EFFが2月のバカバカしい特許に選んだIBMの特許、IBMが権利を放棄 16
ストーリー by headless
放棄 部門より
放棄 部門より
EFFは毎月最もバカバカしい特許に贈る「Stupid Patent of the Month」の2月分として、IBMが1月17日に取得した特許(US Patent No. 9,547,842)を選び、強く批判した。これを受けてIBMでは特許の権利を放棄したそうだ(Deeplinks Blogの記事、
The Registerの記事、
Ars Technicaの記事、
BBC Newsの記事)。
この特許「Out-of-office electronic mail messaging system」は、指定された不在期間に従って不在応答メッセージを自動で返信する電子メールシステムに関するものだ。IBMは2010年に特許を出願しているが、同様のシステムはそれ以前から長らく使われている。EFFではIBMが1998年に発行したNotesの不在応答機能を解説する文書(PDF)の存在も指摘し、新規性があるとすれば期日の数日前に自動で通知を送る機能ぐらいだとして、このような特許を認めた米特許商標庁(USPTO)の審査を批判している。
IBMはThe Registerに対し、特許は防衛目的で出願したもので、権利を行使するつもりはないと述べており、Ars Technicaに対しては権利を放棄する意思を示していた。その後、USPTOに正式な権利放棄の文書(PDF)を提出したとのことだ。
この特許「Out-of-office electronic mail messaging system」は、指定された不在期間に従って不在応答メッセージを自動で返信する電子メールシステムに関するものだ。IBMは2010年に特許を出願しているが、同様のシステムはそれ以前から長らく使われている。EFFではIBMが1998年に発行したNotesの不在応答機能を解説する文書(PDF)の存在も指摘し、新規性があるとすれば期日の数日前に自動で通知を送る機能ぐらいだとして、このような特許を認めた米特許商標庁(USPTO)の審査を批判している。
IBMはThe Registerに対し、特許は防衛目的で出願したもので、権利を行使するつもりはないと述べており、Ars Technicaに対しては権利を放棄する意思を示していた。その後、USPTOに正式な権利放棄の文書(PDF)を提出したとのことだ。
アマゾンの「ワンクリック特許」 (スコア:1)
Amazonのワンクリック特許はStupid Patent of the Monthに選ばれた事があるんでしょうか。
認めた許可局は正気とは思えん。
技術進歩の速さを鑑みると特許期間は5年位でいいかもしれない。
ついでにソフトウェアの著作権は10年くらいで。
Re: (スコア:0)
「俺もお前のアイディアパクりたいから特許無効にしろや」
Re:アマゾンの「ワンクリック特許」 (スコア:2, 興味深い)
ソフトウェアの場合、特許見て「その発想はなかったわ」ってケースより
「これを実現するならこうすればいいだろ、常識的に考えて」って内容が
「ざんねん!特許でした!」ってケースの方が多い、という感想。
出願コストを際限なく出せるやつが勝ち、みたいな。
商品サイクルに比べて保護期間が長すぎるとは思う。
Re: (スコア:0)
件数従量の定額や予め評価した金額と条件でライセンスできる仕組みでもあればいいけどな
実装はあまりに雑だけど本来は発明者に投資を回収させて発明を促すことが目的だったのだから
Re:アマゾンの「ワンクリック特許」 (スコア:1)
特許の目的は発明を促すというか、「発明内容を自国に公開させる」ための仕組みですね。
利益を保証することで国益に繋がる可能性のある発明を隱匿させないようにする仕組みです。秘密にするより公開した方が得になりますよって仕組み。
Re: (スコア:0)
そりゃ特許はアイデアに対して認めるものだからな
実装がシンプルか複雑かで認めるわけじゃない
Re: (スコア:0)
わかりやすいのだと、
コナミのカメラを遮る壁を透明にする特許、
松下のヘルプアイコン押して別のアイコンを押すとヘルプが出る特許、
とかですかね
Re: (スコア:0)
Amazonより前からワンクリック詐欺で使われている技術なので無効ですよね
Re: (スコア:0)
許可局ってなんやねん。
アメリカにはそういうのがあるのかな。
トイレの使用を予約するシステム及び方法の特許 (スコア:0)
IBMはバカバカしい特許を作るのがお好きなんですねIBMは。
審査の手間を省きたいからって認めちゃう米国特許商標庁の姿勢もアレだが。
Re: (スコア:0)
二度も一行にIBMと入れるほど重要な事だったのだ。
Re: (スコア:0)
ノルマ制があるとバカバカしい特許が生み出されやすい気がしますね・・・
Re: (スコア:0)
企業の開発部門:クソみたな内容でもノルマの数字達成できるのでハッピー
国:出願とか申請とか維持とか、いろいろ収入増えてハッピー
弁理士:定型作業やってりゃ手数料入るのでハッピー
だれも困らんでしょ。今のシステムで。
今の弁理士制度は、ゴミ特許を数多く処理することで手数料を稼ぐモデルだから、
特許が少数精鋭型になると多数の失業者が出る。
無駄な公共事業をすることで労働者の職を維持すると同じように、
無駄な特許を促す仕組みにすることで、かかわる人間の職を維持している。
Re: (スコア:0)
カーソルをXORで表示する特許(*1)とか誰が得したんですかね…
*1
出願日: 1978/01/19
Method for dynamically viewing image elements stored in a random access memory array
US 4197590 A
どう防衛するのか (スコア:0)
パテントトロールが訴えてきたときに「貴様の事務所はわが社の自動返信特許を窃用している」とか反訴するのかな
Re:どう防衛するのか (スコア:1)
「技術A」が既存のものとしてあって、IBMが「技術A+α」というのを使用する予定だったとき、
今回の特許を出さず開発を進めていて、他の誰かが「技術A+α」という特許を出願したとすると、
IBMが製品を出した時に「IBMはん、あんたウチの特許を侵害してますよってに」って面倒事が起きる危険がある。
(たとえその特許を無効化できるとしても、その対応のために製品上市が遅れるかもしれない)
一方、IBMが自分で当該技術を出願しておけば、(IBMより早く出願した人がいない限り)IBMが「技術A+α」を使うことに何の問題もない。
特許が有効である必要は大してないから、申請する必要もない(低コスト)し、事前に実施できるからスケジュールも読める。
IBMとしては、馬鹿馬鹿しい特許だとは分かっていても、「技術A+α」が技術Aと異なるものだとして特許化され得る可能性があれば先に対応しておきたくなる気持ちは分からんでもない(コストが読める一方、リスクが極小化できるから)。
これを「何を無駄な」と呼ぶためには、その「+α」がどこまでなら権利化されず、どこからなら権利化されるのかということについて当局が信頼されていなければならない。
しかし残念ながら、当局も時にどうしようもない特許出願を権利化してしまうことがある。
なので「万に一つのため、事前にコストを払って馬鹿特許を出す」か「バクチをうって、馬鹿特許を出さず事後にコストを積む」かの二択が大企業に求められているのだ。
(中小はそもそもバクチするしかないのだ・・・)