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2013年に青空文庫入りが期待される大物作家」記事へのコメント

  • 著作権が切れることで、原典・二次創作とも発表点数が増え、読者が増え、作品寿命を延ばす効果が期待されます。
    死後著作権の存続期間が25年ぐらいだったら、もっと効果は高いでしょう。
    TPP参加で死後著作権が70年になったら、埋もれたまま、著作権が切れたあとも再発見されなくなる作品は格段に増えると思います。

    著作権切れでブレークした宮澤賢治
     著作権切れになって、出版点数が飛躍的に伸びたケースがあります。
     宮澤賢治は一九三三年にわずか三十七歳という若さで亡くなり、生前の単行本は、自費出版の詩集と童話の二冊だけでした。死後、高村光太郎や草野心平などが高く評価し、全集もいくつも出版されました。
     「雨ニモ負ケズ」の詩が戦争に利用されたり、教科書に掲載されたため、賢治の名は広く知られていましたが、その仕事の全貌はあまりよく知られていませんでした。
     爆発的なブームが起こり、多くの人が賢治の全体像を知るようになったのは、著作権切れとなった一九八三年以降のことです。各社がこぞって絵本、漫画、アニメ、廉価版の単行本などを出版したからです。
     国会図書館の電子データによると、宮沢賢治の著作として同館に収蔵されている件数は九百四件。そのうち、著作権が存続していた一九八二年以前に刊行されたものは七十三件。残りの八百三十一件は、著作権切れとなった一九八三年以降に刊行されています。いかに多くの賢治本が、著作権切れの「後に」出版されたかがわかります。
     著作権切れ以降目立つのは、児童向きの絵本です。漫画やアニメ映画も作られました。それにより、宮沢賢治を知る層がぐっと広がり、底辺も一気に拡大。そこから本格的に賢治研究を志す人も増えてきました。
     著作権の存続が、作品発表を阻害していた、という事例もありました。別役実氏作の「銀河鉄道の夜」を題材とした戯曲は、著作権継承者の承諾が得られなかったため、発表を著作権切れまで待たなければなりませんでした。
    寮美千子:作品が後世に読まれるためにすべきこと/著作権保護期間延長に反対する/『詩と思想』2008年5月号 [ryomichico.net]

    • by Anonymous Coward on 2012年12月13日 18時59分 (#2289860)

      賢治作品で著作権継承者の承諾が難しかったのは
      むしろ持ち込まれる二次使用の企画に、作品の「勝手な解釈」が多すぎたが原因だよ
      賢治は猫嫌いで、他の作品通しても猫はだいたい悪役なのに、主人公が「猫」にされたりね

      確かに賢治作品は著作権切れ以降に、より幅広く知られるようになったけど
      それと同時に粗悪な作品、誤解された賢治像が広まってしまったのも事実

      そういった無責任、身勝手な改変行為が行われないように
      共に遺稿の発掘編纂作業に当たった研究者らと手を携え
      正しい賢治像の保護と伝承に努めた著作権継承者(弟)の尽力が
      引用の様な「ブレーク至上主義」的観点の持ち主らからは正しく理解されず
      あたかも悪行の如く「作品発表を阻害」と言われるのはとても残念

      ちな花巻市民

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      • >賢治は猫嫌いで、他の作品通しても猫はだいたい悪役なのに、主人公が「猫」にされたりね
        あのアニメはそういうものだったのか。
        #よさげなリンクがなかったので、知りたい人はぐぐってくれ

        --
        #存在自体がホラー
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        • by Anonymous Coward
          Wikipedia: 宮澤清六 [wikipedia.org]

          山下聖美は、(中略)「銀河鉄道の夜」の猫によるアニメーション化にも反対し続けた」(最終的には天沢退二郎らの説得により了承し、その仕上がりを評価した)と記している。

          このあたりですかな。
          まぁしかしどうみてもますむらひろしの趣味です、というかあの映画見て「賢治は猫好きだったんだな」とか思う人もいないと思うし、元AC氏の

          それと同時に粗

      • by Anonymous Coward

        勝手な解釈と言うけど、正しい解釈なんて本人以外に知りようがないんだよね
        それに作者本人だって、読んだ人の解釈を否定する権利は無いよね
        作者が主人公は巨乳と設定しているのに映画の役者は貧乳だなんて叩くのもおかしな話だよ
        そもそも役者が演じるって時点でそれはもう別の作品なんだから

    • by Anonymous Coward on 2012年12月14日 1時31分 (#2290054)

