イスラム系過激派、DMCAを悪用してYouTubeから個人情報を引き出す 15
ストーリー by hylom
Twitterでも似たネタが話題になりましたが 部門より
Twitterでも似たネタが話題になりましたが 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、
YouTubeでイスラム関連情報を提供しているチャンネル「Al Hayat TV」のスタッフの個人情報がYouTubeからイスラム系過激派の元に渡され、脅迫を受けるという事件が起きていたという(FAZ、Slashdot)。
Al Hayat TVの動画にはイスラム教に批判的な内容も含まれており、それによって過激派組織によって目を付けられたようだ。個人情報を取得した手口だが、脅迫者らはAl Hayat TVが著作権を侵害しているとYouTubeに対し主張。YouTubeの著作権部門は問題解決には当事者同士が話し合う必要があるとして、その個人情報を脅迫者に提供したという。
その結果、このスタッフは脅迫者から「アルカイダのブラックリストに登録された」という旨のメールを受け取ったという。メールには「個人情報をありがとう。我々はアルカイダや他のヨーロッパのジハード主義者のウェブサイト上であなたの写真を掲載します。あなたは、イスラム預言者を侮辱した。あなたの家が警察の保護下に置かれているかを心配しているところです」などと記されていたという。
これ、YouTube以外でも通用する手口です (スコア:5, 興味深い)
Twitterヘルプセンターの「著作権侵害について報告する」はこわい [fc2.com] の件で報告されてるやつと同じt種類の問題ですな。
DMCA法ではこういう場合当事者同士で法廷で争えば良いよねという考え方なので、それに必要な情報をやりとりするわけだけど、削除依頼する側が最初にコンテンツを削除する権限を持ってるので、先に責任の所在を明らかにしないといけない、と。
で、わざと削除依頼されるような画像やら動画をのっけて待っていると、削除依頼の時に相手の情報を引き出すことができてしまう。
YouTube、Twitterに限らずコンテンツ投稿可能な米国サービス全部で似たようなことが出来るんじゃないかと思います。
しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
Re:これ、YouTube以外でも通用する手口です (スコア:4, 参考になる)
で、わざと削除依頼されるような画像やら動画をのっけて待っていると、削除依頼の時に相手の情報を引き出すことができてしまう。
でなくて、なんの問題もないが投稿者にとって消されると痛手な動画に対して不正な削除依頼を出し、投稿者の削除に対する異議申立てを待ち、それを
転送させるんでしょう。投稿者が何かの手違いか荒らしだろうと思って弁護士を通さずに自署してしまうと、それが相手に送られてしまう、と。過激派としては
アメリカの法を侵すことにはなんのためらいもなく、警察が彼らの近くまで来ることすらないはずなので、リスクはないのではないかと。
Youtubeは過激派の可能性があるのを知ってた (スコア:1)
スタッフからYoutubeに相手は過激派だから開示しないでと言ったのに教えたみたいですね。
まあGoogleらしいなぁとは思いますが。
Re: (スコア:0)
倫理的にはともかく、YouTubeの取った行動は法的に間違いなんでしょうか?
