
テレビ番組を録画し海外で視聴できるサービスは方式次第で適法 69
ストーリー by hylom
まねきTVに続き今回も、 部門より
まねきTVに続き今回も、 部門より
soara 曰く、
テレビ番組を録画し海外で視聴できるサービスを行った日本デジタル家電に対し、NHKと民放9社がサービスの差し止めなどを訴えた裁判で、知的財産高等裁判所は、2009年1月27日、NHKらの訴えを認めた一審の東京地方裁判所の判決を取り消し、NHKらの請求を棄却した(時事ドットコムの記事)。
日本デジタル家電のロクラクIIのレンタルでは親機と子機を貸し出す。ユーザの視聴手順はは次のようなものらしい。
- 国内に親機を、海外に子機を設置
- ユーザは子機を通して親機に録画させる
- 親機が録画した番組を子機に移動させる
- ユーザは子機を操作して録画した放送を視聴
知財高裁の判決小括によると、今回争点となったロクラクの方式は著作権法第30条1項の私的使用のための複製として適法である、としている。
問題は親機の設置場所 (スコア:2)
地裁の判決を流し読みしましたが、100パーセント親機を自宅に設置するようなサービスなら裁判にすらならなかったのでしょう。
地裁判決54ページ「親機ロクラクの設置場所及びその状況」より。
Re:問題は親機の設置場所 (スコア:1)
しかし、2004-2005年の“録画ネット”の事例では、親機の設置場所が事業者の拠点で、利用者がこれを子機から操作していても「使用者」とは認められず、結果として私的複製が認められませんでした。(この判断は知財高裁でも支持されていた筈)
それが2007年の“まねきTV”では機材(ソニーのロケフリ)を利用者自身が別途購入するという形を取ることによって、ハウジングサービスであることを強調して私的複製の要件を満たしましたと判断されました。
それが今回は、外形的なサービス内容が“録画ネット”とさして変わらないように見えるのに、知財高裁はこれを私的複製であると判断しました。
判決文を仔細に読み比べてみないと、今回の決定の肝の部分が見えてこないと思いました。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:問題は親機の設置場所 (スコア:2)
詳細は判決を (手に入るなら高裁のも) 読んでいただくしかありませんが、
モニタ事業終了後は、被告は親機を直接管理しない外形を保つことにいろいろと苦心しています。
Re:問題は親機の設置場所 (スコア:1)
こちらこそ短慮でした。
rijiさんが仰る通り、「私的複製」であるか否かを分けるのは、利用者の“自力達成度”(?)とでも言うべきもののようですね。利用者が自力でもできることを、業者が対価を得てサービスを提供しているのであれば、専用ハードウェアであっても利用者=使用者/所有者と認められるというところでしょうか。
一般商品ではなく特定のハードウェアを使う点でまねきTVよりも一歩進んだ感があります。
Nullius addictus iurare in verba magistri
Re:問題は親機の設置場所 (スコア:1)
「これを規制したい」→「著作者の権利」ベースの持って回った表現に書き換え→法律に変換→法解釈するとグレーゾーンだらけ→逐一裁判で線引き、の手続き全体が。
色んな意味で悲惨な社会になっちゃうでしょうけど「A(例:放送業者が視聴対象としてる人以外が見ること)とBとCは禁止。何故ならこの事業で金を儲けられなくなるから」「技術が変わったので後付でDも禁止」みたく、すぱっと要件定義出来ないものかともやもやします。
このまま攻殻機動隊のごとく脳にコンピュータをインプラント出来たりする技術が完成すると、 高々TVを見た/見ないの裁判で、 個人の線引きはどこか、人のアイデンティティとは、精神とは何か? が争点になったりしそうで・・・楽しみです。
番組著作権問題 (スコア:2, すばらしい洞察)
この問題に限らず、テレビ局が主張する「著作権侵害」は、P2Pで放流されるなどあからさまに違法な
ものを除けば、ほとんどのケースで権益確保を狙うテレビ局が著作権法を曲解してイチャモン付けてる
だけなのですが、ここまで見事に敗訴続きでもまだまだ嫌がらせを続けるつもりなのでしょうか?
