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著作権

米著作権局、AI が生成した絵画の著作権登録を 3 回にわたって拒絶 86

ストーリー by headless
拒絶 部門より
米著作権局が AI による絵画作品「A Recent Entrance to Paradise」の著作権登録を拒絶し、2 度にわたって請求された再審査でも登録拒絶が適切だと判断している (著作権局審判部の意見書The Verge の記事)。

この作品は発明家の Steven Thaler 氏が開発したコンピューターアルゴリズムにより自律的に絵画を生成するという機械「Creativity Machine」を著作者として著作権登録が申請されたもので、機械の所有者である Thaler 氏が権利者として記載されていたという。しかし、著作権局では著作権の主張に必要となる人間の著作者がいないとして、登録を拒絶した。

Thaler 氏は著作権登録に人間の著作者を必要とするのは違憲だなどと主張して再審査を要求。著作権局では再審査の結果、人間の著作者は継続的な著作権の主張に欠くことができず、作品の創造への人間のかかわりが示されていないことや、人間の著作者を必須とする判例を覆すつもりはないことを理由として登録拒絶を適切と判断した。そのため、Thaler 氏は上述の主張に加え、請負による著作物では会社など人間以外にも著作権が認められていると主張して 2 回目の再審査を要求した。

これを受けて著作権局審判部は、著作権法では寡婦・寡夫など人間にしかない家族関係が示されており、著作権登録には人間の著作者が必要であること、AI が生成した作品に著作権を認めないという意見は米特許商標庁 (USPTO) が実施した意見募集でも多数を占めていたことなどを挙げ、聖霊が作曲した音楽や猿が撮影した写真に著作権を認めないのと同様、AI が描いた絵画に著作権を認めないのは合法だと指摘した。

また、請負による著作物は契約により創作されるものであり、機械とは契約を結べないこと、請負による著作物の原則は誰が著作者であるかを示すだけで、著作権保護されるかどうかを示すものではないことを挙げ、Thaler 氏の 2 つ目の主張も否定した。これらの理由により登録拒絶は適切であり、これが著作権局として最終の判断になるとのことだ。

Thaler 氏は AI を特許の発明者として認めさせようとする活動も行っているが、米国では USPTO が特許出願書類に AI を発明者として記載することはできないと判断しており、連邦地裁も同様の判断を示している。英知的財産局 (IPO) や欧州特許庁 (EPO) も AI を発明者とした出願を認めていないが、南アフリカとオーストラリアでは認められている。
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 「著作権者の没後×年からパブリック・ドメインになる」みたいな場合の「著作権者の死」は、この場合、何に成るんだ??

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 21時21分 (#4205478)

    著作権は作品が生まれた時点で自動的に発生するもの。
    登録制度は存在するけど、著作権を主張したいだけなら手続きは不要。
    それなのにあえて登録手続きをするというのはどうしてなんでしょうね。

    • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 22時46分 (#4205496)

      米国じゃ、著作財産権を行使するには登録が必要なんだよ。

      著作権の登録による権利の帰属に関わる 一応の推定 [hokudai.ac.jp](PDF)」(菱沼剛)

      知的財産権の行使手続全般に亘って必要となる、権利の帰属の設定にあたって、登録によって権利の帰属に関する推定が生じるのが米国、登録によって一定の派生的な事実の推定が生じるの日本、あるいは公的登録制度が存在しないため、一般の証明責任の原則によって処理されるのが英国である。

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      未だにこんな無知されけだしてどや顔するやつがいるのか。
      春休みにはまだ早・・・くないか。
      運用は国によって違うってことぐらいしっておこうな。

      • by Anonymous Coward

        登録不要はベルヌ条約で決まってることなので、条約加盟国ならば登録不要という運用に違いはないよ。

        • by Anonymous Coward

          条約の詳細を知らないのか条約なんて参加したところで守られないのが当たり前ということを知らないのか。

        • by Anonymous Coward

          アメリカはベルヌ条約に加盟してるけど、1990年の改正著作権法の及ぶ範囲は外国作品だけだよ。登録しないと国内作品はアメリカ国内で保護されない。

    • by Anonymous Coward

      著作者がいないからそもそも著作物ではなく、したがって著作権は発生しないというのが著作権局の見解だよね。むしろやぶ蛇なのでは

    • by Anonymous Coward

      俺はこの話に明るくないが、それで委細問題ないならそもそも登録制度も米著作権局自体もいらないということになるだろうに。
      言ってることがおかしいと気づけないのならやべぇな。

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 22時38分 (#4205495)

    保護期間は最短でも著作者の死後50年という今のベルヌ条約下だと、死の定義がないAIの著作物を認めたら不滅になっちゃうんでは。

    • by Anonymous Coward

      法人著作の例があるので、形式的な問題は法整備すれば回避できるのでは。

      もちろん自然人には死があるというのは、権利の根幹に関わることだが。

    • by Anonymous Coward

      AIは最初から死んでいるんじゃないか?

  • 無限の猿定理 [wikipedia.org]

    マシンパワーにものを言わせて無限に作品を作り続けて、マーケティングデータを学習したAIで評価してふるいにかけてやれば、どんなジャンルの創作物でもチューリングテストくらいなら突破出来る作品が造れるんじゃないか?

