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著作権

坂本龍一、JASRACに苦言 64

ストーリー by hylom
まさかのひっくり返し 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

先日JASRACが映画館に対し外国映画に帯する音楽使用料の徴収方法を変更し、映画館から興行収入の1~2%を徴収する方針を発表したことが大きく話題となったが(過去記事)、これに対し音楽家の坂本龍一氏が批判的なコメントを述べている(BuzzFeed)。

坂本氏は当初JASRACの方針変更に賛同するようなコメントを寄せていたが(朝日新聞)、BuzzFeedの取材に対しては劇場から徴収するなどの詳細については聞いていなかったと述べ、さまざまな規模の劇場から一律に徴収することについての疑問を呈するなど、JASRACの今回の方針に100%賛同しているわけではないと説明している。また、JASRACに対し襟を正して、透明性を高めていってほしいといったコメントも出している。

さらに、以前話題になった音楽教室に対する使用料徴収についても、次のように批判的にコメントしている。

音楽教室のなかで複数の生徒さんが演奏したとしても、内輪の範囲だと僕は思いますけどね。JASRACはちょっと踏み込み過ぎたんじゃないかな。そんなことよりも、ほかにやるべきことがあると思いますよ。

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  • by akiraani (24305) on 2017年11月15日 15時17分 (#3312732) 日記

     著作権管理に柔軟性が求められると言うのはまあその通りだけど、根本的には著作権法がくそなのがネック。
     JASRACって基本的に著作権法に基づいて動くし、少なくとも裁判所が認めないような無理筋主張は基本的にしない。なぜならそういう名目で集金しようとしても、裁判でひっくり返ってしまうようじゃあ最終的に集金にかかる人件費の分だけ損をするから。

     音楽教室の件も、法廷で決着つけようとしたら多分JASRACが勝つ。なぜなら著作権法(の演奏権)に「教育目的なら許される」みたいな例外条項がないから。つまり、法律がおかしい。

     そもそもの話をすると、長くにわたってJASRACが事業を独占していたのは、著作権管理事業が認可制で国がJASRAC以外を認可していなかったからであって、最近になってそれが崩れたのも2001年に著作権等管理事業法が施行されて届出制になったから。
     つまり、JASRACに対して誰かが声をあげたからそうなったわけではなかったりするんだよね。

     なので、迂遠に見えようがそういう話は、著作権関係の立法の下準備である著作権関係の審議会を主催している文化庁に対して声をあげるのが筋なんだよね。

    #そして、審議会の内容を見てると、JASRACは「一番まともでおとなしい権利者」だったりする。
    #録音録画補償金問題とか、ダウンロード違法化とか、問題になった著作権法の審議会で暴れてるのはだいたいRIAJかCPRA。

    --
    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
    • by Anonymous Coward

      隣接権の地位が低いので暴れて当然
      とくにCPRAはもっと暴れてもよいと思う
      既得権益は粉砕ですよ(この場合はユーザーが権益者)

      • by Anonymous Coward

        著作権をしばしば侵害しているのに隣接権の地位は低いの?

    • by Anonymous Coward

      JASRACがおとなしく見えるのは、十分稼げてるからじゃないですかね。
      働きかけ先を立法府や、準備段階の行政府に向けるのは、ごもっともなのですが、
      それと同時に目立つ相手を目立つように叩くというのは、芸能人のとる手法としては
      悪くないと思います。

    • by Anonymous Coward

      #そして、審議会の内容を見てると、JASRACは「一番まともでおとなしい権利者」だったりする。

      JASRACから請求された人の話をたまに聞くけど、一方的に連絡してきて
      「私どもが管理している楽曲を使っていますね。使用料を払ってください」
      「どの曲ですが? 具体的に言ってください」
      「…。とにかく、使用料を払って下さい」
      という具体に、確認してないけど請求してみて相手が払ってこればラッキーみたいなやり方だとか。
      伝聞なので真偽は知らんけど。

      他にもJASRAC管理の楽曲は使っていないことを確認された上で「間違いでした。じゃあね!」で終わるタイプも。

      実際にJASRAC管理の楽曲を使っている確率が高くて、当てずっぽうに請求しても的に当たる確率が高いのでしょう。
      でも使っていなかったら不正請求詐欺と同じですよね。

      いや、ひょっとしたらマジの詐欺師がJASRACを騙って不正請求している可能性もあるけれど。

    • by Anonymous Coward

      なぜなら著作権法(の演奏権)に「教育目的なら許される」みたいな例外条項がないから。

      民事裁判では、権利の範囲が法律に明白に書かれている必要はありません。例えば、肖像権は裁判で認められていますが、それを定義した法律はありません。著作権法は刑事罰もある関係で細かく権利の範囲を定めていますが、民事ではその範囲を厳密に適用するわけではなく、法律の趣旨に照らして運用することになります。「法律がおかしい」のではなく、あなたの著作権法の理解がおかしいだけです。

