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12937602 story
検閲

セキュリティ関連ブログがDDoS攻撃を受けて一時閉鎖、運営主は「検閲の民主化」と批判 50

ストーリー by hylom
DDoSの一般化 部門より
headless 曰く、

インターネット史上最大規模というDDoS攻撃を受けてオフラインになっていたジャーナリストBrian Krebs氏のWebサイト「Krebs on Security」が25日、DDoS緩和サービスをAkamaiからGoogleのProject Shieldに変更して復活した(Krebs on Securityの記事1記事2)。

DDoS攻撃はKrebs on SecurityがDDoSサービス「vDos」について報じた直後から始まっており、9月20日には620Gbpsに到達。Akamaiが過去に防いだ最大のDDoS攻撃のトラフィックは363Gbpsであり、今回の攻撃はその2倍近いものだったという。また、363Gbpsの攻撃では乗っ取ったシステムで構築したボットネットからDNSリフレクション攻撃やDNSアンプ攻撃と呼ばれる手法を用いてトラフィックを増幅していたのに対し、今回は非常に多くのIoTデバイスを乗っ取って構築したボットネットから直接攻撃を受けたとみられるとのこと。

DDoS攻撃のトラフィックには逮捕されたvDosの運営者のハンドルネーム「Applej4ck」を含む「freeapplej4ck」という文字列が含まれており、Krebs氏は攻撃がvDosに関連したものとみているようだ。この攻撃をAkamaiは防いでいたが、これ以上攻撃が続くと数百万ドルの損害が出るとしてサイトはオフラインとなった。Krebs氏はAkamaiから無料でサービスの提供を受けていたため、この判断に異論はなく、代替となるDDoS緩和サービスプロバイダーを探すことになる。

しかし、援助を申し出てくれたプロバイダーは攻撃に対抗するのに十分な力がなく、Akamaiと同レベルの保護を提供可能な1社は、最初の2週間のみ無料でサービスを提供するが、その後は年間15万ドル~20万ドルかかると言われたとのこと。これは独立したジャーナリストが支払える金額ではなく、非営利団体の設立やクラウドファンディングでの資金調達も考えたそうだ。

最終的にKrebs氏が利用を決めたProject Shieldは、Googleのインフラを利用して独立ニュースサイトをDDoS攻撃から保護し、言論の自由を守ることを目的にしたサービスだ。レイヤー3/4およびレイヤー7攻撃を含むマルチレイヤーでの防御システムを備え、無制限に無料で利用できる。

Krebs氏はEFFの共同創設者であるJohn Gilmore氏の「インターネットは検閲をダメージとみなし、それを迂回する」という言葉を引用し、現在では「実際には検閲がインターネットを迂回できる」と述べている。かつて権力者のものであった検閲だが、現在のインターネットでは誰もがDDoS攻撃でWebサイトをオフラインに追い込むことが可能となった。Krebs氏はこのような「検閲の民主化」は歓迎できないとも述べている。

12937028 story
iPhone

Jailbreak(脱獄)済みiPhoneを販売した男性が商標法違反で逮捕される 78

ストーリー by hylom
不正競争防止法での摘発と思いきや 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

OS上の制限を解除する、いわゆる「Jailbreak(脱獄)」を行ったiPhoneネットオークションサイトで販売していた男性が商標法違反の疑いで逮捕された(ITmedia)。

脱獄を行うこと自体は現時点の日本の法律では取り締まれないが、改造した端末を「iPhone」として販売することは商標権の侵害となる可能性がある。改造iPhoneの販売で摘発されるのは全国で初めてのようだ。

12936642 story
海賊行為

映画「君の名は。」製作委員会、海賊版動画へのリンクを投稿するTwitterユーザーに直接注意を行う 167

ストーリー by hylom
とりあえずこういうユーザーは記録しておくべきでは 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

現在大ヒット中のアニメ映画「君の名は。」だが、海賊版がすでにネットで流通しているようだ。これを受けて、海賊版動画へのリンクなどをTwitterに投稿するユーザーに対し、直接注意を行うTwitterアカウントが作成された模様(ITmedia)。

このTwitterアカウントは海賊版動画へのURLなどを投稿するユーザーに対しTwitterの返信機能で注意を行っているのだが、それに対し反発するユーザーもいるようだ(Togetterまとめ)。