      ついでに宮沢賢治と並ぶ岩手の文人・石川啄木の著作権についてタレコミ

      啄木作品の著作権は勿論既に切れているが、
      現在、「千の風~」の新井満がその短歌の一節を「商標登録」し、一応販売元は啄木の郷里岩手のメーカーながら、
      しかし啄木作品の世界とは無縁である「日本酒」にその名を冠して、商品化している。

      商標権使用料(売り上げの5%分)は盛岡市を介して遺族と啄木記念館に譲渡とのことだが、
      残りの95%の金の流れや、仕掛け人新井氏にプロデュース料として幾ら入るのかは知らん。

      そういった訳の分からん奴が入り込んでくるよりは、自分は遺族なり本人の命を受けた人に管理してほしいと思う。

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    • by Anonymous Coward

      そりゃそうだろうよ。読者増やしたいだけなら著作権なんか無くしちゃえばいい。でっていう。

      この手の議論は毎回作品寿命がどうこう言い出す人がいるけど、そんなん著作権切れるのを待たなくても権利者の意思で公開しちゃえばどうにでもなるんだから作品寿命延ばしたい権利者が勝手にやればいいんだよ。

      • 著作権切れるのを待たなくても権利者の意思で公開しちゃえばどうにでもなるんだから作品寿命延ばしたい権利者が勝手にやればいいんだよ。

        著作権継承者が意識して公開しないと、多くの人が作品に触れる機会を奪われることになる。
        遺産相続で権利が分割されたりして、作者の死後、年月が経てば経つほど、権利の所在を探し出すのが困難になってくる。
        死後50年を超えてくると、もう権利者全員を探し出していちいち許諾取って……とやっていると出版としてペイしなくなるケースが激増するはず。誰も得しない。

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      • 読者を増やしたいのが誰かを考えてみるといいかも。
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      • by Anonymous Coward

        読者増やしたいだけなら著作権なんか無くしちゃえばいい。

        著作者の権利を守らなければ、著作者の生活が成り立たないから作品が生まれない→読者も増えない、でしょ。
        死後いきなり切れるのも、遺族の生活を心配する著作者のやる気とか色々考えると、長期的に見て作品を減らしちゃう恐れがある。
        だが、未来永劫著作権が持続するってのも管理が大変だし、古典の改作とかできないとやはり作品が減る。

        とか皆色々考えて50年とか70年とか言ってるわけだよ。
        当然、もっと早い段階で動いたほうがいいと考える権利者は勝

        • by Anonymous Coward

          そもそも#2289665は不同意を示すために
          「〜著作権なんか無くしちゃえばいい。」を晒し上げているのであって
          「でっていう。」の部分を無視して噛みつくのはいかがなものか。

          で、さらにそれに噛みつくと、だ。

           > 著作者の権利を守らなければ、著作者の生活が成り立たないから
          1つの作品で何十年、ことによると百年近くも稼がせてもらえるというのは異常だ。

           > 遺族の生活を心配する
          その人の作品が売れるに値するものなら、生きているうちに稼いだ金を残せばいいだけの話。
          相続税はかかるがね。

          作品そのものを財産として遺族に渡すことに、社会的意義などありはしない。

          個人的には、著作権の期間なんてものは
          せいぜい公開後10年……どんなに長くても20年で切れるべきものだと思う。

          • by Anonymous Coward

            国に著作税を払いつづけている限り永久に権利が続くが税金を払わないと数年で権利を失うようにする、という意見を聞いてなるほどと思ったのですが、公の議論にまったく上らないところを見ると何か問題があるんでしょうか。

            • by Anonymous Coward on 2012年12月14日 11時39分 (#2290235)

              手続き上の問題としては、それをやろうとするとベルヌ条約 [wikipedia.org]を抜けなければならない気がします。
              著作税を取るためには、多分、登録によって著作権が発生する「方式主義」への転換が必要で、これはベルヌ条約の考え方(無方式主義、作品の完成に伴って著作権が自動的に発生する)と整合しませんから。

              で、方式主義では著作権の取得にコストが必要なので、一般的には権利者に不利すぎると考えられているようです。アメリカは長く方式主義をとっていましたが、1988年に無方式主義へ転換しています。したがって、権利者の団体や文化保護を旨とする官庁が、方式主義への転換を提起することはない(=公の議論にまったく上らない)し、利用者側が提起すれば反対すると考えられます。

              ただし昨今の保護期間の延長等で、権利者が有利になりすぎているのでは、という見方もあります。「無方式主義で保護期間は短めにし、特別な保護を希望する権利者に対しては登録制で著作権を認め、何らかの対価を払わせる」ようなハイブリッド制度はどうか、という案もあるようです。

              親コメント

皆さんもソースを読むときに、行と行の間を読むような気持ちで見てほしい -- あるハッカー

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