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story
あるAnonymous Coward 曰く、
米国WileyやオランダSpringer-Natureと言った学術系出版社が、これらの出版社が刊行する論文誌に掲載された論文内のグラフを引用した論文の著者に対し「1枚1万円以上」の使用料を要求してきたという(論座)。
測定データなどは著作物とは認定されないため、一般的にはそれを元に作成されたグラフも特段の事情がない限りは著作物とはされないのが通例。また、論文の著作権を持つ組織が科学論文での引用を行う際に対価を求めないとしているのに対し、出版社側は使用料を要求しているというケースもあるという。
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論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
大学がお互い自前のサイトに論文を掲載すれば、わざわざ高い金を払って出版社の論文誌を購入する必要はなくなる。
論文なんてデータサイズはしれてるんだし、ストレージの維持費用が出版社から論文誌を購入するよりも安くなれば各大学足並みそろえて自前のサイトで論文公開する方に舵を切るだろう。
類似研究を探したり、他の論文の内容を参照したければ、Googleの論文検索でも利用すれば良い。査読は掲載してから第三者に依頼しても良いし、追試研究が溜まってくれば査読されていなくても信頼性や有望性は担保されるわけで、論文出版社がただ研究を邪魔するだけの存在になる日はそんなに遠くないと思うぞ。
掲載に関わる業務を諦めて、査読専門の組織になるとか、大胆な転換が必要なんじゃないか?
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:3, 興味深い)
論文が意味を持つのは査読というプロセスを経ているからです.
査読で欠点を批判されて,その批判を乗り越えたものだけが論文として出版されます.
大学が独自に出版している論文集は「紀要」と呼ばれます.これは論文誌での査読に耐えられなかったレベルの低い論文が掲載されている論文集になります.これは見ればすぐに判りますがゴミの山です.
「大学がお互い自前のサイトに論文を掲載」ってのは要は「紀要の互助会」を作るって話で
一番やってはいけない事だと思います.ブログの相互リンクみたいなもので,闇が深くなるだけです.
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
検索することが前提なんだから、査読されたかどうかラベリングできさえすれば、出版社の出版物に掲載されている必要はないよな。
査読にかかるコストが出版社から論文集を買うことストを下回る世界が遠からず来るだろう、という話なんだが理解してる?
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
大学(出版する側)が査読にかかるコストを負担するわけだね。
で、その査読者が公正な視点をもった第三者であることをどうやって保証する?
#おかかえ監査法人というのを連想した。
Re: (スコア:0)
この話を思い出した
現代数学で最重要の難問「ABC予想」の証明、査読が終了し専門誌に論文掲載へ
https://science.srad.jp/story/20/04/03/1620213/ [science.srad.jp]
> ついにこの論文の査読が完了し、論文誌「Publications of the Research Institute for Mathematical Sciences(PRIMS)」に掲載されるという
このPRIMSを出しているのが望月新一氏の所属している京都大学数理解析研究所。
でwikipediaには「2020年4月現在、abc予想の解決については、国際的な数学者のコミュニティのコンセンサスが得られていない」と書かれている
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
それでも、Open Accessの学会も増えてきてるよね。
査読が重要と言ったって、同じ分野の研究者がボランティアでやってるわけで、出版社がやれるわけでもない。
Re: (スコア:0)
学会誌なんか査読あっても紀要に毛が生えた程度じゃん
Re: (スコア:0)
毛は生えている。そこ重要。
Re: (スコア:0)
毛は生やそうと思ってもなかなか生えないんだぞ。
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:1)
> 大学がお互い自前のサイトに論文を掲載すれば、わざわざ高い金を払って出版社の論文誌を購入する必要はなくなる。
それ紀要って言って昔からあります。
ろくに審査されないのでゴミ論文の宝庫です。
公共の論文掲載機関があればよいというのは同意ですが、少なくとも大学からは独立していないと
政治力でゴミ論文を掲載するサイトが増えるだけです。
Re: (スコア:0)
ほへー、紀要が論文集として扱われていたとは知らなんだ。
そもそも審査する必要の無い文章を載せてるんじゃないのか。
でもまあ、そういう見方もあるのかもしれない。
Re: (スコア:0)
> 査読専門の組織になる
組織の運営費と査読の手間賃を誰が、どうやって負担するかだよね
うまくカネを回す仕組みが構築できればいいけど
日本の新聞社みたいに不動産とかで稼いで、
利益をつぎ込むくらいしか思いつかん
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:2)
金を回すというより、省力化も進めるというのが必要かと。
今でもある程度はやってるだろうけど、技術の進歩とともに機械による査読の精度は上がっていくだろうし、より少ないコストで査読できるようになる。
コストが下がれば、論文出版に変わる新しいエコしシステムも構築できるようになるはず。
#そこまで遠くない将来、Googleあたりが査読AIとか開発して、論文出版社にとどめ刺すような気がするんだよなぁ……。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re: (スコア:0)
省力化だけでは「誰かが負担を」ってのは解決できないよ。
継続運営するのには、全てを含めて黒字でないと出来ない。
Re: (スコア:0)
査読AIにカネ突っ込むなら、普通に研究するAIに投資するだろ
ちゃんとリターンが見込めるからね
Re: (スコア:0)
> 技術の進歩とともに機械による査読の精度は上がっていくだろうし
査読を何だと思っているんだか。査読の「精度」って何?
