変えてしまった方がいいと思うな。
宣伝のため、あなたのためです (スコア:0)
宣伝になれば漫画が売れる。
あなたのためですwww
あなたへのお金が安くなれば、私たちが儲かる。
つまり私たちのためです。
Re:完全分配? (スコア:1)
それは一連の問題が一般化して抗議デモみたいなことやったあとで決まったと記憶してます。
もう声優とかの声もJASRACで管理したらと思ってしまう。(不公平感のないシステムだったらという前提でですが)