    • by Anonymous Coward

      「苦言なら公正取引委員会に」だろ。(実は米国商務省の方が効いたりして)

    • by Anonymous Coward

      本筋じゃない箇所に一点だけ指摘させてもらうが、
      >著作権法(の演奏権)に「教育目的なら許される」みたいな例外条項がない
      例外以前の、演奏権のそもそもの前提「公衆に直接聞かせることを目的」かどうかの争いじゃなかったっけ。
      それと、教師側の分はいわゆるカラオケ法理の適用対象になるかもしれんが、
      確かJASRACは生徒側の演奏についても言及してたはずで、坂本氏はそれを言ってるんでは。
      # 生徒側なら38条もありかな。

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 15時03分 (#3312723)

    映画館と配給会社の契約ってどうなってるか知らんけど、恐らく上映会数や入場券の売上で支払いが決まるんだよね?
    徴収するなら配給会社からにすれば全国の映画館から集めなくて済むやん。
    映画館からってのは交渉力のない弱者を狙っているようにしか思えない。

    • by Anonymous Coward

      そうだよなあ。配給会社の言い分が
      「この映画を上映すことを許可します。ただし映画内の音楽を観客に聞かせてはいけません」
      と言ってるも同然だもんな。ヴェニスの商人じゃないんだから。

    • by Anonymous Coward

      ん?映画配給会社から徴収するのは変わらないんじゃ?

      • by Anonymous Coward

        JASRACの言ってるのはそうじゃないように取れるんだけど、どうなんでしょうね。

    • by Anonymous Coward

      大手の配給会社でなければ大手シネコンチェーンの方が交渉力高そうです。
      ちっちゃい所ほど相対的に負担が大きくなるのはどちらから徴収するにしても一緒なので、
      より現場に近い所から徴収する方が透明性は高くなると思います。

      CD/レコードの徴収方法が特殊なだけで他は使った現場からの徴収ですから、これに関しては内容自体は問題ないと思います。
      但し発表の仕方や他では包括契約ばかりという状況まで含めて適切かと言うと、全然駄目ですね。
      殿様商売してるからそういったことに気が回らないのでしょうけど。

      • by Anonymous Coward

        うーん、あくまで映画を上映してるのであって音楽は構成要素に過ぎないんだよなぁ。
        例えばゲーセンのゲームで流れる音楽の使用料をゲーセンから直接徴収するのか?
        #まぁゲームの場合オリジナル曲が殆どなんだろうけど、曲に著作権が発生するのは変わらないよね
        使用料に関しては映画の権利者と曲の権利者の間でやり取りしてくれと思うわ。

        • by Anonymous Coward

          舞台演劇の劇伴は良いのでしょうか?
          ゲームのBGM自体は普通はJASRACに登録しませんから管理外ですね。CDになればCDの音源は対象になりますけど、元のゲームは別ですね。
          映画の劇伴は通常著作権管理会社に登録しますから、JASRACが出てくるのはおかしな話ではないでしょう。

          世界的に見たの相場の1-2%がそもそも適切なのかという議論は必要かと思いますが、
          今までのがザルだった事は認めるべきで、その支払いは上映の現場である映画館が行うべきだと思います。

          • by Anonymous Coward

            映画館は”映画”の上映権を払ってるんだから音楽使用料もそこに込なのが道理だろうよ。

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 14時20分 (#3312695)

    もう団体の存続が第一義と化してますからね。著作者が何を言ったところで聞く耳を持ちませんよ。

    # それを言ってしまうと著作権自体が著作者のためのものではないんですけどね。頒布者保護を目的とした商業権ですから。

    • by Anonymous Coward

      協会はディストピアを目指しているので、狂気のマッドサイエンティストの出番ですな。

    • by Anonymous Coward

      坂本への支払い遅延でいやがらせとかしそう…

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 14時30分 (#3312701)

    これって諸外国がそういう数字で国外権利者にそういう額を求められたとかそういうお話ではなくって?

