Dellのファームウェア更新プログラムに同梱されていたドライバーに脆弱性、500以上のモデルに影響
Dellは4日、ファームウェア(BIOS/Thunderbolt/TPM/ドッキングステーション)更新プログラムに同梱されていたドライバーに不十分なアクセス制御の脆弱性(CVE-2021-21551)が存在することを公表した(DSA-2021-088、 FAQ、 SentinelLabsの記事)。
問題のドライバー「dbutil_2_3.sys」はファームウェア更新プログラムまたはDellのアップデートツールにより、一時フォルダー(%temp%または%windir%\temp)に展開されるもので、権限を確認せずにIOCTLリクエストを受け付けてしまうという。この脆弱性を悪用することで、ローカルでの権限昇格やサービス拒否、意図しない情報開示が行われる可能性がある。
このドライバーは遅くとも2009年からPCやドッキングステーションのファームウェア更新プログラムで使われており、影響を受けるモデルは現在もサービスが行われている381モデルに加え、既にサービスが終了している195モデルと幅広い。SentinelLabsによれば、影響を受けるPCは数億台に上るという。381モデルの最新ファームウェア更新プログラムでは脆弱性が修正されているが、dbutil_2_3.sys自体は削除されないようだ。なお、ドライバーサービス「DBUtil_2_3」のレジストリ設定は最初のWindows再起動時に削除されるため、実際にどの程度影響があるのかは不明だ。
対処方法としては「Dell Security Advisory Update - DSA-2021-088」を実行または手作業でdbutil_2_3.sysを削除し、現在もサービスが行われているモデルでは再導入を防ぐために最新のファームウェアをインストールする。サービスの終了しているモデルではファームウェア更新プログラムを実行するたびにdbutil_2_3.sysの削除が必要になる。
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