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Democracy Index 2016、米国が初めて「欠陥のある民主主義」に区分される」記事へのコメント

  • 民主主義は多数決の結果最も最適な政策が選ばれることを暗黙の了解にしているけど、その前提が正しくないと思う。
    イギリスのEU離脱の件もそうだし、トランプ騒動も、民主主義の正当なプロセスに則っても主権者が判断を誤って非合理な選択をしてしまう場合がある、と言うことなんじゃないかなぁ。

    民主主義が正しく実行されているのではなくて、民主主義自体が構造的欠陥を抱えていて、たまたまその欠陥を踏み抜いてしまったのが今回の結果なのでは。

    まあ、欠陥があると言っても、今のところ他の政治体制に比較すると一番ましなので、民主主義を採用するしかないと思いますが。

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    しもべは投稿を求める →スッポン放送局がくいつく →バンブラの新作が発売される
    • by Anonymous Coward on 2017年01月29日 0時45分 (#3151914)

      > 民主主義は多数決の結果最も最適な政策が選ばれることを暗黙の了解にしているけど、その前提が正しくない

      それは民主主義の一面に過ぎませんが、多数決だけを民主主義だと考えるとそういう結論になります。
      そもそも単純な多数決自体、政策なり何なりに対して存在するはずの多軸なものの考え方を賛成か反対かの二分論に持ち込んでいる時点で
      あきらかに「おまえらバカだから○×だけ投票すればいいんだ」という、一種の反知性主義が含まれていますし。
      (そういえば不可能性定理 [wikipedia.org]などという、多数決民主主義の最適性不可能証明すらありますね)

      けれど小学校あたりで別のことも習いませんでしたか。「多数決に頼るのは最終手段である」とか。「ちゃんと話し合え」とか。
      歴史的に民主主義を見れば、①多数決による人民の意志を重視し知的議論や少数派を弾圧するフランス系あるいは大陸系の革命民主制
      (広義ではナチスもソ連もこれに含まれる)に対し
      ②英国系の、知性と人権に依拠し、議論にもとづく弁証法的決定過程を経てより最適な政策に接近することを重視する議会主義というものがあって
      どっちも民主主義という看板を掲げていたけれど両者は同じものではありませんでした(主意主義と主知主義の違い程度には違います)。
      現代的な民主主義はその両者の折衷あるいはハイブリッドと考えることができます(ダールのポリアーキー論 [wikipedia.org])。

      現実には②の知性を使った議論ができるのは結局エリートと思しき人たちなので(実際英国は政治への参加をエリートに限り、長いこと制限選挙を行っていた)
      エリートによる議論の成果が破綻した場合は反対側の①の反知性主義的な多数決の暴力のほうへ針が振れてしまいます(これが実際に起きていることです)。
      ただ、今の世間的な流れがそうだからといって、議論(とそれを保証する人権)を捨ててあるいは無視して民主主義を考えるというのはいかにももったいない。
      アローの不可能性定理にしても、議論をくりかえした場合によりまともな(というより功利主義的な)結論が出ることは否定されていませんし。

      親コメント

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