カナダ政府、録音物と演奏歌唱の著作権保護期間を70年に延長することを提案 61
ストーリー by headless
4月26日は世界知的所有権の日 部門より
4月26日は世界知的所有権の日 部門より
21日にカナダ政府が発表したEconomic Action Plan 2015では、録音物と演奏歌唱の著作権保護期間を現在の50年から70年に延長する著作権法改正が提案されている(Protection of Sound Recordings and Performances、
Billboardの記事、
Intellectual Property Watchの記事、
本家/.記事1、
本家/.記事2)。
カナダ音楽を代表するような演奏家は1960年代半ばに多数登場したという。しかし、作曲者や作詞者が著作物から一生収入を得られるのに対し、演奏家の著作権は公表から50年で切れてしまうので、若い頃に演奏した作品からは収入が得られなくなる。そのため、演奏家やレコードレーベルが収入を得られる期間を20年間延長する、というのが提案の趣旨だ。
この提案に対して大衆の求めるものではなく、数百万ドルの費用を大衆に負担させることになるといった反対意見がある一方、レコード業界団体のMusic Canadaでは提案を支持し、演奏家による歓迎のコメントをまとめて紹介している。Music Canada会長のGraham Henderson氏は、「Buffy Sainte-Marieの『Universal Soldier』のようなカナダの宝ともいえる作品が、日々パブリックドメインに消えていく。このようなことは大衆の利益にはならない。クリエイターやその投資者の利益にもならず、カナダの経済に悪い影響を与える」と述べたとのことだ。
カナダ音楽を代表するような演奏家は1960年代半ばに多数登場したという。しかし、作曲者や作詞者が著作物から一生収入を得られるのに対し、演奏家の著作権は公表から50年で切れてしまうので、若い頃に演奏した作品からは収入が得られなくなる。そのため、演奏家やレコードレーベルが収入を得られる期間を20年間延長する、というのが提案の趣旨だ。
この提案に対して大衆の求めるものではなく、数百万ドルの費用を大衆に負担させることになるといった反対意見がある一方、レコード業界団体のMusic Canadaでは提案を支持し、演奏家による歓迎のコメントをまとめて紹介している。Music Canada会長のGraham Henderson氏は、「Buffy Sainte-Marieの『Universal Soldier』のようなカナダの宝ともいえる作品が、日々パブリックドメインに消えていく。このようなことは大衆の利益にはならない。クリエイターやその投資者の利益にもならず、カナダの経済に悪い影響を与える」と述べたとのことだ。
Music Canada会長の発言はおかしい (スコア:3, 興味深い)
パブリックドメインに移ることを消えると表現するのは変です。著作物としての演奏は消えないどころか、複製によって後世に残る可能性が高まるはずです。
また、パブリック (public) ドメインに移ることが「大衆 (public) の利益にはならない」ということは、一見して自家撞着です。
Re:Music Canada会長の発言はおかしい (スコア:4, 参考になる)
パブリックドメインになる条件がどのようなものであるか(50年の期間で区切る、70年の期間で区切る、このストーリーの他の人のコメントのようにいくつかの制約を設けるなど。)は数字を含めて議論するべきことだと思います。
しかし、パブリックドメインになることを消えていくと表現するのはいかに音楽を金銭でしか計っていないかよく表していることだと思います。
金銭的利益を生まない演奏に価値は無いと考えているのでしょうか。
誤訳であることを半ば願いながら原文を見ましたが、"With each passing day, Canadian treasures like Universal Soldier by Buffy Sainte-Marie are lost to the public domain."と書いてあるので、消えていくと訳して誤りではないでしょう。
霞を食って生きるわけではないので金銭的報酬は必要ですが、音楽産業の人間がどのような考えをしているか垣間見たように思います。
Re: (スコア:0)
MC会長「音楽業界にあらずば人にあらず!」
Re: (スコア:0)
ですよね
自国の音楽文化を何だと思っているのやら
Music of Canada [wikipedia.org]
Re:Music Canada会長の発言はおかしい (スコア:2)
農地改革は日本の民主化に貢献しました。
地主というだけで、作物の半分をとっていくというのは良くなかったと思います。
#逆に小作を制限しすぎるのも現在では問題になっています。
極端なことを言っても何もなりません。社会の発展のためには、ほど良い制度が必要です。
Re: (スコア:0)
>地主というだけで、作物の半分をとっていくというのは良くなかったと思います。
え?なに?
