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今年で著作権が消滅するヒトラーの「我が闘争」、今後の扱いはどうなるか 181

ストーリー by hylom
翻訳版は当然ながらまだのはずなのでご注意を 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

アドルフ・ヒトラー著「Mein Kampf(我が闘争)」が、今年4月30日で著者の死没(自殺)から70年を迎える。そのため現行ドイツ著作権法の規定により、ドイツ時間の今年大晦日をもってその著作権は消滅する(新潮社Foresight)。

ナチス・ドイツが無条件降伏すると、当初、米英仏ソ4国が分割占領し、バイエルン州は米占領軍による占領行政を受けた。米軍は「我が闘争」の出版元「エーアー」社(在ミュンヘン)を接収、その著作権を押さえ、その後1949年秋に西側3国占領地帯が西ドイツとして発足すると、バイエルン州政府に同書の著作権を与えた。以後、バイエルン州政府は著作権相続者として、同州を含む西ドイツ連邦での出版販売を禁じ(一部例外はあったらしい)、そのまま東西ドイツ統一を経てその有効圏を全ドイツに広げ今日に至っている。

法的にはドイツで来年より「我が闘争」の出版・流通・販売を禁じる根拠が無くなるが、さてどうなるか。出版・流通・販売・読書の自由および内心の自由の無い周辺国に囲まれたこの国から静かに見守っていきたい。

なお、亡命ドイツ人等によって共著され、ドイツ語を原語としてロンドンで発行され、ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、東西ドイツ独立後以降も両国内域では発禁対象ではなかったらしい。

この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • 短絡的かも (スコア:4, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時18分 (#2807605)

    > ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、

    なんか、イスラム過激派が悪いことしているからって、コーランが悪いというのと五十歩百歩な飛躍だな。

    • Re:短絡的かも (スコア:2, 参考になる)

      by Anonymous Coward on 2015年05月01日 17時15分 (#2807653)

      共産党宣言はそこまで過激でもない。ただそこに書かれている理想の実現には暴力的手段が手っ取り早いというだけ。
      それに毛沢東やスターリンがやったことは共産主義の弊害というより独裁体制の弊害。
      一方でマインカンプフには過激かつ暴力的な妄想がダラダラと書いてあるのでこっちの方が危険だろう。
      //まあどっちも聖書やコーランと同じ妄想本なのだが

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    • by EnergyField (42789) on 2015年05月05日 14時23分 (#2809069) 日記

      格が違うでしょ。
      共産主義(←→ブルジョワジー)にしろ、ナチズム(←→フランス)にしろ暴発するのは時間の問題で、それに形を与えたのがマインフューラーなりカメラードだったわけ。
      構図自体はフランス革命の時と変わらんし、その後にもフセインやボースが出てきている。時代の流れから言えば共産党宣言も我が闘争も「よくあるもの」だよ。
      付け加えればナチスドイツのやらかしたことなんてアメリカ大統領・同志スターリンどころかフランス王朝やハプスブルグ家の足元に(良くも悪くも)及ばない。

      一方でコーラン(や聖書)はさらにひどい。元々宗教は太古の時代における敵と味方を区別する手段、つまり「理解し合えるかどうか」という手段の一つであったのが、
      「外界と味方を区別する手段」にすり替わってしまった(ついでに形式主義になってしまった)せいで
      「外界か味方か」の区別しかなくなり、影響下に取り込んでしまうか外界としてしまうかの2手に分かれてしまった。
      (余談だがこのあたりの宗教方法論は太古から連綿と部族宗教などに残っている。あなたはサメの歯に特別な価値を見いだせますか?)
      さらにその理屈で欧州外の諸部族(含アメリカ大陸)まで教化しちゃったせいで「敵部族・味方部族・キリスト教徒」みたいなややこしい価値観ができちゃってもう…
      まあここらへんの問題は「大航海時代が一地方だけで起こったこと」に50%くらい端を発する(残りはオスマン・ムガル両帝国)ので誰のせいとも言いにくいんだがね…。

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    • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時24分 (#2807609)

      出版・流通・販売・読書の自由および内心の自由の無い周辺国に囲まれたこの国から

      これもそうだけど(個人的には同意できる点もあるけど)、イデオロギーを前面に出し過ぎですよねえ。

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      • Re:編集仕事しろ (スコア:3, すばらしい洞察)

        by Anonymous Coward on 2015年05月01日 23時25分 (#2807820)

        こういうのをカットするために編集があるはずなんだけどね。

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      • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時37分 (#2807621)

        んーでも、ナチズムだって、一種のイデオロギーですよね。
        なのにナチズムだけは親の敵のように扱われてきた経緯があるわけで。

        ここでは「共産党宣言の話はオフトピックだろ」というべき。

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    • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 17時04分 (#2807642)

      > ナチズムより桁違いに巨大な惨禍を人類に与えた「Manifest der Kommunistischen Partei(共産党宣言)」は、
      なんか、イスラム過激派が悪いことしているからって、コーランが悪いというのと五十歩百歩な飛躍だな。

      つまりテロリズム・女性差別・ペドフィリア・脱教厳禁を振興するコーランが発禁にならないのだから、我が闘争も発禁にするべきでなかったと、御同意いただけるわけですね。
      有り難う。

      ナチス治世下のドイツで「共産党宣言」が焚書の対象になった事、
      イスラム圏で「悪魔の詩」が禁書とされている事、
      共産圏でアダム・スミス及びジョージ・オーウェルの著作群が発禁となった事、
      「帝国の慰安婦」を発禁にした下賤な国がある事、
      同様に全て非難すべきですね。有り難う。

      # タレコミ子は、紋付羽織袴でヨーロッパに行けない不自由な一族なので(家紋:左万字 流石に右万字ではなかったが)、ヨーロッパのダブスタには厳しいのです。

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    • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 19時00分 (#2807721)

      ファシズムと共産主義と民主主義並べて、近代以降でどれが一番人を殺したかというと、
      それは民主主義。
      最大の惨禍のWW1,WW2において民主主義国が多くあったのに、戦争しちゃったんだから。
      民主主義サイドは売られた喧嘩だと言うだろうけど、本当に「売られた」のかよ煽ったのはどっちだとか。
      共産主義に至っては、大戦後に登場して、そんなに人殺したっけ?
      確かに虐殺とかあったけど、それを桁違いに巨大な惨禍と言っちゃっていいのとか。
      冷戦下の紛争などを、全て共産主義のせいと言うのは、いくらなんでも一方的だろう。

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  • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時13分 (#2807594)

    旧約聖書がトップでは。

  • ただのよくある思想本なのに大変ねえ(棒)

  • いくら出版が禁止されてたからって、google先生で検索すればすぐにPDFで読める時代にどうもこうもないんじゃない?

  •  20世紀を代表する人を選ぶと、1番はヒットラーでしょう。数百年後では、20世紀といえば、
    普通の人はヒットラーしか思い出さなくなるのでしょうね。2番はアインシュタインですかね。

  • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時13分 (#2807593)

    『我が闘争・機械翻訳版』とか『我が闘争・堀江貴文版』とかに期待すればアレゲ?

  • by Anonymous Coward on 2015年05月01日 16時36分 (#2807620)

    当時ならともかく現代なら「あの」ヒトラーの本だとわかって読むわけで
    どんな著者か知らずに読んで悪影響を受けるなんてことはないでしょう

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