古典落語の実演は上演後50年で保護期間が切れる? 33
ストーリー by hylom
アーカイブを作るのも大変そうだが 部門より
アーカイブを作るのも大変そうだが 部門より
insiderman 曰く、
古典落語は著作権が切れているため、誰もが無償でそれを実演できる。そして、その実演物は著作権ではなく著作隣接権の対象物になるため、保護期間は上映後50年となる、という話が出ている。
確かに著作隣接権については、実演から50年が保護期間になるようだ。レコードについては発売から50年、放送については放送されたときから50年が保護期間となるため、たとえば50年前にラジオで放送された古典落語はパブリックドメインとなり、自由な再配布が行えることになる。
とはいえ、50年前の録音を見つけるのはそう簡単ではなさそうではある。
昭和の名人 (スコア:1)
8代目桂文楽(1971年没)
5代目古今亭志ん生(1973年没)
6代目三遊亭圓生(1979年没)
あたりの録音はCDでもバンバン出てますね。
あと、3代目桂三木助(1961年没)だったら50年過ぎてます。
気になるのは、古典落語でもサゲを変更して、誰それの型が
その後演じられるようになったパターン。創作性があるんで
著作権で保護されてもいいような気がします。
Re:昭和の名人 (スコア:2)
8代目桂文楽(1971年没)
気になるのは、古典落語でもサゲを変更して、誰それの型が
その後演じられるようになったパターン。創作性があるんで
著作権で保護されてもいいような気がします。
私はジャズファンなので、それを言い出すと、ジャズの演奏なんぞは、テーマを除きアドリブで、多くはアドリブ後のテーマもフェイク入れまくりで、有名な曲だと、テーマが4小節しかなかったり。
それでも、創作の著作権はあくまでも作曲者になってる。(てか、CDを製作した人に聞いたが、かなりアレンジが入ったはいるがガーシュインとジェローム・カーンはJASRACからの請求はなかったらしい。)
Re: (スコア:0)
そのアドリブのまねをする後続があるかどうかによる、という気もします。
落語の場合、古典でも誰それの口演を筆記みたいな感じで記録され、
底本になっっている噺もあります。ジャズもアドリブパターンが楽譜化されて
一般化すれば著作隣接権から著作権に格上げされそうです。
Re:昭和の名人 (スコア:2)
アドリブが譜面になることはあります。昔のジャズ喫茶で、難しい顔しながら採譜していた人を見かけました。そして、そのアドリブをコピーして練習します。
ジャズの初心者などは、アドリブは出来ないので、「書き譜」とか「書きアドリブ」とか言ってソロ部分は譜面のままやります。多くは名演奏家らのアドリブをそのまま譜面にした物だったりします。
クラシックのカデンツァは即興とされる物でしたけど、名カデンツァは後の人も同じメロディを演奏します。というか、もう、その曲の譜面にかかれていたりします。あれはどういう扱いなのでしょう。詳しい人教えてください。
ああ、でも名カデンツァ自体が50年以上経っているのでパブリックドメイン化してるかぁ。
Re: (スコア:0)
ああ、でも名カデンツァ自体が50年以上経っているのでパブリックドメイン化してるかぁ。
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番のグールドによるカデンツァは録音自体が名演なこともあって結構有名ですね。
2032年までは著作権が保護されるんでしょうか。
Re: (スコア:0)
譜面に起こされていない曲は著作物として扱わないという判決は確か法改正前のものでいまも通用するか微妙では?
Re: (スコア:0)
Aさんが作曲した曲を演奏家Bさんが演奏して、アドリブを加えたとします。
Bさんはこのアドリブパートを得意として何回も演奏します。
演奏家CさんがBさんの演奏をコピーした時、CさんはAさんBさんの両方に
使用料を払うべきかどうか、ってことですよね。
JASRACが絡むとむしろ話は単純になって、JASRACのデータベースに
AさんBさん共作の新しいコンテンツとして登録できるかどうかだけの
問題になりますね。この場合でもBさんは(半分は)自作曲を演奏しても
JASRACに使用料を取られて、いずれその配分金が返ってくるはずです。
Re: (スコア:0)
著作権が認められるなら両方に払うべきでしょうね。
少なくとも確認はしないとあとあとまずいことになるでしょう。
どうせAさんがBさんを訴える展開になるんでしょうけど
Re: (スコア:0)
JASRACは著作隣接権の管理はほとんどしてなかろう
Re:昭和の名人 (スコア:1)
上方の話ですけど、殆ど失われた状態だったのを米朝が再構築・復活させたってのが結構あるんですよね。地獄八景とか。
Re:昭和の名人 (スコア:1)
事実上、米朝師匠がやらなければ上方古典落語は消えていたでしょうねえ。
// 求む、根拠の伴う反論。
Re: (スコア:0)
うーん、その点で六代目松鶴よりも評価するのは同意しかねます。
後年になってからの芸はともかく、若いころから古典の発掘、松鶴になって以降の弟子への継承、書籍での啓蒙などあらゆる方面において、松鶴抜きに話はできないと思うのですが。
ああ、これ難しいやつ (スコア:1)
落語の実演はアレンジが入るのが当り前だけど、他のものでも実演の際に多かれ少なかれ演者のアレンジが入るのは普通なのでアレンジしたからといって常に独立した著作権が発生するというわけではない。
新たな思想や感情表現を創造しているかどうかが基準になるはずだけど、結局、どれだけアレンジしたら著作権が発生するかの基準はないので個々の録音ごとに裁判するしかない。
あと著作権法は何度か変っているので要注意。
Re:ああ、これ難しいやつ (スコア:1)