しかも、ここでデジタル化以降の問題が出てきます。
アナログでは「合法」と裁判所が認める行為ですが、B-CAS約款という「私法」や、コピワン・ダビテン
という著作権法上の構成要件が、これらの行為を「契約違反」「技術的保護の解除」といった
違法行為としてでっち上げてしまいます。
デジタル化に便乗して裁判所の判断を無視し、この国の世論を創り出す放送業界が私法で取り締まる
という脱法行為が横行するようでは、司法に対する重大な挑戦するという問題もさておき、
もはやこの国には法治国家としての未来はないかもしれません。
Re: (スコア:0)
>ここまで見事に敗訴続きでも
判例中にも言及がありますが、「録画ネット」や「選撮見録(よりどりみどり)」はテレビ局側の勝訴です。
Re: (スコア:0)
あと、「権益」という言葉も悪いイメージで用いているようですが、国民が有する「自由」や「選挙権」なども「権益」の一種です。この件は、試聴者とテレビ局の「権益」争いです。
著作権は著作者の「権益」。また、この「権益」がないと著作活動が継続できません。ただ、技術の進歩によって、この「権益」を守るのに、旧来の法律では難しくなってきているのが現状。既得「権益」にしがみつこうとしているのは、試聴者も、テレビ局も同じ。
重要なのは、著作者が著作活動を継続できる仕組み。大義名分はそこにある。
きっと (スコア:1)
「まねきTV」方式は適法です (スコア:1)
参考:
東京地裁、TV局の「まねきTV」差し止め請求を棄却 [srad.jp]
まねきTV [manekitv.com]
東京地裁判決文(2008/12/15 docファイル) [manekitv.com]
こういうサービスはないの? (スコア:1)
俺が求める遠隔地視聴サービスっていうのは以下の通り。
・提供するのはコインロッカーのようなレンタルスペースと中に設置済のコンセントやADSLの差し込み口。
・設置は契約者自ら行う。代行設置はオプション。
・ADSLも各自で契約する。よってスペース提供側に支払うのは使用分の電力と場所代のみ。
こういうビジネスモデルって何か問題でもあるのかな。いやね、現行のハウジングサービスだと録画機器が選択できないのであまり乗り気がしないのよ。でもこれを自力でやろうとすると公団の事故物件を借りる方法が有力なんだけど、それでも場所代だけで月2万もかかってしまうや、防犯面にも気を遣わないといけないわで。
Re:こういうサービスはないの? (スコア:1)
アンテナ線はいらないの?
コインロッカーみたいな筐体じゃ、内部にアンテナ設置しても受信できないだろうから、
どうしても共同アンテナ的な設備が必要になるよね。
で、録画.netはアンテナ線を提供している点も問題にされたわけだけれども。
Re:こういうサービスはないの? (スコア:1)
>アンテナ線はいらないの?
あ、忘れてた^_^; はい、いります、必要です。
しかし
>で、録画.netはアンテナ線を提供している点も問題にされたわけだけれども。
これが問題なら賃貸住宅のオーナー全員が有罪になりうるでしょう。
上記コメントで私が考えていた使用法が存在しないことをどうやって証明するんだろうか。
日本デジタル家電の合法性について (スコア:1)
じゃあさ (スコア:0)
Re:じゃあさ (スコア:1)
それは私的複製?
不特定多数に流れる時点でアウトでは…
~パタポン教徒~
Re: (スコア:0)
Bluetoothじゃ帯域がきついんじゃないかね。
Re: (スコア:0)
速度はわからん
友達居ないの? (スコア:0)
Re:友達居ないの? (スコア:2, すばらしい洞察)
いくら友達といっても、帯域使いまくりの動画ストリーミングサーバを置かせてくれとは言えません。
ていうか自分が言われたらまず間違いなく断ります。
マラソンで二位を抜いたら何位?
Re: (スコア:0)
と言う事を分ってない馬鹿が過去の類似ストーリーには必ず湧いて、
辟易したものです。
Re:友達居ないの? (スコア:1)
義兄弟 [wikipedia.org]ならどうだ!
