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2020年3月12日のYRO記事一覧(全1件)
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米連邦控訴裁判所、Led ZeppelinのStairway to Heavenが著作権を侵害していないとする地裁判決を支持 18

ストーリー by hylom
遺産管財人が訴えているというのがなんとも 部門より

headless曰く、

米連邦巡回区第9控訴裁判所全法廷は9日、Led Zeppelinの「Stairway to Heaven(天国への階段)」がSpiritの「Taurus」の著作権を侵害していないという連邦地裁判決を支持する判断を示した(裁判所文書PDFVarietyRolling StoneFox News)。

Taurusは1968年、Stairway to Heavenは1971年にリリースされており、Led Zeppelinは1968年にSpiritとツアーを回っていた。そのため、作曲者の遺産管財人はLed ZeppelinのJimmy Page氏らがTaurusを聴いてStairway to Heavenを作曲したと主張し、Led ZeppelinのメンバーやWarner/Chappellなどを提訴。陪審はPage氏が作曲前にTaurusを聴いていたことを認めたうえで、著作権侵害が成立するほどの類似性はないと判断し、判事がこれに沿った判決を出している。

原告はTaurusの録音物が類似性判断の証拠に採用されなかったことや、「被告が原告の作品に触れていたという証拠が大きければ類似性の判断基準が低くなり、類似性が高ければ作品に触れていたという証拠の判断基準が低くなる」という逆進比率ルールを考慮するよう地裁が陪審に指導していなかったこと、オリジナリティの適切な判断基準を地裁が陪審に示していなかったことなどを不服として控訴。一方、Waner/Chappellも原告に訴訟費用負担を求める請求の却下を不服として控訴していた。

Taurusの著作権登録が行われたのは1967年。当時の1909年著作権法では登録した楽譜に書かれている内容のみが保護対象のため、Spiritが演奏したTaurusの録音物を類似性の比較対象として陪審に聴かせなかった連邦地裁の判断は誤りではないとのこと。Taurusは未出版作品として2段譜に書き起こした五線紙1枚が登録されていた。逆進比率ルールは著作権法で定義されているものではなく、原告の作品に被告が触れていれば類似性が低くてもいいというルールは論理に反することなどを理由に多くの控訴裁判所が採用していないという。

原告が著作権を侵害されたと主張する部分は半音階で下行するベースラインにアルペジオが乗った8小節分の繰り返しだが、陪審は半音階の下行形やアルペジオ、3音の短いシーケンスといった一般的な音楽的要素は著作権保護の対象にならないと指導されていた。原告側はオリジナリティの判断基準として選択と配置を考慮するよう指導しなかったのは不当だと控訴審で主張したが、全法廷ではいずれにしても類似性が低いという陪審の評決に影響はなかったと判断。訴訟費用の件を含めて地裁の判断を支持している。

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