視覚障害者などに向けたフォーマットの変換等を著作権法の保護範囲外とする「マラケシュ条約」発効へ 28
ストーリー by hylom
こんな動きが 部門より
こんな動きが 部門より
視覚障害者や読字障害者に向け、出版物を点字やオーディオ、電子書籍といったフォーマットに変換して提供することを著作権法による保護の例外とする「マラケシュ条約」が2016年9月30日に発効することとなった。6月30日にカナダがこの条約を批准し、批准国が発効に必要な20カ国に達したことを受けたもの(TechCrunch、カレントアウェアネス)。
マラケシュ条約は、2013年6月に世界知的所有権機関(World Intellectual Property Organization : WIPO)が採択したもの(当時のプレスリリース)。「著作権者の権利の制限または例外を通じて、アクセス可能な形式の出版物の複製、頒布、および提供を許諾するような国内法を採用することを加盟国に要請する」という内容で、これによって視覚障害者などが出版物にアクセスするための障壁を取り除くことを目的としている。また、視覚障害者等がアクセスしやすいフォーマットに変換したコンテンツについて国境を越えてやり取りすることも提供するという。
現在この条約に批准しているのはインド、エルサルバドル、アラブ首長国連邦、マリ、ウルグアイ、パラグアイ、シンガポール、アルゼンチン、メキシコ、モンゴル、韓国、オーストラリア、ブラジル、ペルー、北朝鮮、イスラエル、チリ、エクアドル、グアテマラ、カナダ。日本はまだ批准しておらず、また批准する時期も不明のようだ(五常法律会計事務所)。
いまいち良くわからんけど (スコア:5, 参考になる)
ななめ読みした感じ以下のような感じっぽい
①対象者
日本では視覚障碍者に対してのみ許可されている著作権法の例外を、批准国は本を読むのに障害がある人へ
拡張する
→視覚障碍者だけでなく、身体的障害で本を持てない人や、目の焦点が合わせられない人、目が動かせない人、
紙アレルギーなどで本を読めない人も対象となる。ので、電子書籍・オーディオブックなども対象になる。
②公認機関の制定
日本では、視覚障碍者等の福祉に関する事業を行う者で、行政で指定する者だけが著作権法の例外となるが、
批准国では公認機関を制定し、公認機関が自由にコピーできるようになる。
③批准国間の取引
批准国間では自由に取引が行えるようになる。
日本でいう著作権法37条3項を大きく拡張してさらに、出版者も大きく拡張し、国際間の取引も指定したものとなる模様。
#日本は現在のところ批准国ではないので、今のところ無関係ですが、著作権法に結構手を入れる必要が
#あるので、出版業界へのコンセンサスが大きな壁でしょうかね?
#点字翻訳のほかに電子書籍や、オーディオブックも障碍者向けはコピーフリーにしちゃう勢いだし。
Re:いまいち良くわからんけど (スコア:1)
障害者向けにコピーフリーにして、
それを健常者が絶対アクセス出来ないようにするにはどうやるんだろう。
日本以外にも、主要なコンテンツ提供国が、参加してないのはそのへんが原因じゃないの?
Re: (スコア:0)
努力する あえて点字で読みたいんだろ
Re:いまいち良くわからんけど (スコア:2)
オーディオブックは健常者でも嬉しい人が居そうですね
Re: (スコア:0)
「本を読むのに障害」に知的ハンディキャップは入らないみたいだね。
常用外漢字にルビをつけるとか…
Re:いまいち良くわからんけど (スコア:1)
識字障害は対象になるんじゃないのかな。「知的ハンディキャップ」に含むかどうかはわからないけど。
> 常用外漢字にルビをつけるとか
これは普通に販売してるケースがありますね。角川つばさ文庫「涼宮ハルヒの憂鬱」なんかは、ルビも入れてあるし、一部改稿もはいってる。
若年層向けの出版と変わらないので、今の市場のなかで解決しろということでは。
Re: (スコア:0)
障害者を障害の内容で差別してるのと変わらんな
まあ、今でも実際に障害の内容によって給付される人とされない人に分かれたりしているが。障害により通常勤労が困難なのはどちらも同じなのにね。
Re: (スコア:0)
交ぜ書きが主流だからじゃないですか?