なお、海賊版動画についての詳細や出元は不明だが、関係者に配布されたDVDが流出して動画サイトにアップされたのではないかという話も出ているようだ。

12936376 story
著作権

ナチの国歌を使用したドキュメンタリー、ドイツ国立図書館が著作権を主張してYouTubeから削除させる 22

ストーリー by hylom
新たなる戦い 部門より
headless 曰く、

ヒトラーのもたらした恐怖を描く2006年のドキュメンタリー映画「You Don't Know Hitler」がドイツ国立図書館からの著作権侵害の申し立てによりYouTubeから削除され、制作者のJames K. Lambert氏が復元を求めて戦っている(Lambert氏のブログ記事1ブログ記事2TorrentFreakSoftpedia)。

この作品はナチの宣伝映画「意志の勝利」(1935)を含む、さまざまな歴史資料などを使用して構成されている。Lambert氏がYou Don't Know HitlerをYouTubeで公開したのは4年前で、たびたび著作権侵害の申し立てを受けているが、すべて異議申し立てが通っており、実際に削除されるのは今回が初めてだという。

ドイツ国立図書館が著作権を主張しているのは、作品内で使用されているナチの国歌とも呼ばれる「Horst Wessel Lied (Die Fahne Hoch: 旗を高く掲げよ)」のバージョン11で、Lambert氏は「意志の勝利」から抽出したものを使用している。ドイツ国立図書館はBR Enter Musicを通じてこの録音の著作権を主張し、You Don't Know HitlerをYouTubeから削除させたとのこと。

歴史上、ナチに関連する著作物に著作権は認められないとされているが、ドイツ政府は何年にもわたってこういった著作物について著作権の取得を続けているのだという。中には著作権保護期間内のものもあるとのことだが、この録音は少なくとも81年以上前のものであり、どのような根拠で著作権侵害を主張しているのかは不明だ。

Lambert氏もこのような著作物に著作権は認められないとの立場だが、著作権が認められるにしてもYou Don't Know Hitlerでの使用は教科書通りのフェアユースだと主張している。また、YouTubeの異議申し立てシステムについても、著作権を主張する側が真実を申し立てているとの仮定に基づくものであり、異議を申し立てる側が十分な主張をできない仕組みになっていることを指摘する。

なお、You Don't Know Hitlerは現在もVimeoでは視聴可能だ。また、Lambert氏はドイツ国立図書館やBR Enter、YouTubeに抗議のメールを送る形での支援をテンプレート付きで求めている。

12933547 story
メディア

違法ダウンロードユーザーから収集したデータをマーケティングに活用する米スタートアップ 12

ストーリー by hylom
どうやって集めているんだろうか 部門より
caret 曰く、

BitTorrentなどによる違法ダウンロードやその利用者の情報を集積し、企業のマーケティングに役立てるというビジネスが生まれているそうだ(ロイター)。

記事に登場するTru Optik Data Corp.はアメリカ合衆国、コネチカット州スタンフォードに本社を置く創業3年の新興企業で、テレビ番組や映画を違法に視聴・共有したユーザー約5億人のデータベースを構築しているという。データベース内にはこれらユーザーのWebサイト訪問履歴や郵便番号、購入履歴などの個人データなども格納されており、これらを分析することでマーケティング支援を行えるそうだ。

同社は違法行為を推奨するものではないとし、法的にも問題ではないとされているが、これに対し不快感を持つ組織や企業もあるようだ。しかしTru OptikのスワンストンCEOは、業界がこの「膨大な視聴者データ」を受け入れるのは時間の問題だとみているという。

12932664 story
DRM

ストリートファイターVのアップデートで追加された不正防止対策がルートキットのようだと批判される 77

ストーリー by headless
対策 部門より
カプコンが23日に配信した「ストリートファイターV」のPC版アップデートがルートキット/マルウェアのようだと批判され、翌日にはロールバックする事態になっている(Ars Technicaの記事Polygonの記事The Registerの記事)。

カプコンのWebサイトでのアップデート告知には「セキュリティの強化を行いました」としか説明されていないが、Steamコミュニティの告知ではチート防止およびゲーム内通貨やコンテンツの不正取得防止のためのアンチクラックソリューションが含まれると説明されている。

この「ソリューション」はカーネルレベルで動作するドライバーを使用し、ゲーム起動時に改変をチェックするものだ。しかし、このドライバーについて、初回登録時にランダムな名前が割り当てられる、基本的なセキュリティチェックが行われない、SMEPを一時的に無効化するといった問題が指摘される。また、Webサイトで説明されている「ゲーム起動時に告知ウィンドウが毎回表示されるようになります。」というのはUACのウィンドウのことだったようだ。

