4Kビデオカメラの先駆者RED社がソニーを特許侵害で提訴 25
ストーリー by hylom
新たなる戦い 部門より
新たなる戦い 部門より
maia 曰く、
RED(レッドデジタルシネマ社)がソニーを訴えた(Engadgetの記事)。問題となっている特許は2件、2012年5月8日取得の8174560と、2013年1月22日の8358357。RAW現像に関するものらしい。ソニーの4Kカメラ進出はやはりREDの市場を食っているらしく、こうした特許紛争は不可避だったのだろうか。
なおREDはデジタルシネマカメラにRAW処理を持ち込んだ4Kカメラのパイオニアであり、暫く市場の独占者だったが、キヤノンとソニーが既に同市場へと参入している。キヤノンはRAW処理をサードパーティ製の外部ハードウエアに依存しているから(ROCK ON PROの記事)、訴訟からは免れているのかもしれない。
なお、raitank blogによると、争点は「圧縮RAWファイル形式」だそうだ。
ソニーが、F55&F65出して焦ってるのかもね (スコア:2)
SONYに牙を剥かずにはいられないでしょう。
まあ、キヤノンはまだまだ敵として認識されてないだけかも。
ここんとこ、ソニーの業務用いくつか買ってますが、
上を見なければ結果的には安いですよね。
品質は「そこそこ」ですがそれが安定してるし。
ていうかおいらは映像が本職じゃないはずだ、たぶん。
なんでこうなった。
追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:4, 参考になる)
とのこと。
だが、スチルカメラじゃ、どのメーカーでもやってるんですがねえ。
非可逆RAW。もう当たり前。各社でアルゴリズムはバラバラらしいですが。
アルゴリズムでもパクってない限り裁判としては無理臭い気がするのは自分だけか。
それこそ、Appleみたくコンセプトを争点にしなきゃいけなくなるような気がするぞ。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:2, 興味深い)
主クレームに「少なくとも1/6に圧縮して、かつ視覚的にロスレス」とあるので、ソニーが係争に勝つには、
(1) 圧縮率を 1/6 以上にすると視覚的にロッシーになる事を示すか、あるいは
(2) 視覚的ロスレスを達成するためには圧縮率が 1/6 に満たない事を示す
のが手っ取り早い。
つまり、REDは係争に負けても、REDの方が優位であるとソニーからお墨付きをもらえるわけです。
はなから裁判で勝つことは考えていないかもしれないですね。試合に負けて勝負に勝つ、みたいな。
Re: (スコア:0)
逆に視覚的にロスレスを達成しつつ、圧縮率がREDよりも良い事を示しても同じなわけですが
Re: (スコア:0)
それは技術要件では無いから関係無いのでは?
何らかの技術を使った結果に過ぎない。
そして保護される権利ってのはその技術そのものですよね。
「圧縮する」というコンセプト自体は含まれないと見るべきではないかと。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:2, 参考になる)
圧縮率1/6というのは、恐らく、既存の伝送設備等を流用するに当たって、帯域幅などの制限からはじき出した値だと思うわけです。なので、このパラメータに意味があるか無いかと言えば、意味はある。それ以下の圧縮率だと、既存の設備が使えない。それ以上だと、パテントに引っかかる。
ソニーは、たぶんこの特許の存在には気づいていて、こちらの記事 [pronews.jp]によると、
イメージセンサー配列はG成分に対しRB成分が半分のため、F65RAWはRGBをフルに記録するよりも小さく、さらに画質に影響を与えないほどの非常に軽い圧縮をかけてさらに小さくしたため、4KのDPXファイルに比べ1/5ほどになっています。
だそうで。DPX(非圧縮)の1/5なので、この特許には触れない。しかし、既存の設備(HD-SDI)は使えなくなるので、3G-SDIに移行した(せざるを得なかった)といった所ではないでしょうか?
Re: (スコア:0)
可逆でも非可逆でも。例えRAWだろうが、JPEGに無い情報が加わるなら。
本当にアルゴリズムが違ってアイデアレベルの特許なら調子に乗るなとしか言いようがない。
そういうふざけた特許で技術の進歩を阻害する奴は制裁されるべき。
というかソフトウェア特許はもはや益より害が遥かに大きいとしか思えない。特に単純なもの。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:4, 参考になる)
そのときに「ああ,RAWも圧縮してしまうんだ」と思った覚えもあります。
その後,α700を買うと,非可逆圧縮になってました。
明らかに圧縮・非圧縮で画質の違いがありました。
というわけで,撮像素子屋さんであるところのソニーは
RAWデータの圧縮技術に関しては一日の長があると思われます。
まだ情報が出そろってない時点であれこれ言うのは早計ですが,
これは無理筋臭いなあ,という感じがします。
気になりましたので,α100の圧縮ってどうだっけ,と検索してみますと,
<RAW画像はどのように圧縮されているか>
http://cygx.mydns.jp/blog/?arti=431
というページに当たります。
ま,実際,各社とも違うわけですよ。
映画用ともなれば,フレーム間圧縮はしないでしょうから,
motion jpegと似た感じで,スチル用のアルゴリズムはそのまま使えるわけで,
圧縮アルゴリズムの部分では訴えられないと思う。
となれば,コンテナの付加情報の部分?