    今後、AIの性能やらコンピュータの処理能力が上がってコストダウンすれば、ハーレクインみたいなテンプレ作品なら量産するのに人の手を介する必要はなくなってしまうかも知れない。

    そうなったら、創作活動のインセンティブという考え方で成立した著作権という概念はかなりの変質を余儀なくされるんじゃないかな。

    • by Anonymous Coward

      575の俳句とかならもう現実的に99%の網羅出来る気がするけどどうなんだろう。
      本当にランダムの50音の17乗だと非現実的だけど
      俳句で使われてる単語、接続語を全部並べるだけなら結構出来るんじゃないか

      • by Anonymous Coward

        5文字と7文字の区切りのいい言葉を作り、あとはその組み合わせで生成とかでしょうか

      • by Anonymous Coward

        無限に生成しまくって類似の創作物が出てきたら訴えるという錬金術が可能と考えると恐ろしい状況だな。

    • by Anonymous Coward

      変質はするだろうけど、経済的観点が弱まって、より人間的な欲求を守るものになるのでは?
      むしろ、権利より欲求自体が変質する方が影響が大きいかも知れない。

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 19時18分 (#4205422)

    スタートレック Voyagerの「夢みるホログラム」を思いだした人は多いと思う。
    「だが出版社は書き直しを待つという約束を破って配信を始め、連邦中にホロ小説は広まってしまう。
    作者がホログラムであるため、出版社はドクターの権利を認めずに勝手に出版を進めてしまったのだ。
    出版の差し止めのためには、ドクターの権利を法的に認めさせる必要があった。」
    https://ponpokoseijin.com/voy7-20/ [ponpokoseijin.com]
    http://www.usskyushu.com/ds9/voy166.html [usskyushu.com]

    まだ今のAIは自我だの創作だのの域には達してなくて、それが認められるには
    まだまだ技術進歩が必要だと思うな。

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 19時27分 (#4205425)

    生成される中から最終的に選んだのは人だと思うのだけどそのあたりに著作権は発生しないのか

    • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 20時04分 (#4205448)

      AIと言っても道具でしかないからAIを使って描いたThaler氏が著作者じゃないとダメなんだろうなぁ

      親コメント
    • by Anonymous Coward

      だから作品の創造への人間のかかわりを気にしてるんでしょ。

      選んだ人が人間として(共同)著作者になるだけで、それは今回の議論に影響はないと思うが。

    • by Anonymous Coward

      単に選び取っただけでは著作権は発生しないでしょう
      音楽アルバムのように、その選択の結果の集合体に著作権が発生することはあるでしょうけど
      これはそういう話じゃないでしょうし

      • by Ryo.F (3896) on 2022年02月23日 20時08分 (#4205451) 日記

        編集著作権 [mynavi.jp]が認められる可能性はあるんじゃね?

        親コメント
        • by Anonymous Coward

          トートロジー

        • by Anonymous Coward

          可能性は無い。
          日本の著作権法も人の創作性が前提となっているから、機械やソフトウェアが生み出したものに著作権や編集著作権が認められる事は無いだろう。

          • by Ryo.F (3896) on 2022年02月24日 22時00分 (#4206049) 日記

            可能性は無い。

            そう断言はできないと思うよ。
            単なる事実の羅列は著作物ではないので、例えば新聞の株価欄や死亡記事は著作物では無いけど、それを編集した誌面は著作物として認められる。
            例えば、自動的に記録される監視カメラの映像は著作物では無いだろうけど、その中から面白い場面を取捨選択したものは、著作物と認められる可能性はある。

            親コメント
      • by Anonymous Coward

        俺が作曲したんだよといえば発生するだろうな。たとえAIにやらせたとしても。
        てかこの業界はゴーストライターが珍しくもないようで…
        でもAIが作曲した曲に著作権が生じるかどうかが重要な人もいるんでしょうね。

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 19時36分 (#4205428)

    と考えれば禁止が妥当。

    • by Anonymous Coward

      電気料金のように申請回数に応じて、段階的に申請料を上げていけばいい。
      でも、著作権って申請不要だったような

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 19時49分 (#4205436)

    これ著作権局が根負けするか職員ガチャに当たるまで延々請求を繰り返すとかできちゃうの?

    • by Anonymous Coward

      「これが著作権局として最終の判断になるとのことだ。」とあるから、何らかのパラダイムシフトが起こるまでは請求繰り返しても手数料掛かるだけで結論に変更ないのでは

      • by Anonymous Coward

        著作権局のAIのバグを探せってことか

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 19時54分 (#4205439)

    教師データに使われた絵を描いた人々が持つのが妥当なんじゃない?

    • by Anonymous Coward

      どうしてもも何もそういう要求ではない。

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 20時08分 (#4205452)

    猿にも著作権は与えられなかったけど

  • by Anonymous Coward on 2022年02月23日 20時17分 (#4205458)

    手塚治虫作品を読み込んだAIが作ったこの作品の著作権はどうなってるんだっけ

  • by Anonymous Coward on 2022年02月24日 10時29分 (#4205615)

    問題の本質は、作品に著作権が発生するかどうかではなく、AIを著作者にするかどうかかな。

    このAIを所有している人が「自分が著作した」と主張すれば議論は終わる。

    AIを著作者として認めた場合、人としての権利(の一部)を認めたことになるので違法行為をした場合も考えなければバランスが取れない。企業などの場合は「法人」として罰することができる。が、AIが著作権違反を犯した場合、どうやって罰するのか。

    自動運転車が事故を起こした時の責任論もそうだけど、AIの人格(法人格)を本格的に議論すべき時期になってきたのかもしれない。

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アレゲはアレゲを呼ぶ -- ある傍観者

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