これによりゲームを起動できなくなったユーザーもいるようで、苦情が寄せられる結果となる。カプコンはアンチウイルスソフトウェアやDEPによりブロックされている可能性もあるとして、「StreetFighterV.exe」をアンチウイルスソフトウェアやDEPの除外リストに入れるという回避策をブログで紹介していたが、最終的にはアンチクラックソリューションを除去したアップデート24日にリリースすることとなった。
12930486 story
著作権

Creative Commonsの非営利ライセンス、業者に印刷を依頼するとライセンス違反? 60

ストーリー by headless
非営利ライセンス 部門より
Creative CommonsのCC BY-NC-SA 4.0 (表示-非営利-継承)ライセンスで利用が認められた文書の印刷を業者に依頼すると、業者の行為がライセンス違反に当たるかどうかを争点とした訴訟が米国で提起されている(訴状: PDFArs Technicaの記事Creative Commonsのブログ記事[1][2])。

この訴訟は米非営利組織 Great Mindsがプリント/コピーサービスを提供するFedEx Office(FedEx Office and Print Service Inc.,)を訴えたもの。Great Mindsは非営利の教材をCC BY-NC-SAライセンスで提供している。この教材の印刷をニューヨーク州の学区がFedEx Officeに依頼したことから、FedEx OfficeがGreat Mindsの著作権を侵害したと主張している。つまり、FedEx Officeのような営利目的のプリントサービス業者を利用する場合、業者側が教材の使用許可を得る必要があるとの主張だ。

これに対してFedEx Officeは、教材を実際に使用するのは学校であり、同社が使用するわけではないと反論。学区から依頼を受けて印刷することは営利目的の利用には当たらないとし、棄却を申し立てている(PDF)。

Creative Commonsでは、Great Mindsの主張が認められればCC非営利ライセンスの使用範囲が大幅に制限されることになると指摘している。文書の印刷や配布について営利業者によるサービスの利用が認められることは、CC非営利ライセンスの合理的な解釈であるとし、FedEx Office側を支持する法廷助言書の提出許可を判事に求めているとのこと。なお、訴訟は現在のところ受理されていないようだ。
12930484 story
パテント

Apple、紙袋を発明 78

ストーリー by headless
白いペーパーバッグ 部門より
Appleが紙製ショッピングバッグ「Bag」の特許を出願していることが、15日に開示された出願書類で明らかになった(出願書類The Vergeの記事Consumeristの記事The Guardianの記事)。

出願書類によれば、Bagはしばしば物を入れるのに使われ、小売店では購入した商品を入れるために使われるとのこと。Bagは物を入れることの可能な本体と持ち手で構成されるもので、少なくとも60%の再生紙を含む白い紙で作られ、使わないときは平らに折りたたむことも可能だ。再生紙の弱点を補い、強度を保つため、持ち手の取り付けられる本体の縁などに段ボール紙などが使われることもある。接着剤を除き、持ち手を含めてすべて紙製とすることで、環境への影響を最小限に抑えることが可能だという。

この特許はAppleが2015年3月9日に仮出願していたもので、本出願の日付は2016年3月7日となっている。
12930462 story
DRM

HP、ファームウェア更新で互換インクをブロック 76

ストーリー by headless
HPタイマー 部門より
HPがOfficeJetシリーズなどのインクジェットプリンターで、互換インクのブロックを開始したそうだ(V3の記事Ars Technicaの記事Neowinの記事The Registerの記事)。

互換インクのブロックは3月に配信されたファームウェアアップデートに含まれていたもので、9月13日から適用されるようにプログラムされていたらしい。そのため、互換インクを使用しているプリンターでは13日から「カートリッジが損傷している」といったメッセージが表示されて動作しなくなったとのことで、HPのサポートフォーラムには多数の苦情が寄せられている

HPによれば、プリンターとカートリッジ間の安全な通信を維持するため、2015年の後半からOfficeJet、OfficeJet Pro、OfficeJet Pro Xを対象にセキュリティチップ関連のファームウェア更新を進めていたという。HPでは更新の目的をHPのイノベーションと知的財産を守るためだといい、詰め替えインクやチップを交換していない互換インクについては動作するとしている。ただし、純正インクを使用しているユーザーからも、プリンターが動作しなくなったといった報告が出ているようだ。