これも無理臭いよーな。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:1)
おいおい、シグマを忘れてくれるなよ。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:2)
それをいったらキヤノンもあるわけで・・・
ソニー全体を見たらダメダメモードですが,
こと撮像素子(CCDって言えないのが面倒)に関しては
インテルみたいなもんですもん。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:1)
いや、そうじゃなくって。
α100より全然古いSD9で、圧縮RAWを実装しているよって話。
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:1)
no signature
Re: (スコア:0)
もともとソフトウェア特許は自国の産業保護のために制度化されたものだからねー。
その意味では他国の商売敵を攻撃できているのは目的通り役に立っていると見るべきでしょう。
Re: (スコア:0)
でもねえ…。
現実問題としてREDの主張が全部通ってSONYが訴えられた製品放棄したら一番困るのは米国の映画産業だと思うんよ。
映画製作はカメラだけあればいいわけじゃなくってシステムがいるわけで、カメラは重要だけど、大きなシステムの一つに過ぎない。
ではそのカメラをREDのものが置き換えられるかっていうとねえ…。無理じゃないかなあ。
そこらへんREDが知らないわけ無いよね。あとREDがこの特許紛争を正面突破するのは無理厳しそうだだと分からないはずも無い。
だからこそ陪審員裁判を望んでいるわけだけれど。
映像製作に実際に携わっている人からすれば、陪審員裁判だから変な判決が出てしまったら大迷惑だから批判がでてるみたいだし。
Re: (スコア:0)
> アルゴリズムでもパクってない限り裁判としては無理臭い気がするのは自分だけか。
この手の特許はパラメータ特許(あるいは数値特許)と呼ばれていて、アルゴリズムは関係ありません。有名なところでは、(皮肉なことに)ソニーのBlu-Rayに関する特許で、「鉛筆硬度で2H以上、0.1mm厚以下のカバー層を有する直径12cm以下の記録媒体」みたいな特許があります。
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201106/11-070/ [sony.co.jp]
http://www.sony.co.jp/SonyInfo/technology/interview/sp05.html [sony.co.jp]
> そういうふざけた特許で技術の進歩を阻害する奴は制裁されるべき。
0.
Re:追記:圧縮RAW形式が駄目らしい・・・ (スコア:2)
てえのが、パラメータ特許として有効かどうか、という審議になっちまう可能性もありますね・・・
工業製品や化学薬品などの構成ならいざ知らず、
ソフトウエアの要件まで、本当にカバー出来うるものなのでしょうか。
まあ、特許はとれたんだろうから,訴えているのでしょうが、
Appleのデザイン特許と同じく、特許を行使した際の拘束力に関しては、非常に危うい感じがします。
特許は尊重されるべきだと思いますけどね。
Re: (スコア:0)
屁理屈にしか聞こえん…。
0.1mmをあてずっぽうで特許出しても通っちゃうんじゃないの?
それなら、0.01mmから1.0mmまで、大量の特許出せば通るのか?
0.101mmのカバーだと特許に触れないのか?
重要なパラメータなら特許もやむなしと思うが、あまりにアホらしいパラメータは除外すべきじゃね?
物理的な条件を煮詰めたカバーの厚さならまだ多少は考慮の余地があろうけど、
圧縮率みたいなものまで特許というのはいくらなんでもおかしいだろう。
実現するためのアルゴリズムまで含めた特許なら、当然ありだろうけども…。
Re: (スコア:0)
> 0.1mmをあてずっぽうで特許出しても通っちゃうんじゃないの?
0.1mmの根拠(発明の目的/実施例など)がしっかりしていれば通るでしょう。
> それなら、0.01mmから1.0mmまで、大量の特許出せば通るのか?
出願にも維持にもカネは掛かります。それに見合った対価が得られると思われるのであれば出願すれば良いのでは?
> 0.101mmのカバーだと特許に触れないのか?