Re: (スコア:0)
>「本を読むのに障害」に知的ハンディキャップは入らないみたいだね。
読むための素養が無いとかw
国内著作権法での対応 (スコア:4, 参考になる)
現時点で、日本の著作権法では既に37条および37条の2で
点字化(無条件)、音声化および音声の文字化(権利者が提供している場合を除く)を行うことができます。
細かいところは条約に合わない部分があるようで、批准すると改正必須のようですが。
Re:国内著作権法での対応 (スコア:1)
ただし著作者が意に沿わない改変だと言ったらアウト(50条)。日本法の同一性保持権は無敵すぎる
Re: (スコア:0)
そこを、障害者のためなら何でもありに法改正せよという条約ですよ。
Re: (スコア:0)
ストーリーかわっちゃったりして。
Re: (スコア:0)
点字化ボランティアってどこかで見たなと思ったら、古手川ゆあの『死刑囚042』だ。
JKヒロインが盲目で、人妻ヒロインが点字化ボランティアをやってるんだよね。
日本はまだ批准していない (スコア:0)
先進国はほとんど批准してないじゃん。オーストラリアとカナダくらいか? 欧米は影も形もない
Re: (スコア:0)
Re:日本はまだ批准していない (スコア:1)
批准国に北朝鮮があるのを見てびっくり。
どういう経緯で批准までこぎつけたのかが気になる。
Re:日本はまだ批准していない (スコア:1)
単に批准したいといって普通に批准しただけで、「こぎつける」と表現するような苦労はしていないと思いますよ。北朝鮮はベルヌ条約だって入ってますし。
Re: (スコア:0)
あの国が、障害者のために手をつくしてくれるとは信用出来ないw
批准して国内法作ったって、誰も検証できない。
いや批准した以上、障害者に本を渡してるかどうか、きっちり検証してくださいね?
あの国は「障害者など我が国にいない」っていうんだろうか。
Re: (スコア:0)
そもそも北朝鮮にさほどの著作権ビジネスがあるようにも思えないので、著作権を制限する条約の履行は難しくないでしょう。
ざっと条約を見たところ、そもそも「政府が障害者に本を渡す」ことを義務付けるものではなさそうです。「障害者に本を渡しているか検証しろ」というのは、ずれてます。
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
文脈的に、違うでしょうね。
松田聖子だな (スコア:0)
うんうん
逆はどうする? (スコア:0)
点字作品などを文章におこしたりする場合はどういった扱いになるんだろう?
まさか文章を点字におこすのはいいけど逆はダメ?
Re: (スコア:0)
「点字作品などを文章におこしたりする場合」は今回の条約とは関係ない、という扱いになるでしょう。国内法や他の条約が適用される結果、「文章を点字におこすのはいいけど逆はダメ」という結果になることは多いでしょうが、それについて「まさか」と驚く理由がよくわかりません。
オーディオブック (スコア:0)
> 視覚障害者や読字障害者に向け、出版物を点字やオーディオ、電子書籍といったフォーマットに変換して提供することを・・・
日本にはオーディオブック [wikipedia.org]みたいな有料出版物があるんですが、これらがタダで入手が可能になるということでしょうか?
それとも視覚障害者や読字障害者であるという認証を設けて有料/無料にするのか?
#これを期にオーディオブックが違う方向に進んでいかないでほしいです。(有名俳優や声優使ったノリのいいものから淡々と読み上げるようなものにならないでほしい)
Re: (スコア:0)
BGMの付加、効果音の付加は、障碍者向けの変換の範疇を
逸脱する行為のように思います。
マンガを音声化する上で、文字だけでは伝わらない部分を
状況を伝えるために表現を追加することは、障碍者向け変換の範疇だと思います。
でも、BGMや効果音を入れるのは、別になると思います。
そうすると、エンターテイメント性を高めた、オーディオブックと
商業的では無い、ボランティアベースの朗読の二極化が
うまく住み分けられればいいんじゃないかとは思います。
まぁ、課金すれば効果音やBGMが追加できる無料コンテンツ
というカタチも、無いとは言い切れませんか…それが良いのかはわかりません。
(今日ゴ
Re: (スコア:0)
どこまで頒布権を制限するかでしょうね。
まさか障害者向けと銘打っていれば著作権者は全く手出しできないなんて状態にはできないでしょうし。