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たとえば、クラシック音楽はおそらく一度も「商業」ベースに乗ったことがない。民族音楽も商業的な理由で演奏されるのではない。酒場でブルースを歌うオヤジは金のために演奏したかも知れないが、それが産業と言えるものでなかったのは確かだ。
20世紀に隆盛をきわめた商業音楽/音楽産業は音楽にとって必須形態ではないし、それによって音楽が素晴しくなったとも言えない。産業化されたことによって生れたタイプの音楽もあるにはあるが、それがなかったからといって人々の暮らしが貧しくなるとは思わない(まあ、カラオケやドームコンサートの類は人々の心を産業的な方法で豊かにしたかも知れぬ)。
レコード/ラジオの普及で伝統芸能が少なからず影響をこうむったことを思えば、インターネットの普及で音楽産業が影響をこうむって何が悪かろうか。自分たちだけは保護されたいと思うのは、気持ちはわかるが、同情はできないな。
音楽が儲かるようになったおかげで進歩した分野はいろいろとあると思います。ただ、音楽が儲かってなければ、別の分野が進歩したかも知れないわけで、今ある形態の音楽産業を一途に守る必要はないんじゃないか、と。
なるほど、興味深いです。
もともと音楽産業自体が大衆的なニーズ(ホームパーティーの際、ピアノでダンスミュージックを演奏するための「楽譜」が必要だった)に端を発するもので、言わば自然発生的なものであったし、その後も音楽の普及・発展に際して大きな貢献のあったことは認めます。
しかし、その貢献に感謝し、敬意を払って、音楽産業の存続に積極的に協力したいかというと、僕はそうは思わないですね。
音楽産業が育てたものもあれば、葬ってきたものもあるわけで、すべては自然の成り行きというものだと思います。
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Stay hungry, Stay foolish. -- Steven Paul Jobs
音楽産業が死滅しても、音楽は残る (スコア:4, すばらしい洞察)
たとえば、クラシック音楽はおそらく一度も「商業」ベースに乗ったことがない。民族音楽も商業的な理由で演奏されるのではない。酒場でブルースを歌うオヤジは金のために演奏したかも知れないが、それが産業と言えるものでなかったのは確かだ。
20世紀に隆盛をきわめた商業音楽/音楽産業は音楽にとって必須形態ではないし、それによって音楽が素晴しくなったとも言えない。産業化されたことによって生れたタイプの音楽もあるにはあるが、それがなかったからといって人々の暮らしが貧しくなるとは思わない(まあ、カラオケやドームコンサートの類は人々の心を産業的な方法で豊かにしたかも知れぬ)。
レコード/ラジオの普及で伝統芸能が少なからず影響をこうむったことを思えば、インターネットの普及で音楽産業が影響をこうむって何が悪かろうか。自分たちだけは保護されたいと思うのは、気持ちはわかるが、同情はできないな。
Re: (スコア:0)
あれだけハイトーンでないとバックのパワフルな演奏に負けてしまうからだった。
レコーディング技術は誕生以来音楽とずっと両輪の関係で発展してきたものだし
音楽産業が「儲かる」分野であったが故、これほどに発達したのだ
という話をオレはここSlashdot Japanで見たなあ。
#まともな人はとっくにこういうストーリーはスルーしてるってことか。
#無知同士でなんか言ってなさいよと。
Re: (スコア:1)
音楽が儲かるようになったおかげで進歩した分野はいろいろとあると思います。ただ、音楽が儲かってなければ、別の分野が進歩したかも知れないわけで、今ある形態の音楽産業を一途に守る必要はないんじゃないか、と。
Re:音楽産業が死滅しても、音楽は残る (スコア:2, 興味深い)
遠い異国のフォークミュージックを日本で耳にする可能性は
ほとんどゼロだったんじゃないかな。
局所的に盛り上がるムーブメントも結局
メジャーに拾い上げられて初めて世界的な認知を得てきたわけだし。
聴くことができたからこそそれにインスパイアされたアーティストも出ることができた。
地球の裏側の名手を知ることもできた。
ミュージシャンになることが「一攫千金の手段」でなければ
ブラックサバスの連中もバーミンガムでずっと工員してただろう。
(彼らは「貧乏人で終わるしかない境遇」から抜け出せないかと楽器を手に取った)
20世紀以降生まれた音楽で、
そういう意味で音楽業界の恩恵を得ていないものってほぼ皆無だと思う。
ついでに、音楽鑑賞なる行為がこれほど一般化することもなかったろうね。
動画サイト他で「売買を介さない」音源を発表することで
「音楽業界なんていらないもん!」と息まく人たちは
「音楽を聴く」という当たり前の文化が、音楽業界によって全世界的に定着するに至った
その、ある意味とんでもない「功績」を考えてみたことがないのだろう。
そういう下地まったくなしでも、あなたがたはその曲をつくることができましたか?
音楽を聴く文化を持たない世界であっても、その曲があれほど人に愛されたという自信がありますか?
てなもんで。
インターネットによって、レコード会社が取ってきた流通形態が死に絶えるかどうかは別問題として
今あなたがたが当たり前に聴いている音楽が、どういう経緯をとり、どれだけの人の手にかかり
どういう聴かれ方をして届いたものなのか、そういう想像力は必要だと思うし
そんな想像力が働いて二乗も三乗もされるのが音楽の魅力ではなかったかな。
いろんな楽器が生まれたり、世界の出来事が反映されちゃったり、そういう流れの中で
音楽なんてものは変遷してきたし、行くものなんじゃないかな。
悪いけどそんなわけで、今ある音楽を愛しちゃってる自分は
これまであった流れをなかったことにできる「音楽ファン」がいるとは思えないし
音楽が好きでもない連中が消費者運動かなにかのように音楽を語るのを笑顔で見るなんてできんわ。
Re:音楽産業が死滅しても、音楽は残る (スコア:1)
なるほど、興味深いです。
もともと音楽産業自体が大衆的なニーズ(ホームパーティーの際、ピアノでダンスミュージックを演奏するための「楽譜」が必要だった)に端を発するもので、言わば自然発生的なものであったし、その後も音楽の普及・発展に際して大きな貢献のあったことは認めます。
しかし、その貢献に感謝し、敬意を払って、音楽産業の存続に積極的に協力したいかというと、僕はそうは思わないですね。
音楽産業が育てたものもあれば、葬ってきたものもあるわけで、すべては自然の成り行きというものだと思います。
Re:音楽産業が死滅しても、音楽は残る (スコア:1)
#「同情したら俺たちが損をする」って思われ始めたら、もう何もかも止められないと思う
=-=-= The Inelegance(無粋な人) =-=-=