#いや、湧いてみたかっただけですが。
Re: (スコア:0)
義兄弟って (Re:友達居ないの?) (スコア:1)
のはなぁ、「人類みな、」なんて軽いもんじゃないんだよ。お若いの。
Re: (スコア:0)
Re:友達居ないの? (スコア:3, おもしろおかしい)
Re: (スコア:0)
「友達」云々って著作権法のどの辺に書いてあんのよ。
ソース読め。ニュースソースじゃなく法文を、
# (#1501563)に対し言うワケじゃないが、
# 一昔前の横暴警官じゃあるまいし、
# 脳内法律で良い悪いを言われたらたまらんわ、と思う。
# 以下「結婚」ネタ禁止
Re: (スコア:0)
著作権法 第五款 著作権の制限
これでしょ。友人が含まれるかどうかは意見がわかれていますが、あなたが判断できる問題ではありません。
Re:友達居ないの? (スコア:2, おもしろおかしい)
この番組を録画した方がいらっしゃいましたら、
結婚してください。
というジョークがあったなあ。
Re: (スコア:0)
> これでしょ。友人が含まれるかどうかは意見がわかれていますが、あなたが判断できる問題ではありません。
意見は分かれていませんよ。単に友人というだけではだめです。
だいたい、「友人」をどう定義しているのでしょう。
普通に考えても友人の範囲が「個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内」に収まるわけ無いでしょう。
私的複製は適法 (スコア:0)
適法なのにPCで録画可能な地デジチューナは録画したPCでのみ視聴可能という糞仕様
何とかならんのか
#自分はTSで抜いてCMカットして見てるから実は関係ないんですがね
Re:私的複製は適法 (スコア:3, 参考になる)
詳しい方(ex氏 [srad.jp]とか)が御説明頂けると有り難いのですが、
私的複製自体が まだ存在している事 はこの様な判決で確認されても、
法で定義されるところの「私的複製が認められる範囲」は、
縮小される傾向にあります。
たぶん、後二回も法改正される頃には、法文中から完全に無くなるか、
私的複製が適用出来るコンテンツが存在しなくなるんじゃないかと。
著作権法:第三十条(私的使用のための複製)ですが、
『次に掲げる場合を除き複製することができる』
として以下の二項が上げられています。
メンドーなので括弧書きを取っ払って書きますと、
「公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて複製する場合」
「技術的保護手段の回避により可能となり、又はその結果に障害が生じないようになつた複製を、その事実を知りながら行う場合」
この場合を『除き』です。
技術的保護手段を回避するのはアウトなんです。
貴方の仰る「糞仕様」こそが技術的保護手段ですから、
それを「何とか」しようとする事は、既に法的にグレーです。
権利者の損害にならなければいいとかそーゆー話ではありません。
ですから、コピーワンス等々の複製制限全般に反対して、
「そもそも技術的保護手段を掛けないでくれ」と言う人達が出て来るわけです。
それらの意見に御賛同いただけるかどうかは兎も角として、
「n回コピーでは満足出来ない」的なわがままで言っているワケでは無い、
と言う背景だけは知っておいて頂けると幸い。
話が逸れましたが、今回の判決だって、
法文の解釈でどっちにも転び得ると言う証左にしかなりません。
ロケフリ的な機器の存在自体が、技術的保護手段の回避と見なされて、
違法と判断される可能性もあります。
Re:私的複製は適法 (スコア:3, 参考になる)
地デジの保護手段についてはいろいろややこしい話があって、フリーオ [srad.jp]やPT1 [srad.jp]みたいな技術的保護手段の回避にあたらない裏技なんかもあったります。
簡単に言うと、技術的保護手段の実装を行わないとB-CAS認可がおりないからコピーガードがかかった録画しかできないだけで、放送波そのものにはB-CASスクランブルはかかっていてもコピーガードはかかっていないという穴があります。
なお、たいていの裁判では業者のほうに賠償責任を負わせようとするので、私的複製の例外に引っかかるかどうかという点はあまり争点にはなりません。それだと訴える先が各ユーザーになってしまい、対象がはっきりせず訴訟対象の特定や賠償金請求の手間も跳ね上がりますので。
だから、このての裁判はどれも「複製主体をサービス事業者とみなす」かどうかが争点になります。原告がそういう主張をしなければ、裁判所は合法違法の判断はまずしません。
今回のケースでも、訴える対象はラクロクのレンタルサービスであり、ラクロク自体については違法性は問われていないはずです。
まあ、それ以前の問題として、不特定多数への配信行為は公衆送信権侵害になりますので、MYUTA [srad.jp]や録画ネット [srad.jp]のような集中管理システムではたいていテレビ局側が勝ってます。
私的複製を制限しようという動きがあるのは確かで、騒がれていたダウンロード違法化 [srad.jp]も、内容的には私的複製に「違法アップロードされた動画・音楽を違法とわかりつつダウンロードする場合は私的複製とみなさない」という限定条件を追加しようというものです。
あと、「DRMのかかった有料サービスを複製する場合は私的複製の対象からはずす」なんて話も出ていたかと思います。(最終的に報告に盛り込まれたかどうかは確認してませんが)
ただ、一方ではフェアユースの策定 [srad.jp]なんかも進んでいて、こちらの内容如何では「目的用途が正当であれば手段を問題とはしない」という運用が可能になることもありえます。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:私的複製は適法 (スコア:1)
保護手段を「何とか」するのはグレーなのではなくてアウト、つまり違法なのでは?
