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著作権

公正取引委員会、「JASRACは独占禁止法違反」として排除措置命令を下す 170

ストーリー by hylom
どっちが数えるか、それが問題だ、 部門より

あるAnonymous Coward 曰く、

CNET Japanなどの報道によると、公正取引委員会が2月27日、日本音楽著作権協会(JASRAC)に対し独占禁止法で禁止されている私的独占を行っているとして排除措置命令を下した。

日経新聞などによると、JASRACが放送局などと結んでいる、「包括的利用許諾契約」が問題となった模様。

包括的利用許諾契約というのは、放送事業者が使用数の多寡によらず一定の金額を支払うことで、JASRACが管理する著作物を自由に利用できるようになる、という契約である。この、「利用した割合にかかわらず使用料は一定である」ことが問題になっているようだ。

また、JASRACはこの件についてプレスリリースを出している。これによると、JASRACはこの排除措置命令について不服として審判を請求する方針とのこと。JASRACの見解は次のとおり。
  • JASRACは放送事業者に対し、他の管理事業者の管理著作物を利用しないよう要請するといった反競争的な指示・要求などを一切していない
  • 今回の命令では、具体的にどのような方法で放送使用料を算定すべきなのかが明確でない。放送使用料は放送事業者側とJASRACの間の協議で決まることであり、JASRACが管理する楽曲を利用した割合が放送使用料に反映されなくとも問題ではない
  • 放送事業者が利用した音楽著作物の明細をすべてJASRACに報告することは、JASRAC単体では実行不可能
  • JASRACに支払われる使用料はあくまでもJASRACの管理著作物に対する対価であり、JASRAC以外の著作権者や著作権管理団体が管理する著作物の利用状況をJASRACが把握・考慮することはかえって公正かつ自由な競争に反する
この議論は賞味期限が切れたので、アーカイブ化されています。 新たにコメントを付けることはできません。
  • by aoaoao (37830) on 2009年02月27日 18時19分 (#1521906)
    実際、どうJASRACが言おうが、包括契約は、よくわからない。 海外にもそんなものは存在しない。 国際著作権条約をゆがんだ形で利用しないでほしい。 また「自由競争」という弁明があるが、それ以前に社団法人であり、競争することが重要な法人ではない。 本来ならば、勝手に時流に合わない著作料金相場を決めつけ、著作権料回収業務を社団法人が直に行っていることがおかしいのである。しかるべきOPENな第三者回収機関を早急に設けることが先決だと感じる。 JASRACは、著作物の管理、ライセンサーやライセンシーの指導と監視が本来の仕事ではなかろうか? これは、JASRACの本来の業務怠慢に他ならない。 一クリエイターより。
    • >実際、どうJASRACが言おうが、包括契約は、よくわからない。海外にもそんなものは存在しない。

      包括契約無しで海外の放送局はどうしてるんだろうと思って検索してみたけど、J-CASTの記事 [j-cast.com]によれば米英も包括契約っぽいですね。

      今後はどうかはわかりませんが、少なくとも以前は、包括契約というのはベターな選択肢だったんじゃないですかね?
      他にマシな方法無さそうですし。

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      • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 22時17分 (#1522025)
        >他にマシな方法無さそうですし。

        それは嘘。
        放送局は放送に際して利用した楽曲は全て記録しています。
        1曲フルに使ったものだけでなく一部を使用しただけとかBGMとかも含めて、「いつ、どの番組の、どの部分で」を指定して問い合わせればちゃんと回答もらえますよ。
        (以前、某局に問い合わせしたときは、丁寧にも音源として使用したCDの番号まで教えてくれた)
        つまり、完全に単品管理できているということ。
        データ化するところまでは全て出来上がっているんですよ。
        使用した楽曲の全てをリストアップして集計することぐらい簡単にできる。
        しかしやらない。
        なぜなら、包括契約が事実上のダンピングになっているから。
        親コメント
      • 言葉が足りませんでした。すいません。 海外の場合は、多数ある一般法人または個人毎の包括音楽著作権管理で、日本のように公益法人での包括契約の独占的な著作権料回収業務は行ってないと思うのですが・・・・・ ほか有効な海外情報ありましたら、どなたか教えていただけないでしょうか?
        親コメント
  • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 18時01分 (#1521890)