#そもそも授業料とネタパクリ許容とは全く別の話ではあるが。
今回の話自体は(著作隣接権なので)、ネタを盗むとか実演手法を真似るとかいう話ではなく、録音や録画したものについての二次利用などで関係してくる話ですよね。
「よその師匠の録画」をおいらが勝手に販売して儲けようとしたら訴えられて負けるのは当然。
「よその師匠のしゃべりを完コピした落語」を自分が演じても、”今回の話には”関係ない。
それを踏まえて、「アレンジした部分をパクった場合に著作権侵害となる可能性があるか」という話ですけど、
いまのところ「一部をパクって演じたことそれ自体」は(非難されることはありえるとしても)まず訴えられることはないのが現実でしょうね。主体は「古典落語」の部分だし。
「芸としては恥ずかしい」で留まるのでしょう。
でも「だれそれの[古典落語]のDVD」を完全コピーで俺が演じて製作した「俺の[古典落語]のDVD」(あるいは「”だれそれ”ものまねDVD」)を販売したら、著作隣接権の関係で訴えられる可能性は高くなるかな。(俺にそれが可能かというのは置いといて)
販売時期の前後や内容比較などの検証が容易だし、だれそれの能力を利用して儲けようとしていることはわかりやすいし。
ラジオ名人寄席打ち切り問題 (スコア:1)
古典落語の音源の最大の問題といえば、やっぱり「NHKラジオ名人寄席」打ち切り問題じゃなかろうか。あれの打ち切り以降、落語の最大の放送媒体であるラジオで昭和の名人の落語を聞く事ができなくなってる。
放送した音源の全てで権利問題があるわけじゃないはずなのに、NHK側の自粛なんだろうけど、あれ以来、現役落語家以外の落語が聞けなくなってる。異常という他ない。
玉置宏も悪意があってやったわけではないと思うから、なるべく早く問題を片付けて、放送していかないと、演者と客双方にとって失う物が大きいと思う(新しく落語を聞き始める人のきっかけが、今の落語しか聞く機会がないというのは不幸すぎる。図書館に行ってまでという人は限られる)。
Re: (スコア:0)
今年の正月、深夜ラジオは昭和の漫才だった。
懐かしかったけど、落語も聴きたかった。
Re: (スコア:0)
>現役落語家以外の落語が聞けなくなってる。異常という他ない。
頻繁に故人の落語をやるわけじゃないが、MBSで落語を毎週やってますが?
昨年の終わり頃にも、確か枝雀をやってたように記憶しているし、米朝は結構頻繁にやっている。
エリア外でも、お金を払えばradikoで聞けるんじゃないかなあ。
TBSも落語寄席やってるけど、最近の人に偏ってる気がするので、あまり聞かない。
Re: (スコア:0)
お金払ってまで聞く人は図書館に行ってまで聞く人よりも更に少ない(か、まあどっこいどっこい)
でしょうからあんまり解決になってないような
無いのか (スコア:0)
SP盤の古典落語。
半世紀前なら既にLP盤時代だったろうけど。
Re:無いのか (スコア:5, 興味深い)
仁鶴師が若い頃、初代春団次のSPレコードに感銘を受け落語家に成ったという話は有名なので今でも存在する可能性はある。
ただ、仁鶴師のご自宅が、20年ほど前に火事にあい、落語資料の多くが消失したと聞いているので、師の所にはないかも。
ちなみに、私としては50年経っていないけど、「1080分落語会」の全録音が聞きたい。
#3枚組のレコードは持っている。
Re:無いのか (スコア:2, 参考になる)
初代春団次のSPレコードを音源としたCDなら今でも売ってます。
LPレコード化したものを持ってますが、今聴いても面白い内容です。
他の落語家もSPレコードを結構出しています。
圓朝は残っていないのが残念なところ。
Re:無いのか (スコア:2, 参考になる)
NHKラジオのテープ録音とかならもっと前から出てくるんじゃ?
いわゆる一般で言われるカセットテープ(コンパクトカセット)なら1960年代開発ですし。
日本発のラジカセ発売は1968年だそうで。
http://nationalmaclord.web.fc2.com/tpr-101.html [fc2.com]
演目より人 (スコア:0)
三平師匠の本当のマネは三平師匠しか出来ない、
以外とかの人真似で素人達から御足を取っては
いけない、が不文律(走召糸色木亥火暴)
"castigat ridendo mores" "Saxum volutum non obducitur musco"
Re:演目より人 (スコア:1)
三平のモノマネってたまに見かける気がするけどアカンの?
#どの三平かにもよるか。
Re: (スコア:0)
正蔵のはダメなのかとか。
# いや、タッチに出てた声優
Re: (スコア:0)
礼儀はあっていいと思うけど、全く真似も許さないように神格化的にするのはどうかねぇ。
まあそういう世界だというのもわかるけど、ちょっと閉鎖的すぎるんじゃないの。
Re: (スコア:0)
増殖はどうなる。
ってあれは三平師匠の真似と明らかにはしてないか。
落語ロイドを作れってか? (スコア:0)
今年の正月は落語番組が少なかった。
Re:落語ロイドを作れってか? (スコア:1)
あるにはある。
https://www.youtube.com/watch?v=UV7bNp3LLno [youtube.com]
え、こういうんじゃない?
Re:落語ロイドを作れってか? (スコア:3)
国宝なのですから、レプリカを作るのは当然ですね。
仏像で言うと、お前立ちみたいな物です。
#秘仏に成ったので公開が出来ませんし。
ここでいう実演とは? (スコア:0)
音声を録音した状態し、それを再生できる状態であることが条件のように思うのですが、速記本の場合はどうなるんでしょうね。
圓朝がやってた、例えば真景累ヶ淵や牡丹燈篭なんてどうなるんでしょうか。
或いは講談にある姐己のお百、髪結新三、鼠小僧なんて噺はどうなるんでしょうね。