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> 「著作権者の利益を不当に害する」例として、AIに学習させないよう技術的な措置を講じているのに、学習のためにそれを乗り越えて情報を収集する行為を挙げている。例えばメディアが配信する会員限定記事なども対象になる可能性がある。
…とまとめている報道があり、日本新聞協会の主張とも一致しますが、文化庁の素案の主旨とは違います。
素案ではまずrobots.txtやユーザー認証などのアクセス制限を挙げたうえで、「このような技術的な措置は(略)データベースの著作物として販売する際に、当該データベースの販売市場との競合を生じさせないために講じられている例がある」「この措置を回避して行う学習のための複製等は、当該データベースの著作物の将来における潜在的販路を阻害する行為として、通常、法第30条の4ただし書(←「著作権者の利益を不当に害する」のこと)に該当し、同条による権利制限の対象とはならないと考えられる」と、あえて「データベースの著作物」を挙げています。
一般的な人が読んだり見たりする著作物ではなく、わざわざデータベースの著作物を挙げているのは意味があります。著作権法30条の4は非享受目的なら無許諾での著作物利用を認めており、それは著作物というのは人に享受させることで著作権者は利益を得るものであり、ならば非享受目的なら利益を害さないから無許諾でもいいよね、という理由でした。したがって但し書きの「著作権者の利益を不当に害する」は、非享受目的で利益を得るような著作物でなければなりません。
非享受目的で著作権者が利益を得る著作物なんてあるのか?というと、著作権法には「データベースの著作物」が定められており、データベースは「論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を【電子計算機を用いて】検索することができるように体系的に構成したもの」と定義されています。これは人が享受する著作物ではありません。
会員限定記事も著作権者の利益を不当に害することになる可能性があると日本新聞協会らは主張しますが、会員限定記事は人に享受させることで著作権者が利益を得る著作物ですから、アクセス制限を施したとしても非享受目的ならば著作権者の利益を不当に害する理由はないわけです。
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海軍に入るくらいなら海賊になった方がいい -- Steven Paul Jobs
「著作権者の利益を不当に害する」 (スコア:1)
> 「著作権者の利益を不当に害する」例として、AIに学習させないよう技術的な措置を講じているのに、学習のためにそれを乗り越えて情報を収集する行為を挙げている。例えばメディアが配信する会員限定記事なども対象になる可能性がある。
…とまとめている報道があり、日本新聞協会の主張とも一致しますが、文化庁の素案の主旨とは違います。
素案ではまずrobots.txtやユーザー認証などのアクセス制限を挙げたうえで、
「このような技術的な措置は(略)データベースの著作物として販売する際に、当該データベースの販売市場との競合を生じさせないために講じられている例がある」
「この措置を回避して行う学習のための複製等は、当該データベースの著作物の将来における潜在的販路を阻害する行為として、通常、法第30条の4ただし書(←「著作権者の利益を不当に害する」のこと)に該当し、同条による権利制限の対象とはならないと考えられる」
と、あえて「データベースの著作物」を挙げています。
一般的な人が読んだり見たりする著作物ではなく、わざわざデータベースの著作物を挙げているのは意味があります。
著作権法30条の4は非享受目的なら無許諾での著作物利用を認めており、それは著作物というのは人に享受させることで著作権者は利益を得るものであり、ならば非享受目的なら利益を害さないから無許諾でもいいよね、という理由でした。したがって但し書きの「著作権者の利益を不当に害する」は、非享受目的で利益を得るような著作物でなければなりません。
非享受目的で著作権者が利益を得る著作物なんてあるのか?というと、著作権法には「データベースの著作物」が定められており、データベースは「論文、数値、図形その他の情報の集合物であつて、それらの情報を【電子計算機を用いて】検索することができるように体系的に構成したもの」と定義されています。これは人が享受する著作物ではありません。
会員限定記事も著作権者の利益を不当に害することになる可能性があると日本新聞協会らは主張しますが、会員限定記事は人に享受させることで著作権者が利益を得る著作物ですから、アクセス制限を施したとしても非享受目的ならば著作権者の利益を不当に害する理由はないわけです。