    管理曲数が圧倒的で「あそことやっときゃまず使えない音楽は無い」とすら思われるような
    現状だと、この公取委の判断は仕方ないかな、と。どんなに便利でもね。
    「提供側と利用側の間だけの問題」なんて理屈が通るなら、NTTはバラバラになっていないのですよ。

    youtubeやニコニコ動画とも包括契約やってるみたいだけど、
    やっぱそっちにも影響あるんだろうのう。

  • 何でJASRACがこんなに必死に徹底抗戦するのか不審に思っていましたが、
    毎日新聞(WEB版)に詳しい解説 [mainichi.jp]が出ています。

     JASRACと放送局側との間で約30年続いた慣行に公取委が排除措置命令を出した背景には、後発業者参入が阻害された現実がある。

     公取委幹部によると、後発業者「イーライセンス」(東京都港区)が06年10月、人気歌手・大塚愛さんの新曲「恋愛写真」や倖田來未さんの曲など67曲の著作権管理契約に成功した。だが追加支出を嫌った放送局側が曲を流さず、06年12月末まで使用料を無料にせざるを得なかった。放送されないとCD売り上げにも響きかねないからだ。無料期間が終わると、放送回数の激減が予想されるため、イー社は同12月、レコード会社から契約を解除されてしまった。

    どうやら、このイーライセンス社が営業妨害を受ける結果になっていた事例が一つのきっかけになってるようです。JASRACが先行して包括的な契約を行っている事を理由に顧客である放送局側が競合他社との同種の契約を渋ったので、「じゃぁ、一曲単位でそれぞれの管理団体と契約してね」と公取が痺れを切らせた感じですか。

    この事から考えると、次は作曲家などが著作権管理契約を委託するときにJASRAC以外の著作権管理事業者と契約を行った場合に過去の(自由化前の)楽曲について無権利状態を強いられる事になるのでJASRAC以外の著作権管理業者との契約が事実上出来なくなるJASRACの約款についても公取のメスが入るのでは。と期待します。

  • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 17時54分 (#1521883)

    包括契約止めさせるというのは法人向けだけでなく個人向けも対象になるだろうから
    今ちゃんと正規の手続きをとってJASRACに登録してある曲のmidiデータを公開している人にも
    1曲単位での報告を課すことになるんだけど。

    そりゃ著作権者にしてみれば丼勘定から正確な明細に変わるからうれしいのだろうけど
    (特に今まで登録して時々使われているにもかかわらず著作権料をもらえなかった人たちには)
    個人や動画サイトなど包括契約で(使用料の上限が決まっているため)安心して流せていた
    ところにとっては大打撃なんだけどなぁ。

    • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 18時11分 (#1521900)

      包括契約できるところは著作権を気にせず使いたい放題で、できないところはまともに著作物を利用できない。ましてJASRACに登録されていない音楽はメディアから黙殺される。

      そんな状況よりは、はるかにマシじゃないですか?
      適切な使用料を払えば良いだけです。

      適切な利用料を設定できないなら、JASRACという組織に存在価値なんかないです。

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    • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 23時16分 (#1522052)
      それが正しい姿。

      例えば、自作曲が非常に多いライブハウス等では一曲一曲カウントしたら全然安い金額の筈なのに、
      ハコのサイズのみによる私的な包括契約を著作権そのものの如く振り回してたわけ。

      楽曲利用料払え→いくらよ?→包括契約という形ですのでそれに営業開始からの月数をかけて約xxx万です。
      →バンドの自作曲が多いのだけど→一曲でも登録曲使った可能性があるなら犯罪です。
      →可能性って何だよ。使った分だけ払うって→我々が定めた包括契約以外認めません。裁判で訴えます。
      →それじゃうち潰れるよ……→事業の清算も視野に入れてください。

      最近はどうか知りませんが、ライブハウスに限らずこんな調子でやれば結果は火を見るより明らか。

      戦争の天才のナポレオンもヨーロッパ中を敵に回して勝てなかったように、
      強大な力を持っていても蛇蝎の如く嫌ってる人間が大量に増えたらいくらでも足元掬われるって事かと。
      JASRACは公取と争う感じですが、本当はJASRACの利用者が敵対している事を自覚してない気がしますね。

      #十分に調査した公取と喧嘩して勝てる所なんてあるのかよ・・・
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    • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 20時03分 (#1521971)

      > 公取委はどうしたいのだろう

      独占の企業の力を削いで、競争させたいんだろ。
      法律から外す時にJASRACを分割しとけば、こんな面倒な事にならなかったのに。

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    • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 18時04分 (#1521893)

