FSF執行役員のJohn Sullivan氏をはじめ、FSF運営チームのメンバー3名が辞任することが発表された(
FSFのブログ記事、
The Registerの記事)。
辞任するのはSullivan氏のほか、副執行役員のJohn Hsieh氏とCTOのRuben Rodriquez氏。辞任の日付は未定となっており、
Sullivan氏のツイートによれば新メンバーへの移行が完了するまで現職を務めるとのこと。現在、
FSFスタッフ・理事のリストでは3氏の肩書に「Outgoing」と付記されている。
辞任の理由は一切説明されていないが、
RMSことRichard M. Stallman氏の理事職復帰に関連するとみられる。Sillivan氏はStallman氏復帰について表立った見解を示していないようだが、FSF公式Twitterアカウントが投稿した「LibrePlanet関係者や出演者、出展者、スポンサーはStallman氏の復帰について一般発表されるまで知らなかった」とする
ツイートをリツイートしていた。
これに先立って
FSF理事職を辞任したKat Walsh氏は、
Stallman氏の復帰に反対票を投じたと述べている。一方、FSFではWalsh氏に代わって
Ian Kelling氏が理事に就任したことを発表するブログ記事をはじめ、Stallman氏がLibrePlanetでFSF理事復帰を発表した3月21日以降のブログ記事でStallman氏に言及するものはない。
Stallman氏は2019年、未成年者との性行為を容認するような発言で批判を受け、
FSFプレジデントおよび理事職を辞任した。Stallman氏の復帰には
フリーソフトウェア界が強く反発しており、4月3日夕方の時点で
FSF理事全員の解任を求める公開書状に署名した組織は60を超え、署名した個人は3,000人を超えている。公開書状に署名していない
EFFや
Red HatなどもStallman氏復帰に反対しており、Red HatはFSFおよびFSFがかかわるイベントへの資金提供を取りやめると発表している。