Re:論文出版社のいらない世界はすぐそこまで来てると思うぞ (スコア:2)
そこで、「カルマ」と「メタモデ」の登場ですよ。
いや、本気で言うんですけど。
査読とその評価(メタモデ)を積み重ねて研究者の評価(カルマ)が稼げれば、研究者としてのインセンティブになる。
Re: (スコア:0)
ひょっとして:CiNii
Re: (スコア:0)
開き直ってSci-Hubで読んでると言い張ればいいんじゃねもう
論文に閲覧料金があること自体が悪い (スコア:1)
論文は誰でも検証できるべきであり、読者の知能や使える道具によって制限されているとはいえ、閲覧に制限を課して検証を阻むことはあってはならない。
今の出版社は大学側に経済的に大きな負担をかけているから、大学側が資金を出して出版社の代わりになればいい。出版社の査読が優れているとは思わない。
Re: (スコア:0)
大学がわがまともな査読を行えるかってのも、全く以って信用が無いがな。
お偉いさんの縁戚とかのゴミばかりが今以上に蔓延りそうだ。
海外の著作権制度が分からんのだが (スコア:1)
日本だと出版社が持ってるのは出版権であって著作権ではない。
だから出版社が著作権使用料を請求したり出来ないんだけど、海外では違うんですか。
Re:海外の著作権制度が分からんのだが (スコア:1)
論文って投稿するときに著作権の譲渡を要求されるんですよ。
これは日本の論文誌でもほとんどの場合は同じだと思う。出版社ではなくて、学会に譲渡するケースもありますけど。
著作権の譲渡をしているので、以前投稿した論文と同じ学会とか出版社に新規に投稿するのであれば、
画像の使いまわしができるのですが、異なる学会・出版社が管理する論文誌に投稿する場合、別の雑誌で使用した画像が使えないこととかもありますよ。
使用を許可しているところもありますけどね。
グラフ、図表の著作権問題回避 (スコア:1)
かなり昔の話だが、某技術系出版社から発行されて大学の先生が書いた割とアカデミックぽいソフトカバーの良くまとまった技術書籍があった
感心したのは他の論文や本からの引用の図表やグラフはすべて綺麗にリライトしてあったこと
著作権問題回避のためだと思うが、非常に見やすい図表・グラフになっていてありがたかった
(当時の普通の論文やコロナ社の学術書籍で引用されていたのはコピーにコピーを重ねた汚い図表・グラフばかりだったので.....)
当たり前では (スコア:0)
部門名にもある通り、サンプル使ったら元のコピー元の権利者に一部や一括で金を払えよと
Re: (スコア:0)
論文の著者は権利を放棄しているんだよね!?
Re: (スコア:0)
放棄ではなく譲渡(強制)。
大体、どこの論文誌もPublishにあたってcopyright formってのを提出させられる。
内容は、出版する論文の著作権を出版社に譲渡するってもの。
もちろん、フォーム提出を拒否すると出版してもらえない。
今までは大前提として紳士的利用(出典元を明記して利用など)は問題ないって
暗黙の了解があったので、著者に過度に不利益な著作権譲渡を黙認してたけど、
グラフ引用とかに金とるとか言い出すんじゃ、著作権譲渡なんてできなくなるなぁ。
Re:当たり前では (スコア:1)
まともな論文誌なら,図を引用するときは許諾を取って使うように,と投稿規定に書いてありますよ.
理由はタレコミにあるように使用料を請求される恐れがあるから.
例えば
https://www.kwire.co.jp/faq/faq_detail03.html [kwire.co.jp]
から引用すると
> Q3.「投稿論文」中に第三者の図表を使う場合、許諾が必要ですか?
> A3. 我が国の著作権法上では必要ないケースも多いですが、海外では許諾を取って使うようにという指示が投稿規程にあることが多いようです
とあります.
少なくとも日本の著作権法と海外の事情は異なります.暗黙の了解なんて世界では通用しません.
また著作権譲渡したら著者は無責任で良いという考えは間違いです.責任は譲渡できません.