      枝葉末節だけみればそうだろうが、大局的にみれば現状のJASRACの有り様は
      独占禁止法が禁ずる状況にぴったり適合していたのは確定的に明らか。

      そもそもAppleがiTunesで使用した詳細なデータをJASRACに提出しようとしたら
      どんぶり勘定出来なくなるからと言うことで拒否して名寄せしづらいデータしか受け取らなかった
      という事例があったはずだ。

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      • by Anonymous Coward on 2009年02月28日 8時32分 (#1522200)
        着メロサイトなんかを運営していると、JASRACとの契約が必要となるのですが、これがなかなかひどい契約で。
        着メロの場合、提供する携帯キャリアごとの契約が必要。たとえサーバーの機能上ユーザーがどのキャリアか判別できなくても3キャリア分。報告の書式が変なCSVファイルでこれを作るのが結構面倒。
        (API公開するとか,申告を支援するツールを作るとかって考えはないらしい)

        しかも従量制だけど最低使用料が5千円/キャリア・月取られるので、アクセスがまったくなくとも1万5千円/月かかるわけです。
        三ヶ月ごとの清算の月には、5千円の振込み用紙が三キャリア×3ヶ月で9枚届きます。せいぜいそれをまとめて振り込み手数料をまとめることくらいしてもよさそうですが、そうしたこともしてくれません。

        まあ、私のとこみたいな「小口」はあんまり相手にしたくないのだろうけど、今著作権使用者側の一番の問題点は小口の著作権処理にかかる事務コスト(権利者の手元に届かない費用)があまりにも多すぎるということだと思うのですが…。
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      • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 18時32分 (#1521914)

        それじゃ逆で、Appleが形式を無視して内部管理形式でデータを出したってだけの話だったはず。
        後で気が付いてApple側が修正したんじゃなかったっけ。

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  • by FRAGILE (8034) on 2009年02月27日 19時07分 (#1521933)

    これまでのストーリーにも出ていましたが、こと今回の件に関しては、JASRAC側にも同情すべき点があると考えます。

    >放送事業者が利用した音楽著作物の明細をすべてJASRACに報告することは、JASRAC単体では実行不可能

    JASRAC側のコメントにあるとおり、「何という曲を何回使いましたか?」という著作権料分担の原則を求めたところで、「そんなもの数えていられるか」という放送事業者側の要望というか、わがままで包括契約が出来上がったのではなかったのでしょうか?

    だとすれば、放送事業者側に「ちゃんと数えろよ」と指導するのが本筋で、JASRACに排除措置命令を出したところで「テレビとラジオをずっと聞いて数えなさい」というようなものになるのも妙な話かと。
    もっとも、新興の著作権管理会社からすれば、そうした放送事業者のわがままにつきあってきたJASRACの態度が、自分たちの新規参入を阻んでいるという主張はもっともだとは思いますが。
    ニコ動やYouTubeの包括契約も似たようなものでしょうが、YouTubeは動画から「ちゃんと数える」仕組みは作ろうとしていたのではなかったでしょうか。その辺の詳細が分からないので、一緒くたにしていいものかどうか。

    • by suexec (16684) on 2009年02月28日 1時27分 (#1522112) 日記

      それじゃ文化祭のバンド演奏でJASRAC様が突然いらして
      「著作権料払え」とかも「そんなの知らないよ」って言えば良かったのですかね?
      老舗の音楽系カフェも「そんなの数えている時間なんて無い」って言えば良かったのですか?
      報道と言う権力を持った立場には弱く、少し脅せば集金出来そうな弱い立場には強いのはあり?
      世の中に数多く存在する音楽配信サイトにはJASRACから監査が入ってもクリアになるくらい
      楽曲の配信数を厳格に管理してますよ?
      出来ないっていうのは”面倒”ってだけにしか思えません。

      賛同したモデレーター含めて問いたい

      親コメント
    • by firewheel (31280) on 2009年02月27日 19時21分 (#1521943)

      >JASRAC側のコメントにあるとおり、「何という曲を何回使いましたか?」という著作権料分担の原則を
      >求めたところで、「そんなもの数えていられるか」という放送事業者側の要望というか、わがままで
      >包括契約が出来上がったのではなかったのでしょうか?