テレビのキー局批判?
Re: (スコア:0)
Re: (スコア:0)
結局、そのせいで大規模農業化が遅れて農業の高コスト化に繋がったんだけどな。
で、挙句の果てに今になって農業法人推奨と来たもんだ。
#まぁ、それはそれで、過疎地の小規模農地が放置されて過疎が加速するって未来しかみえねえけどな。
農地改革がもたらしたのは農業の民主化ではないよ?農業の共産化。
関った事がある人間じゃないと意味はわからないかもしれないが。
#農地改革で持っていかれた側だから愚痴っているわけではないwww
Re: (スコア:0)
> 結局、そのせいで大規模農業化が遅れて農業の高コスト化に繋がったんだけどな。
まあまあ、平成の知見から明治の政策を批判しちゃダメよ。
当時~昭和50年代ぐらいまでは上手くいってたわけだし。
#こういうときのために「制度疲労」という言葉があるのですよ。
Re: (スコア:0)
農地改革による農業の大規模化の遅れだけでなく、公共工事土地買収にかかった期間・費用の増大で日本国民に与えた損害たるや天文学的である。
唯一のメリットは、農村からの共産主義布教=毛主義が未然に防がれた程度。(結果的にはGHQ≒米国の利益、但し米国がここまで予想していたとは思えない)
Re: (スコア:0)
小作民をまとめてプチブルにするとかそれ以外の意図想像する法が難しくね
Re: (スコア:0)
土地や財産は複製せずとも現物が残るわけで、その例えはちょっとズレてませんけ?
Re: (スコア:0)
彼(?)は電脳空間に住んでいて、土地や財物の複製が可能なんだろう。
Re: (スコア:0)
少し論点が変わりますが、土地の場合は「権利の上に眠るものは保護されない」という原則があって、
まず登記しないといけないし、たとえ登記していても他人の不法占拠を何十年も看過すると時効取得されてしまうわけです。
一方著作権は登記もせずに放っておいても、ずっと権利を主張できるわけで、権利者が優遇されすぎているのではという気がします。
Re: (スコア:0)
不動産侵奪罪は親告罪ではありませんし未遂も処罰されますから、著作権法違反よりかなり厳しいですね
パブリックドメインが社会の損失になるのなら (スコア:1)
数値を出して反論してもらわないと説得力がないねえ、
作家の死後70年も立って利益を得るものと言ったら作家の家族ではなく著作権を貰い受けた企業の方が頭に浮かぶ。
Re:パブリックドメインが社会の損失になるのなら (スコア:2)
今回のカナダの件は、死後70年じゃなくて公表後70年だから。
現状の50年だったら、歌手が18歳の頃に出したレコードの著作権が68歳の頃に切れる感じ。(現状でも作詞、作曲の著作権は死後50年まで)。
生きているうちに著作権切れした自分のレコードから作詞作曲した連中が著作料もらってたら、まぁ不公平は感じるわな。
ちゅうか、カナダの著作権切れ判定基準ややこしすぎる…。
https://en.wikipedia.org/wiki/Copyright_law_of_Canada#Protected_Works [wikipedia.org]
https://en.wikipedia.org/wiki/Authorship_and_ownership_in_copyright_la... [wikipedia.org]
Re:パブリックドメインが社会の損失になるのなら (スコア:1)
まぁ数値出したところでイチャモン付けるだけだけどな
Re: (スコア:0)
「日本経済」という時、人によってはその大半を企業の収支と受け取るのと同様に、
「カナダ経済」を企業収支としか受け取らない人もいるでしょそりゃ。
著作者(と子孫)の利益にならない、なんて言ってないのだから。
登記制にしたらよいのでは (スコア:1)
この際、永年でもよいから、50年以上著作権を保持したいなら特許や商標みたいに、延長するごとに手数料を納めるようにしたらよいのでは。
それほど長く維持したい著作権なら、それなりの利益を生んでいるだろうし。
その費用と手間に値しないような著作物はパブリックドメインになるので死蔵作品は減るし、国にもお金が入るし、
権利者も明確になるし、悪いことは何もないと思うのだけど。