Re: (スコア:0)
これはメーカー側の主張と思ってOK?
権利者側は補償金をゲットできなくなるので必死に反対するんじゃないかと。iPodから補償金とれなくなりますよ。
Re:私的複製は適法 (スコア:3, 参考になる)
この件については、機器メーカーは利害の外です。
コピーワンスからダビングテンの時の様に先行き不透明な状況で、
「買い控え」が生じる事は怖いでしょうけど、
どの様なルールになっても、
それに従って製品の設計を変えるだけの事だと思います。
(#1501572)のAC氏も強い語気で非難しておられますが、
コピーワンスやダビングテンの仕組みの下での「複製」行為は、
前述の通り、技術的保護手段が掛かっているがゆえに、
法で定められた「私的複製」の対象ではなくなっています。
つまりそれは、(#1501572)の指摘の様に、
『B-CAS約款という「私法」』等々の下での複製です。
「私的複製は法で認められている」云々と言う主張は全て、
技術的保護手段が掛けられた時点で、全く無関係になるのです。
# これは、権利者周辺の商才溢るる方々の、長きに渡るロビー活動の賜物です。
# 法の定める「私的複製」の範囲から、彼らの商売の領域を切り離したワケです。
# こんな事を消費者団体がやろうものなら、「プロ市民め!」と袋叩きですよ。
# 日本では、自分達の権利を維持したり拡大するための政治活動は、
# 企業や業界団体に雇われたロビイストには許されても、
# 市民団体の職員には許されない事らしいですね。
「n回コピー出来るのに何の不満があるんだ、乞食どもは、」
と罵っておられた善良なる消費者の皆様は、
B-CASおよびその背景の団体が、条件を改悪する事は有り得ない、
と、とても強く信用しておられるのだろうと思いますが、
公の場で長く議論されてから改定される法律でさえ、
しばしば「誰が得をするの?」と言う状況になる事を思えば、
公的には何の議論も要らず、歯止めも無いB-CAS約款が、
一般消費者には受け入れ難い改定をされる可能性は、
充分に危惧されるべき、と、私などは考えます。
それゆえに、「B-CAS約款の下の複製の自由」ではなく、
「日本の法律の下の複製の自由」に残して頂きたかったのです。
盛大に逸れた(逸らした)話を御指摘の方向に戻しますが、
> 権利者側は補償金をゲットできなくなるので必死に反対するんじゃないかと。
補償金云々は、三十条で認められた私的複製に対するものです。
私的複製の範囲さえ逃れれば、後は「個別の契約」に依存しますので、
その中に補償金を盛り込めばいいだけの話ですね。
既に機器メーカーの団体と権利者団体の間で争いになってますけど、
> iPodから補償金とれなくなりますよ。
「テレビ放送に技術的保護手段を掛ける事」は受け入れられましたが、
過去にあった「音楽CDに技術的保護手段を掛ける」ムーブメントは、
消費者に受け入れられませんでしたね。
ですから、今現在は「日本の法律の下の複製」で、
「日本の法律の下の補償金」が掛かっていますよね。
いずれ、テレビ放送と同じ様に、
音楽CDに技術的保護手段を掛ける事が受け入れられれば、
音楽CDからPCに複製する時点で「日本の法律の下の複製」ではなく、
(直接・間接を問わず何らかの形での)「権利者との契約の下の複製」になり、
権利者はその複製行為に対し請求する事が出来る様になります。
権利者側は補償金制度が続く事を望んでいるのではなく、
複製される度に確実に見返りが入ってくる事を望んでおり、
その事は、過去の著作権改定の議論の中で包み隠さず示されています。
Re:私的複製は適法 (スコア:1)
>「n回コピー出来るのに何の不満があるんだ、乞食どもは、」
>と罵っておられた善良なる消費者の皆様は、
というか、「n回コピー」では全然だめで、妥協点は最低限「n世代コピー」なんですけどね。
そうしないと、保存の役にはたたない。ぶっちゃけダビング10なんて考えた人は、保存されたくないんでしょうね。
ばら撒きたいわけじゃないんだ。保存したいんだ。
Re: (スコア:0)
> コピーワンスやダビングテンの仕組みの下での「複製」行為は
回避してないなら法的に認められた私的複製ですよ。文化審議会著作権分科会での話は法律をどうするということで、B-CAS約款がどうしたとういうレベルの話ではありませんよね。
B-CASが担っているのはアクセスコントロールです。コピーワンスやダビング10はコピープロテクトです。
アクセスコントロールは観て良いかどうかを制御するためにコンテンツを暗号化しています。コピーワンスやダビング10はSCMSと同じように単に複製回数のフラグを管理して機器側で複製しないようにするものです。
権利者にアクセスコントロール権を与えるのは難しいと聞きます(現在はそんなやばい権利はない)。
いやまぁ今後はどなるかはなんともいえませんが。
Re: (スコア:0)
まったく違います。
いわゆるプロ市民が問題なのは、有給の専従職員がいることではなく、運動自体が単に彼らを養う手段になってしまっていることです。 むしろ、まっとうな目的(たとえばフェアユースを日本で認めさせるとか)のための活動はどんどんやるべきでしょう。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
ディスクが手狭になったとき、2TBとか大きなHDDを買って移行できるか?