互換インクを販売するオランダの123inkt.nlでも13日以降、多数の苦情や問い合わせを受けているといい、チップメーカーに連絡して対応を進めているそうだ。また、2014年以前のファームウェアは影響を受けないとのことで、古いファームウェアに戻す手順の解説ページも開設している。
12930083 story
パテント

パテントトロールの所有する「悪しき特許」に対抗するクラウドファンディングサービス 18

ストーリー by hylom
いいぞもっとやれ 部門より
taraiok曰く、

米国で本来は存在しないはずの特許を無効にするためのクラウドファンディング・プラットフォーム「Unpatent」が登場した(Slashdot)。

Unpatentは、パテントトロールが所有する「思いつきレベル」で登録された特許に対して、その特許が新規ではないという証拠を見つけ、請求を無効にすることを目的にしているという。スローガンとして「私たちの使命は、再び、人類のための技術革新の仕事をすること」を掲げている模様。創業メンバーにはビットコインのブロックチェーンを開発したLuis Ivanなどがいる

従来こうした作業を行うには、先行した特許に関する証拠を見つけた上で、米国特許商標庁(USPTO)に対して再審査に関する膨大な手続きを取る必要があった。Unpatentではクラウドファンディングで集めた資金を使い、証拠の提出から事務手続きまでを代行するという。再審査には通常5か月前後の時間が掛かるとされている。

現在同サイトでは「月間最も愚かな特許」の賞に輝いたビジネスメールを送る特許「US8738435」をターゲットにしたキャンペーンが行われている(キャンペーンページEFF)。

12927269 story
iOS

iOS 10のGIF検索機能でポルノ画像が表示される問題、複数の単語がブロック対象に 23

ストーリー by headless
注意 部門より
iOS 10ではアニメーションGIFのサポートが追加されているが、iMessageのGIF検索機能で「butt(端、尻)」を検索すると、アニメ「マイリトルポニー」のキャラクター「フラッターシャイ」がパンツを下すGIFがトップに表示されていたそうだ(The Guardianの記事Mashableの記事The Vergeの記事The Concourseの記事9to5Macの記事)。

Mashableによると、GIFライブラリーはGIPHYのリポジトリから取り込まれているため、全面的にAppleの責任というわけではないとのこと。一方、「boobs(おっぱい)」や「ass(尻)」はブロックされているとのことなので、単語だけチェック(buttは「尻」以外の意味で使われることも多く、assほど下品ではないとみなされている)して画像まではチェックしなかった可能性もありそうだ。

また、「huge(巨大)」といった普通の単語でもポルノ画像が表示されることが判明しているが、buttも含めてブロック対象になったとみられ、現在では結果を返さないようになっているとのことだ。
12927236 story
プライバシ

FBI局長曰く、誰もがWebカメラをテープでふさいでプライバシーを守るべきだ 38

ストーリー by headless
自力 部門より
個人用ノートPCのWebカメラをテープでふさいでいる米連邦捜査局(FBI)局長のジェームズ・コミー氏が、自分と同じように誰もがWebカメラをテープでふさいでプライバシーを守るべきとの考えを示している(The Hillの記事The Next Webの記事Ars Technicaの記事Neowinの記事)。

4月にコミー氏は、個人用ノートPCのWebカメラをテープでふさいでいることを明らかにした。しかし、IT企業にバックドア設置を求めるFBI局長でも自分のプライバシーは心配していることを皮肉に感じた人も多く、ずいぶんからかわれたらしい。

第10回目となる国家安全保障に関するカンファレンス「National Security Division at 10」で基調講演をしたコミー氏は、Webカメラのテープについて質問される。これに対しコミー氏は、FBIの局長が個人的なセキュリティを気にするのはおかしなことではなく、人々は自身の安全やセキュリティに責任を持つべきだと答えている。

コミー氏によると、Webカメラをテープでふさぐのは、車をロックしたり、ドアに鍵をかけたりするのと同様、誰もがすべき常識ある対応の一つだという。また、政府機関で使用するPCではすべてWebカメラがふさがれているとし、無断でのぞき見されないようにすることは良いことだとも述べている。
12924551 story
インターネット

