英 Phorm のターゲティング広告サービスを巡り、EU が英に法的措置 5
監視社会のお手本のような国ですから 部門より
ある Anonymous Coward 曰く、
欧州委員会 (EC) は、英オンライン広告企業 Phorm の提供するターゲティング広告サービスが規則に反しているとして、英国に法的措置を取ることを決めたそうだ (ITmedia の記事、CNET Japan の記事より) 。
Phorm は昨年 2 月に BT など英大手 ISP 業者 3 社と提携し、ユーザが閲覧するページからプロファイルを作成してユーザの興味に合った広告を挿入する「Webwise」というサービスを提供していた (昨年 2 月の ITmedia の記事) 。しかし英 ICO (Information Comissioner's Office : 個人情報保護法の遵守を監視する独立機関) は 2006 年から始まったこのサービスの試験運用に対して「調査は行わない」と判断を下しており、その後も「重大な問題が認められない限り措置は行わない」としていた。この対応が EU の電子プライバシー規則および個人情報保護規則に則っていないとし、英国への法的措置が決定したそうだ。
また、先月にはデジタルの権利に関する活動団体である英 ORG (Open Rights Group) が Phorm の技術をサイトで使用しないよう要請する書面を Microsoft や Google, Youtube、Facebook、AOL/Bebo、 Yahoo、Amazon 及び Ebay の各 chief privacy officer に送付していたとのこと。これに対し Amazon UK は Phorm によるユーザ閲覧ページのスキャンをブロックすることを決定したそうだ (本家 /. 記事) 。同社は詳細な理由は明らかにしていないが、「Webwise に同社の全てのドメインを対象から外すよう要請した」との声明を発表している。
関連ストーリ (スコア:1, 参考になる)
Re:関連ストーリ (スコア:1, 参考になる)
それとは別の件ですね。スラドのストーリーにはないようですが、以下の件のその後ではないかと思います。
ISPが通信内容を覗いて広告を出すなんて、日本の常識感覚ではちょっと考えられないことですが、英国ではやっちゃう業者も出てくるんですね。日本だと明らかに違法ですが、英国の検察は結局立件できなかったんでしょうかね。
ただしソースはウィキペディア (スコア:2, 興味深い)
常識の問題ではなく法律の問題です。日本では通信の秘密が憲法で保障されていますが、世界的にはそういう国はむしろ少数だそうです [wikipedia.org]。
だいたい英国はここ最近の/.のストーリーを見れば自明ですが、(日本で言う)公共の福祉を名目に私権を制限しまくりな流れですし。
livedoor の java バグ?を付いたターゲティング広告ってその後どうなったの (スコア:0)