同一PCでも別ドライブにコピーしたら再生できなくなる製品があると聞いたが。
Windowsを再インストールしても問題ないか?
そもそも、PCがぶっ壊れちまったらどうすんだ?って話だ。
Re:私的複製は適法 (スコア:3, 参考になる)
>そんなに重要なコンテンツって普通別媒体で流通してるんじゃ。
いいえ。例えば過去の歴史を研究する上で、有名な作品と無名な作品の重要度は全く変わりません。
ある時代の検証を行うためには、有名な作品のみならず、その時代に記されたどのようなものであっても重要な資料となりえます。全く売れなかった小説であろうとも、ニュース番組・記録映画の類であろうとも、チラシの裏の子供の落書きも、箸袋への印刷であっても。
そして、現代においては出版物の類においては国会図書館への納本を行う事が義務付けられていますので、たとえ絶版になったとしても、国会図書館などの図書館から複写を行い、研究資料としての活用を行う事が期待できます。ですが、映像作品についてはまだまだそのような形で、公に閲覧可能なアーカイブというのは存在していません。NHKは公開アーカイブを進めていますが、これも閲覧は可能ですが、複製は(今のところ)許可されていません [nhk.or.jp]。
これら資料の保存を担保するのは、映像作品については個人のアーカイブに頼らざるを得ないのが現状です。特にテレビ番組は、頒布や公開されたアーカイブの提供などが少なすぎて、近年家庭用の録画機器の高度化によって、ようやく出来るようになった研究、というのも多々あるのではないでしょうか。しかしその研究も、ダビング10などDRMという障害によって、これから先の多難が予期されます。
実際のところ、文化を本当に残すのは、きちんとした公的組織などによるアーカイブを除けば、好事家のコレクションに頼らざるを得ない部分が大きいです。実際つい最近まで、まともに番組のアーカイブを残していたテレビ局も多くはなく、ラジオにいたってはどうなんですかね。87年まで放送していたNHKの「サウンドストリート」ですら、「NHKでは当時のテープがほぼ残っていないため、音源は関係者やリスナーが“エアチェック”したテープの提供を受けて配信しているという」 [impress.co.jp]という状態だそうですから。
NHKですらこれです。営利企業にいたっては、文化の担い手としてきちんとした状態である、とはとても言える状態ではありません。またそれを責めることは絶対にできない。営利企業は当然営利を目的としている企業なのであり、文化を残すのが目的の企業ではないのです。営利を目的とした企業からすれば、当然DRMは掛けることを求め、手に入らない映像資料は「売れるものに限っては」何度でも売りつけようとするでしょう。それは営利企業としては正しいあり方だと思う。
ですが、その方法では、貴重な資料が数限りなく失われていきます。
ではどうすればいいのか。これまではDRMの事をあまり厳密に考慮しなくても、資料の保存をすることは可能でした。しかしこれからはDRMを考慮した資料の保存をしなければいけません。デジタルな記録媒体では、容易に経年劣化によって資料が毀損していくことになります。紙なり、まぁせめてビデオテープレベルであれば、やろうと思えば資料がぼろぼろでも読み取りを試みることは可能でしょうが、デジタルな媒体では少しの破損が大きく状態に影響することになります。好事家による資料の保管にも、限度が出てきます。
道はいろいろ考えられると思いますが、まずはDRMを外すことを私的複製の範囲であれば認めるべきでしょう。海賊版を扱う業者は、どうせDRMがかかっていても違法であろうがそもそも目的が違法なのだから、そんなものは解除をするわけです。解除できない完全なDRMなどありえない、ということは、まぁスラド読んでる読者なら理解してますよね。また、そもそも「あらゆるDRMは(少なくとも現状では)文化の発展に全く寄与しない」という事を認識する必要があります。