政治的権利が低い地域の人々はインターネットアクセスを制限されている傾向がある 90

ストーリー by hylom
独裁の新たな武器に 部門より
taraiok曰く、

インターネットのグローバルな普及は、政府の透明性や政治的権利、そして民主主義と強く結びついている。しかし、独裁政権国家などではフィルタリングなどによって言論の自由は制約され、これが「デジタル・ディバイド(情報格差)」を広げる結果になっている。最近ではこうした独裁政権国政府が検閲に加え、政治的な反体制者に対してインターネットアクセス自体を禁止することで、反体制者の影響力の増大を防ぐ傾向にあるという(MIT Technology ReviewScienceSlashdot)。

ドイツ、コンスタンツ大学の政治学教授Nils Weidmann氏らの研究チームは、世界各国の各地域、特に独裁政権地域でのインターネットアクセスがどのように変化するかを反映した新しいグローバルマップを作成した。このグローバルマップは世界的なトラフィック量のデータベースを使用し、地域ごとのインターネットアクセストラフィックを可視化したものとなる。その結果、いわゆる少数民族のように政治的な権利の低い地域に住む人々がインターネットアクセスを制限されている傾向が分かったという。

12924765 story
日本

JASRACによる放送事業者との包括契約問題、私的独占とした排除措置命令が確定 34

ストーリー by hylom
長い戦いだった 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

公正取引委員会が2009年に出した排除措置命令についてJASRACが取り消しを求めていた問題で、JASRACが請求を取り下げ命令が確定した(NHK)。

2009年、公正取引委員会がJASRACに対し、放送事業者との包括契約は私的独占を行っているとして独占禁止法違反で排除措置命令を出していたが(過去記事)、これに対しJASRAC側は排除措置命令の取り消しを求め審判請求を申し立て、その結果2012年に排除措置命令は取り消された。しかし2013年、排除措置命令の取り消しは無効とする判決が東京高裁から下されており(過去記事、JASRAC側はこれに対する上告を行っていた。なお、2015年には最高裁が最高裁、JASRACと放送事業者との包括契約は他業者の参入を排除しているとの判断を下している。

請求を取り下げたことについてJASRACは「状況の変化を考慮した結果、命令の取り消しを求めて争い続けるのではなく、請求を取り下げて本来業務に全力を尽くすことが有益と判断した」と説明している。

12924548 story
著作権

TorrentFreak、著作権者の許諾を得ているにもかかわらずYouTubeの著作権侵害申し立てを受ける 3

ストーリー by hylom
もう日常茶飯事のような感じ 部門より
headless曰く、

YouTubeでの著作権やコンテンツIDの問題などをたびたび取り上げているTorrentFreakが、この問題を自ら体験することになったそうだ(TorrentFreak)。

TorrentFreakでは2008年~2010年にかけて動画コンテンツ「TorrentFreak TV」を制作・公開しているが、これらの動画をアーカイブとして今月YouTubeで公開したところ、数時間後に著作権侵害を申し立てる通知を受けることになる。驚くべきことに著作権侵害を申し立てたのは、厳しすぎる著作権保護に反対する英国のラッパーでソングライターのDan Bullだった。

TorrentFreakとDan Bullは旧知の仲で、記事やインタビューでたびたび取り上げている。実際、申し立ての対象となったエピソードは、Dan Bullが英国のデジタル経済法に反対する公開書簡の形をとったミュージックビデオ「Dear Mandy」を取り上げたものであり、本人からも許諾を得ていたものだという。

TorrentFreakがDan Bull本人に連絡を取ったところ、申し立ては彼が参加しているYouTubeネットワークのBrave Bisonがボットを使って行ったものであることが判明する。彼は日ごろから自分の作品を自由に使って新たな創作をするよう人々に勧めているが、Brave Bisonではこういった作品を放置するオプションを与えず、作品の使用を認めるホワイトリストを用意し、動画ごとに追加するしかないとのこと。

Dan Bullによれば、今回の件はYouTubeのコンテンツIDシステムによる問題の一つだという。この作品を初めて有名にしたのはTorrentFreakであり、そのTorrentFreakが初めて受ける著作権侵害の申し立ての原因となったことについて非常に恥ずかしいとも述べている。

記事では動画が削除されない代わりに、Brave Bisonが広告を表示するようになったと述べているが、実際に再生してみたところ広告は表示されなかった。数日前にTorrentFreakは異議申し立てを行っているとのことで、何か動きがあったのかもしれない。

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UNIXはただ死んだだけでなく、本当にひどい臭いを放ち始めている -- あるソフトウェアエンジニア

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