Re:当たり前では (スコア:1)
今回のケースは暗黙の了解とか日本とか海外は関係なくて引用か再利用・複製
かで見解の相違があるということではないんでしょうか.元記事にもあるように
引用にあたっては出典の明記は必要だが許諾は必ずしも必要ないのは
世界的に共通の話かと(例えばAIPのサイトにもquote from a publicationに
ついてはAIPの許諾自体については必要ないと書いてます)。
copyright.comができて随分許諾の申請は出版社によっては随分簡単になりました
ので、以前に比べたら、ちゃんと許諾とってる論文も増えたなというのも実感です。
私もどうみても引用だから許諾は別にいらないよねと思いつつ、まあ許諾は一応
とります。そこに切り込んだ元記事の著者は立派だと思う。
最近、学会発表のポスターやスライドまで著作権の譲渡を要求する出版社があった
けどあれはびっくりした。
Re: (スコア:0)
ブラック企業の従業員みたいですね。
Re: (スコア:0)
どこが?
使用量 (スコア:0)
使用料
Re: (スコア:0)
一子相伝の正統継承者だからw
Re: (スコア:0)
「お前は今までに引用した論文の量を憶えているのか?」
Re: (スコア:0)
グラフだけに
見出しがtypo (スコア:0)
誰も引用しなくなる (スコア:0)
研究費自体が激減しているんだから、1点1万円も払えるわけがない。
Re: (スコア:0)
そこは事前に交渉しないから言い値をつけられているだけの話。
Re:誰も引用しなくなる (スコア:1)
著作権法でいう「引用」なら「無断で勝手にするもの」なのですが。
著作権法
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/view... [e-gov.go.jp]
(引用)
第三十二条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。
2 国若しくは地方公共団体の機関、独立行政法人又は地方独立行政法人が一般に周知させることを目的として作成し、その著作の名義の下に公表する広報資料、調査統計資料、報告書その他これらに類する著作物は、説明の材料として新聞紙、雑誌その他の刊行物に転載することができる。ただし、これを禁止する旨の表示がある場合は、この限りでない。
そろそろ学術論文システムの変革が必要 (スコア:0)
投稿して査読を経て出版されるという現在のシステムをがっつり変革するチャンスなのではないだろうか?
winnyみたいなシステム使えば一カ所が管理する必要もないし
5chに書き込みをすると忌憚のないレスが山ほどつくけど、そういうのもうまく活用できれば査読ももっと公正公平になるよね
Re:そろそろ学術論文システムの変革が必要 (スコア:4, 参考になる)
Elsevierボイコットがあった頃に,プレプリントサーバ(例えばarXiv.org)にコメント機能をつけて,誰でもコメントできるようにして,それを査読の代わりにしようという案がありましたが,廃案になりました.(どこで読んだかは失念)
というのも,匿名にすると,ただの友達あるいは「敵」が,そもそも論文を読まずに「査読」することを排除できないために,査読結果の信頼性が担保できず,記名にすると有名な研究者の論文を褒め称えて名前だけ残す研究者が続出するに違いなく,いずれにせよ査読として機能しないからです.(若手や無名研究者だとそもそも査読者が出てこないこともありえます.)
現在の査読システムでは,エディタが(少なくとも建前上は)論文をチェックできるだけの専門知識を持ち合わせた研究者を査読者として選び,査読者を匿名とすることで利害関係を排除しています.この2点によって査読の質が確保されているので,査読を通して論文を出版することに意味があるわけです.
Re:そろそろ学術論文システムの変革が必要 (スコア:2, おもしろおかしい)
どこかのサイトでは「モデレーション」「メタモデレーション」とかいう先進的で公正公平で素晴らしい分散査読システムが運用されてるらしいっすよ
Re: (スコア:0)
アインシュタインに神はサイコロを振らないとか言われたついでにマイナスも出されそう。
Re:そろそろ学術論文システムの変革が必要 (スコア:2)
IEEE xploreみたいな,学会に主導権があるものならばここまで酷いことは言わないのではないかと思います。
最終的意思決定権が会員にあるのですから。
営利団体が著作権管理をしている論文は無視して良いことにして欲しい。
Re:そろそろ学術論文システムの変革が必要 (スコア:1)
「ぶろっくちぇ—ん」って言わないと、投資家からカネ集まらないよ!
Re: (スコア:0)
テストの採点を学校の先生がするのではなくて、中身を理解していない人を含むその地域に住んでいる人全員が分担し、一つの答案に対して複数の採点者がつけば上手くいくとかそういう話?
Re: (スコア:0)
作文とかOA試験はそんな感じですが
Re: (スコア:0)
それって現在のシステムで査読をすっ飛ばして無償公開にするのとどう違うんだ?
無責任なレスが山ほどついて、それが何になるのかよくわからんな
なるほど (スコア:0)
弊社の論文誌に掲載のデータは測定データではなく捏造データなので著作物です!
という事ですね。それじゃ仕方がないな。