クレームが「0.1mm以下」だったら触れません。あるいは、0.08mm厚だったとしても、硬度が2Bだったり、一部でもクレームから外れていれば特許には触れません。
Re: (スコア:0)
「0.1mmカバー」や「1/6圧縮RAW」を思いついた者を保護する意義などないでしょう。
実際それを実現したとして、他の手段による実現を排除するより認めるメリットの方がはるかに大きい。
「RAWを1/6以下に(視覚的に)ロスレスで圧縮する」事の重要性に気付いた者を保護する為に、他社が「1/6以上に圧縮しない」あるいは「ロッシーにする」あるいは法外な(このアイデアなら10$以上のあらゆる特許料は法外だ)ライセンス料を払うことを強制する事が技術進歩に寄与する、等と考えるのは頭がおかしいと思う。
例えば[abcdabcd]を["abcd"*2]と圧縮する事を思いついた人がいて、平均的なテキストファイルを「読者が判別できない形」かつ「平均して1/1以上に圧縮する」等という特許が成立していれば、技術進歩なんて夢の話でしかなかったはずです。(この例でも貴方の言うような回避策は有ります。)
REDがやっているのは要するにそういう事だと思います。
Re: (スコア:0)
> 「0.1mmカバー」や「1/6圧縮RAW」を実現する手段に研究費を費やす事を保護する意義は有っても
その前に、「0.1mmカバー」や「1/6圧縮RAW」自体が、もっと大きな目的を実現するための手段です。
> 他社が「1/6以上に圧縮しない」あるいは「ロッシーにする」あるいは法外な(このアイデアなら10$以上のあらゆる特許料は法外だ)ライセンス料を払うことを強制する事が技術進歩に寄与する、等と考えるのは頭がおかしいと思う。
この方法(特許)以外に、「研究費を費やす事を保護する」手段はあるのでしょうか?
> 例えば[abcdabcd]を["abcd"*2]と圧縮する事を思いついた人が
Re: (スコア:0)
> 他社が「1/6以上に圧縮しない」あるいは「ロッシーにする」あるいは法外な(このアイデアなら10$以上のあらゆる特許料は法外だ)ライセンス料を払うことを強制する事が技術進歩に寄与する、等と考えるのは頭がおかしいと思う。
この方法(特許)以外に、「研究費を費やす事を保護する」手段はあるのでしょうか?
自由競争に於いて有利に立てる事です。
はっきり言って、特許によって全体として技術進歩が停滞するならばそんなものは廃すべきです。
> 例えば[abcdabcd]を["abcd"*2]と圧縮する事を思いついた人がいて、平均的なテキストファイルを「読者が判別できない形」かつ「平均して1/1以上に圧縮する」等という特許が成立していれば
誰もランレングスなんて思いもよらなかった時代にこれを申請していれば通ったかもしれませんね。特許権が失効する20年以内にそれが効果を発する(お金に替えられる)かは疑問ですが。
つまり、現状の特許制度はこんな基本的で、容易に考えられ、多くの応用可能性があり、かつ保護しなければ社会が大きな恩恵を得られる特許を許容しうる問題ある制度なわけです。
さすがに特許
Re: (スコア:0)
> つまり、現状の特許制度はこんな基本的で、容易に考えられ、多くの応用可能性があり、かつ保護しなければ社会が大きな恩恵を得られる特許を許容しうる問題ある制度なわけです。
本当に「容易に考えられ」るのであれば、先に出願すればいいんじゃない? 誰もが考えもしなかった頃に、先に出願するから意味があるのです。
> MPEGもMP3もJPEGも生まれなかったでしょう。
MPEGのbackward referenceもソニーの特許だった(失効)わけですが、その後、動画codecの開発は停滞しましたか?
REDのSONY嫌い (スコア:2, 興味深い)
REDの代表はSONYにシネマカメラ作ってくれ!って相談した過去があってね。それを断られたのが、RED ONE誕生のきっかけ。
だから未だに根に持ってるんじゃん。REDのカメラは雑なところも多いけど面白いよ。
Re: (スコア:0)
よくご存知で!
その通りですね。ソニーが門前払いしたので自分で会社を立ち上げオリジナル4Kカメラが出来たんです。
Re:REDのSONY嫌い (スコア:1)
そのRED ONEを購入したのが元コメの私です。SONYはF35という一桁上の値札がついたシネマカメラ作ってたので、RED社の価格破壊には気分悪いでしょう。フィルムも一気に廃れちゃったし。
ちなみにRED ONEのラチチュードは9.5 Stopです。SonyとかCanonのシネマカメラは12 Stopオーバーなのかな。進歩しましたね。