DMCAが守るものは何かを考えると・・・
法律という点において (スコア:1)
確かに、まずはAl Hayat TVが著作権を違反していないことを適切に証明したのかが気になるところ。
証明無しだとYouTubeも法律上AI Hayat TVを擁護できない気がする。
あと、危険だと分かっているならYouTube側と協議終えるまで復旧手続きしないよね。
自己防衛という点でAI Hayat TVの行動も微妙な気がする。
Re:法律という点において (スコア:1)
証明する必要ってあったっけ? 訴える側は私はこれの権利者であり損害を被っていると信ずるから直ちに削除しろ、訴えられた側は私はこの申し立てが不正であると信ずるから元に戻せ、みたいな一文を書いて署名して送るだけでしょ。だから嘘の申し立てでも簡単にできるし、簡単に復活するけど、そこで裁判になって嘘がバレると、単なる権利の侵害だけじゃなくて米国での偽証罪とかにも問われるっていうシステム。
DMCAの仕組みを使った段階で特例対応なんかできるわけなくて、まずサポート窓口とか弁護士とか警察とかを頼るべき事案だよ。でも、Google様のサポート窓口なんか存在自体が奇跡だし、弁護士なんか雇ってたら商売上がったり、絶対これはテロリストだからやばいなんてわからんよなあ。
Re:法律という点において (スコア:1)
・・・ってのを見たことがあるので、YouTubeのその手の対応がテキトーなのは事実でしょう。かつて「初音ミク削除騒動」とかもありましたっけ。
#改めて今確認したら「お住まいの地域では~」になってた。意味が分からんわ :p
Re:法律という点において (スコア:1)
YouTubeの任意削除がテキトーなのは事実だけど、DMCAの場合は、申し立てを受けたら直ちに削除しなければならないはず。
「内容を確認して〜」「正当な権利者の申し立てかどうか〜」「対応を検討し〜」みたいなことはやっちゃいけない。それをやると免責されなくなると思う。
逆に言えばこの件に関してはYouTubeは法律に従って正しく対処してる。
壮絶な賠償が請求されるのでは? (スコア:0)
まあ、Google = YouTube, LLC には端金だろうが。
Al-Hayat TVはチャンネル停止時に「イスラム原理主義者からの偽りの違反申し立てである」と主張しており、個人情報などの身元を明かさずにチャンネルを復帰する方法をYouTube側へ抗議していましたが、YouTubeが敢えてテロリストに個人情報が渡したと云う話だから。
Re:壮絶な賠償が請求されるのでは? (スコア:3)
個人情報などの身元を明かさずにチャンネルを復帰する方法などありません。異議申立てを転送することは法律によって定められている手順で、
そこでYouTubeが勝手に書き換えたり、侵害の申し立てを無視したりすれば、罰せられるか、訴えられます。しくみは日本のプロバイダ責任制限法に近いはずです。
実名の当事者間で解決させろという法律なんです。
ただし、身元を明かすのは権利者である必要があるわけではなく、権利者の認める代理人、要は弁護士でも構いません。弁護士事務所の住所でも書いてもらえば
それで済んだのでしょうが、住所氏名目当てとも思わなかったのでしょう。
民衆の敵 (スコア:0)
自分から民衆の敵って宣言するようなキ印なんだって宣伝してるとしか思えない>>イスラム過激派
#このような批判的書き込みで私のメールアドレスとかIPが/.Jから漏れるんだろうか?
#くわばらくわばら
Re:民衆の敵 (スコア:2)
>#くわばらくわばら
個人情報漏らしてますよ。
# 違う気がする
-- う~ん、バッドノウハウ?
案外、本当に正当な権利者からの抗議だったりしてなw (スコア:0)
過激派を批判する動画をつくるときに、その過激派がアップした動画を加工して動画をつくるという手法は割と普通に行われるから
マジで権利者だったという可能性もゼロでは無いかもしれん。
実際過激派から
「人が一生懸命つくった動画を勝手に悪用するんじゃねえよ」
みたいな著作権的には正当な抗議が来た場合、法律どういう扱いになるんだろうか。
Re: (スコア:0)
世間一般ではそれを引用と呼びます。日本の法律では著作権的に問題の無い行為です(アメリカでは不明)。
Re:案外、本当に正当な権利者からの抗議だったりしてなw (スコア:3, 参考になる)
引用には目的の正当性意外にも
・引用部分が明確に区別できること
・引用部分に改変が無いこと(翻訳等の一部例外は除く)
・出所(引用元と著作者)が明記されていること
・公開された著作物からの引用であること
・必要最低限の分量であること
・引用部分はあくまで従であることが明確なこと
などの条件を満たす必要があるから。