Re:登記制にしたらよいのでは (スコア:1)
延長料じゃなくて、出版義務にした方がいい
その方が著作権や著作隣接権の趣旨にあっている
一定期間を超えて権利を維持したい場合は出版義務が課されるようにして、規定の出版実績を維持できないならパブリックドメインになる
Re: (スコア:0)
ソフトウェアやゲームはそういう制度の方がいいかもしれんと思った
ソフトウェアやゲームの類ってハードがなくなるとすぐ使えなくなって買う奴もいなくなる→メーカーも出さなくなる→誰かがエミュレーターを作る→メーカーが訴えるというパターンがそこそこある。
そこまで文句があるなら期限が切れるまで買えるようにしておけといいたい。
Re: (スコア:0)
>特許や商標みたいに、延長するごとに手数料を納める
この手の意見よく見るんだけど、一向に実現しそうにないのは
なんか問題あるからなんだろうか
Re: (スコア:0)
以前はアメリカなんかだと(c)で登録制だったけど
今は関係がないからね
登録してなくても著作権は発生する
そして世界にあふれる大量の迷子著作物
利用しようがないんだよねぇ
Re: (スコア:0)
Re:登記制にしたらよいのでは (スコア:2)
> 違法コピーし放題になる
し放題になるのは合法コピー
Re:登記制にしたらよいのでは (スコア:1)
ベルヌ条約の議論の場で登記制については検討はできない理由があるのでしょうか。
保護期間は各国の最長に合わせるとか、国別の変更に対してのルールがあると思うんだが、
いま採用してない制度の追加はできないとか?
特許権に比べて、著作権が斯くも優遇される理由 (スコア:1)
誰か説明してほしい。(但し根拠となる条約の違いは除いて)
Re:特許権に比べて、著作権が斯くも優遇される理由 (スコア:2)
優遇しないと守れないからじゃないでしょうか。
よくよく考えればGPLの法的根拠も著作権ですよ。
これに気付くくとすごい気分になった気になる。
Re:特許権に比べて、著作権が斯くも優遇される理由 (スコア:1)
特許っていうのは発明に対する対価なので、世界のあり方を根本的に変えるような基本特許があまりにガチガチに保護されると、一企業一個人が数百年に渡って世界を支配してしまう危険性がある。
一方、著作物ってのは所詮は妄想の表出であって、それによって世界が変わる事はあっても、世界が完全に支配されてしまうような事態は起こりえない。
(某ネズミの様に膨大な利益を生み出して、間接的に支配的地位をもたらす事はあるけど…)
ただ、そういう社会的影響度によって優遇度が反比例するのが公平かといわれると大いに疑問かな…。
世界を変えてしまうような社会的影響度の大きさでは、
発見 > 発明 > 創作
の順番だと思うんだけど、金銭的インセンティブでは、
創作 > 発明 > 発見
になってる気はする。
Buffy Sainte-Marieは作曲者じゃないの? (スコア:0)
この場合著作権は残る気がするんだけど
Re: (スコア:0)
録音された演奏の権利は消えるが歌詞や曲の権利は残る。
面倒臭い。
Re: (スコア:0)
妥当としか思えないなぁ
50年の独占でも足りない権利ってなんだよイミフ
あぐらかいてないで新しい創作(演奏)しろよと
Re: (スコア:0)
> 録音された演奏の権利は消えるが歌詞や曲の権利は残る。
曲の権利が残るなら、著作権者は録音された演奏に対して(実演家の権利だか隣接権だかではなく)著作権を行使できると思うんだけど。そもそも自分で演奏したときも作曲者から許諾取る必要はあるでしょ。
> 面倒臭い。
そうじゃなくて、「パブリックドメインに消える」は明らかに間違っているのでは、と言っている。
俺の仕事の成果物は出したら終わり (スコア:0)
>>作曲者や作詞者が著作物から一生収入を得られるのに対し、演奏家の著作権は公表から50年で切れてしまうので、若い頃に演奏した作品からは収入が得られなくなる。
違和感がある説明だな。70年てのは普通は子供や孫の代。
Re:俺の仕事の成果物は出したら終わり (スコア:2)
別の人も書いているけど、「公表」から、50年または、70年ですね。
他の著作権は、「死後」 50年。