    • by Anonymous Coward

      さらに言えば、今まで一律18万円だったのが興行収入見合いにしますよって事で、
      >さまざまな規模の劇場から一律に徴収することについて
      からまさに変わっていく話でしょうに。

      まあ一番割を食うには小さな劇場ではなく、中途半端な大きさでカツカツの経営をしているところでしょう。

      2%だとして、18万を超えるようになるには900万の興行収入が必要。
      地方の本当に小さな劇場って大体1日2本、1~2週間で内容替えてて、
      その場合1週間で400~800人以上の入りを期待しきゃならないけど、まあないよ。

      本当に大きな、定番の劇場なら多少料金に上乗せすればよい。

      だからまず直撃するのは「やや大きめの規模で著作権料がガツンと増える、
      けど料金の上乗せするには客層が薄い(上乗せすると客足に直撃しそうな)ところでしょうな。
      これだけ書くとすげーニッチっぽいけど、実際どうなんでしょうねぇ。

      まあ、それを調整するために合意を取るための映画業界と交渉中なんだろうけど。

      • by Anonymous Coward

        http://www.jasrac.or.jp/intl/ [jasrac.or.jp]
        とか見ると国外権利者楽曲の代理徴収やってるみたいだから
        やっぱ国外から増額求められてるって話じゃないのかなぁ

        とか思ったら前のストーリー見たら思いっきり海外から求められてるって話なのでJASRAC別に何も悪くないよね。。。

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 15時12分 (#3312728)

    配給元から取ればいいじゃん。バルクで売上げの何パーセントとか変な方式じゃなくて、
    映画内で使用されている JASRAC楽曲の本数と演奏時間から、各フィルムごとに顧客1人への上映あたりいくらとか契約を結んで。
    同じ最終的には消費者に転嫁されるとしても透明性高いし公平じゃないか。
    JASRAC楽曲高ければ使う量を減らすとか競争原理も働くし。

    何で映画館の売上から取るのか意味がわからない。税金のつもりなのか?

    • 多分、上映回数の設定が映画館の裁量の元に決定されているからです。
      興行収入に対する印税が確実に配給会社に支払われるなら配給会社からとるべきですが、古い作品とかだとそうなっているとは限らないから映画館から取るしかないのではないかと。

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      • by Anonymous Coward

        そんなことないだろ。
        配給元には上映の売上(興行収入)から歩合(だいたい5割前後)が収めらる仕組になってる。
        その歩合をいじるだけなのに「映画館から取るしかない」とか嘘ついてまで何をしたいのか。
        配給無しの映画館の独自作品上映ならば、その作品だけ映画館が配給元扱いで独自にJASRACと個別契約結べばいいだけ。

        • >配給無しの映画館の独自作品上映ならば、その作品だけ映画館が配給元扱いで独自にJASRACと個別契約結べばいいだけ。
          個別契約だとJASRACの手間賃上がるよ。なぜなら、徴収総額が激減するのにかかるJASRAC側の人件費は変わらないから。

          おそらく、映画館は独自上映一切できなくなるだろうね。そういう世界をお望みかい?

          --
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          • by Anonymous Coward

            え?配給元でまとめて取るほうがはるかに手間は少ないのでは?

            • んなわけあるかい。
              独自上映していないかチェックして、してたら請求してって作業を定期的に繰り返さないといけないんだから、むしろあしげくいろんな劇場に通わないといけなくなるだろ。

              一回契約すれば毎月手続きに従って徴収するだけならなんかあっても電話一本で済むからむしろ人件費的には安く上がるくらいだ。

              --
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        • by Anonymous Coward

          やればいいだけとか言い出したら
          法律に
          「使用者は自分で権利者を全部調べて妥当な額を収めて廻る必要がある」
          って書くだけなんじゃないの

        • by Anonymous Coward

          映画館から取らないといけないケースがあるのなら、一律映画館から取ったほうが確実じゃん?
          取りっぱぐれなし!さすがはJASRAC。やつらの通った後はぺんぺん草も生えない。

    • by Anonymous Coward

      そりゃ音楽を流して金をとっているのが映画館だからだよ
      テレビ局じゃなくて番組制作会社から徴収しろとか、CD再生してる店じゃなくてCD販売したレコード会社から徴収しろって言ってるようなもんだぞ?

      • by Anonymous Coward

        映画館は映画のメディアじゃなくて映画の上映権に金を払ってるんだよなぁ。
        さらに音楽使用料もって二重取りじゃないか。

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 18時34分 (#3312891)

    >ほかにやるべきことがあると思いますよ。

    それしかやらないと思っているんでしょうか?

  • by Anonymous Coward on 2017年11月15日 19時27分 (#3312929)

    カスラックなら絶対やらかすぞ、予言する。

    # サイレント映画伴奏音楽に、カスラックが権利管理している曲があれば、それは合法だが。

    • by Anonymous Coward

      上映時間÷4分33秒 分の著作権料を請求するのでは?

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人生unstable -- あるハッカー

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