米連邦地裁、モデムチップ関連標準必須特許をチップメーカーにライセンスするようQualcommに命じる 11
競合 部門より
この裁判は米連邦取引委員会(FTC)がQualcommを反競争行為の疑いで提訴したものだ。特許技術を標準規格に含める際、特許保有者はFRAND条件によるライセンス供与が求められるが、訴状によるとQualcommは競合モデムチップメーカーに対してFRANDに反する条件を提示してライセンスを拒否していたという。FTCではこの点について、競合モデムチップメーカーに対するFRAND条件でのライセンス供与を命じるよう求める部分的な略式判決を請求していた。
Qualcomm側はFRANDライセンスは端末メーカーに適用するもので、業界の慣習でモデムチップメーカーには適用されないなどと主張していたが、Lucy Koh判事は過去の判例や標準化団体(TIAおよびATIS)の知的財産権(IPR)ポリシーでは「すべての申請者」にFRANDライセンスの適用が求められていると指摘。さらに、Qualcommが他社からモデムチップ関連SEPのライセンスを受けていることや、特許侵害でEricssonに訴えられた際、標準規格に準拠するため必要な特許はすべてライセンスする必要があるとQualcommが主張したことなども挙げ、FTCの請求を認めた。