死後50年は確実に本人、死んでるけど、公表から、70年だと、若いときに出したものは、本人が生きている事の方が多いと思う。
意味が大きく違う。
生きているのに、権利が無いってのが十分にある。
だから、
> 70年てのは普通は子供や孫の代。
には違和感、たっぷり。
Re: (スコア:0)
20歳に出したものでも70年たったら90歳だぞ。
>> 本人が生きている事の方が多いと思う。
の方がよっぽど違和感たっぷりだわ。
Re:俺の仕事の成果物は出したら終わり (スコア:1)
厚生省の平均余命表
によると、平成25年度で、
男性 20才 ..... 60.61才
女性 20才 ..... 66.94才
90歳はちょっと厳しいが、十分にありです。
もっとも、元のは、死後xx年の著作権と違って、孫の代じゃないだろうって言いたかっただけですが。
周りに80代がごろごろいるので。
Re: (スコア:0)
>俺の仕事の成果物は出したら終わり
それはそういう契約だからでしょう。
大ヒットとなった "およげたいやきくん" の歌手の話をお調べになってはいかがでしょうか。
消えないように (スコア:0)
70年間、適正な価格で消費者に音楽作品を出版し続ける義務を課し、守れないなら直ちに誰でも出版可能にするなら賛成してもいい
Re: (スコア:0)
何をアホなことを。
廃刊や廃盤にするなら開放しろって話でしょ。
Re: (スコア:0)
まぁ、デジタル化の時代に販売コストがかかるとも思えないんだが。売れればラッキーぐらいに並べておいてくれればいいのにとは思う。
(管理コストが…とか言われるとよく知らないが)
Re: (スコア:0)
今、テイチクなり日本コロムビアなりキングレコードなりに、47年前に死去した元歌手の78年前のマイナーなSP盤の再出荷を要請しても、鼻で笑われるだけだろ。
この時当該著作物だけでなく、レコード会社の有する全著作物がフリー化するようになれば良いなあ。
逆に言えば、この位厳しい処罰があって、初めて前述の様な事が無くなる。
Re: (スコア:0)
自己追記:各録音・動画・出版物媒体発行配布配信代行権者は、現在でも対応可能な媒体発行配布配信可能なホワイトリストを自社HPで公表し、それ以外は権利を失う事がまあ妥当な落とし所か。
Re: (スコア:0)
販売元が適正な価格をつけないからだろ
範囲 (スコア:0)
これ、演奏の録音音源のみの話ですよね。
作詞作曲はとうに70年なわけで。
作詞作曲も、後世の若手がいちいち一部のフレーズ捕まえて盗作だと言われないためにも、いい加減短くしてもいいと思いますがそれはそれとして、
演奏ってそこまで保護されなきゃいけない著作権か。
演奏家も大事だけど、過去の音源の保護ばかりして、新しい演奏家を育てるモチベーションになるのか。
著作権とはそのためこそ保護されなくてはならず、
老体やその子孫の年金としてではない。
訂正 (スコア:0)
作詞作曲が70年というのは海外(アメリカなど)がそうだからという話でした。読み間違い。
自分所は演奏家の著作権があるのに、自国が50年としてるのはおかしい、という話で、
範囲は著作権全体の話ですね。
なんにしろ、
既得権者の金のためだけに著作権を論じるのは悲しいことです。
と言いたかった。
演奏家の価値 (スコア:0)
> 演奏ってそこまで保護されなきゃいけない著作権か。
しかし多くの曲が作曲家や作詞家ではなく、実演家の名前があってこそ売れている。
売り上げに最も貢献しているのに権利は一番早く切れるというのは納得いかないだろうとは思う。
Re:演奏家の価値 (スコア:1)
表面上簡単に区別のつかない著作権なんて怖すぎる (スコア:0)
正直いろんな人が演奏したの聞いたとしても、すぐに違いが分からないし、関係無い奴が実は俺が演奏してたとか言われても、否定する方法が無いじゃん。
いや、専門家とかなら聞き分けられるのかも知れないが、それでも、デジタル演奏とかだったら抑揚からリズムまで完コピ出来る様な気がするので、演奏者の同一性をどうやって区別するのか教えて欲しい。
まさか、市場経済に魂を売った演奏家の製品しか保護しないつもりなのか?
これ音楽に限定しないとすると、漫画のアシや、映画の俳優、声優とかにも著作権が発生するよね?
カナダではもう発生してるのか?