そうでなければ、各放送局にはアーカイブの構築と保存、公開を義務付けるべきです。これは無責任なマスコミの報道への抑制にも繋がります(ようやく最近、かつて不可能だったマスコミの報道への反論が、ネットという手段によって可能になってきたわけですが、それには各種報道の検証のための引用が不可欠です。DRMはそれらも困難にします)。当然公開には、図書館と同程度の複製の請求は可能とするべきでしょう。もしくは、国会図書館への放送の完全納品、もちろんDRMを解除したもの、を行うという事でもかまいません。
今回のトピックのケースも、私的複製としてのこのサービスはDRMが無いからこそ可能となっているわけで、これらをDRMによって縛ってしまうのはどうかと思いますね。
#研究は各権利者の合意の下で行えばいいじゃないか!という反論が予想されますが、それはありえません。なぜなら、研究はその権利者に好意的なものだけであるとは限らないからです。特にその権利者に対しての反論を展開しようとするときには、です。であるからこそ、図書館では権利者の同意なく複写の提供が行えなければならないのです。
##参考資料、読んでみて欲しいものを幾つか挙げておきます。
「テレビ五十年と番組保存 [asahi-net.or.jp]」
「映画やテレビ番組、どう保存するか 国際シンポ [asahi.com]」
「Wikipedia:井戸端/subj/テレビ番組は検証可能な情報源なのか [wikipedia.org]」
なんで放送業界は必死なのかな (スコア:0)
実害はほとんど無いのに
特にこう言う場合
見せしめの意味が大きいんだろうけど、大事な事が抜けているよなぁ、と言う気が
Re:なんで放送業界は必死なのかな (スコア:2, すばらしい洞察)
よほど魅力のあるローカル番組以外は、キー局見てりゃ事足りるわけですから。
ホントはローカルな情報こそ不足してるんだけどなぁ (スコア:3, 興味深い)
子供の医療費の補助だの、学校の施設の改修だの、(社会全体で見れば瑣末かもしれないけど)身近で直近で当事者にとっては切実な問題とか山盛りなんだけどな。
真面目な話、ローカル局(や地方紙)はもっとローカルなミクロなニュースを本気で取り上げて欲しいよ。
全国ネットの番組なんて朝晩のニュースだけで十分だよ。(ってか、昔はそーだったじゃん)
ボーダレスだかグローバル化だか知らんけど、そういう時代だからこそ、ローカルな情報が重要なんじゃないのか?
そこら辺を見失ってるローカル局は要らない。
Re:なんで放送業界は必死なのかな (スコア:1, 参考になる)
さらに言えばキー局だって危機感を感じてる。
今は基本的に5局か6局で争っていればいいのだけど、全国区になると一気にその数が増える。(首都圏では独立U局合わせて7~10局になるが、区域外送信の規制で1県1つの独立局にしようと必死になってる)
現在のネット局と化した地方局ではキー局の競合相手にならないものの、隷属関係を抜けた後、地方局制作の人気番組が全国発信されてしまえば無視出来ない存在になってしまう。(MBSとかYTBとか、キー局に匹敵する制作能力を持ってる地方局だってあるので)
Re:なんで放送業界は必死なのかな (スコア:1, 参考になる)
千葉じゃ、探偵ナイトスクープが見れないので、東京へ引っ越しました!!
Re:なんで放送業界は必死なのかな (スコア:1)
わざわざ引っ越さなくても、スカパーのスカイ・Aで見られます。
http://www.sky-a.co.jp/prg_culture/variety.php [sky-a.co.jp]
Re:なんで放送業界は必死なのかな (スコア:1)
オリンピックなどでの放送権絡みの問題もあるというお話ですが。もっとも局の都合で消費者には関係ありませんが。
◆IZUMI162i6 [mailto]
ちょっと気になる(オフトピック) (スコア:0)
今回は知財高裁で適法判決が出たって言うことですよね。
確定していない今回の例で適法だって言ってしまうのは気になります。
気にしすぎなのかもしれませんが…
#オフトピなのでAC