      んな馬鹿な。

      だからと言って、JASRACは独禁法違反になることを知っていて包括契約を
      受け入れたんだから言い逃れは出来ないよ。たとえそういう我が侭を言われたとしても、
      それを受け入れた以上はJASRACの責任でしょ。そしてテレビ局は共犯者。

      「コンビニでガムや缶コーヒーが何個売れたかなんて数えるのは面倒だ。何千個
      売れようと何万個売れようと一律の定額料金にしてよ。」なんてコンビニが卸売りに
      要求するのも無茶苦茶だし、それを卸売りが受け入れたのも無茶苦茶。卸売りが
      独占されていなければ、メーカーはそんな卸売りとは二度と取り引きしなくなる
      でしょうよ。

      >だとすれば、放送事業者側に「ちゃんと数えろよ」と指導するのが本筋で、
      それは公取や独禁法の仕事じゃないでしょ。

      というか、JASRACが違法な包括契約を止めさえすれば、嫌だろうがなんだろうが
      数える事になるんです。コンビニやスーパーと同じようにね。

      親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 21時14分 (#1521998)
        当時としては、音楽著作権を管理する団体はJASRAC以外認められていなかったんですよ。
        だから、

        >JASRACは独禁法違反になることを知っていて

        いいえ、知るどころか、違反になるはずが無かったのです。

        包括契約は、どの曲を何回使ったかを正確に管理する必要性そのものを無くす事で料金計算の業務を削減するという、お互いにメリットがあったことだと思います(放送局からは「高い!」という言葉を聞いた事はありますが)。

        徴収した著作権使用料は、著作権者により多く回るべきだと個人的には思ってます。そのような中、著作権管理者の業務を削減するということは必要な事だと思ってます。
        JASRACの業務が増え、その分使用料が上がり、競争が増え…というまでならいいですが、使用した曲を調査・管理する費用がバカにならないから曲の使用量を減らす→著作者への支払いが減る…なんて事にはならないように願いたいです。
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    • by aoaoao (37830) on 2009年02月27日 19時37分 (#1521956)
      詳細は、現場当事者にはわからないとはいえ、著作権料を「包括契約」でやることが正当化されるものでもないかと思いますので、この場合、まずJASRACが先頭になって放送業界と音楽著作権管理団体が委員会を発足させる方法などもあった気がします?(現実に管理ができるできないは、その議論のあとになりますが・・・おっしゃるとおり、DRMは既にそこそこのものが完成しているようですが、そのシステムに対しJASRAC側が対応できなかった印象があります。)とにかく業界を指導していく立場の機関が、著作権の公平理念を忘れ、私利私欲に走り、このまま包括契約の流れのままに終わってしまうのだけは、避けるべきだと感じています。 現在のJASRACの責任者は、このままだと辞職するしかない様な気もしますが・・・・
      親コメント
    • しかし公正取引委員会は放送事業者に向かって
      「ちゃんと数えろよ」
      という権限(?)は無いのではないでしょうか.

      自分の手(or 法律)の届く範囲で現状を正そうとした結果,
      JASRACに「包括契約やめてね」っつって,
      JASRACが「ちゃんと数えてね(公正取引委員会的な意味で)」
      って言い出すよう仕向ける方向に...。

      # 書いてて無理があるような気がしてきた
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  • 包括契約の妥当性とか、ポジションとか、信条で意見が割れるのはしょうがないけどさ。

    少なからず公益性を持つとされる団体が、これほどまで国民に嫌われてしまったらこの団体に未来はないよね。
  • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 18時09分 (#1521899)

    独占的立場を利用して
    結んだ契約だから問題なんじゃないか。

    一消費者としては、
    著作権料が、権利者にどう届いているかが
    クリアになれば納得ですが。

    • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 19時46分 (#1521960)
      >一消費者としては、

      あなたがどういう活動をしている人か知らないけど、たぶん消費者じゃない。
      ここでいう消費者ってのは、著作物を「使う」人で、ただ音楽を聴くだけ人は対象外ね。

      包括契約を毛嫌いする意見が見られるけど、たとえばこういう場合、どう思いますか?

      ライブハウスなどでは、その施設が包括契約をしているから、演奏者は自由に演奏できます。これはとあるライブバーのオーナーマスターから直接聞いた話。
      つまりお客さんからリクエストを募ることもできれば、アンコールで予定外の曲を演ずることも自由。自分の曲だけじゃなく他人の曲をカヴァーすることだって自由。
      包括契約ができなくなったら、演奏者が自分で事前にセットリストを届け出なければいけないし、そこにない曲は演奏できなくなってしまいます。

      どっちが自由?
      親コメント
      • by ruto (17678) on 2009年02月27日 21時01分 (#1521994) 日記
        後から申請できるようにすればいいだけじゃない?
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      • by nim (10479) on 2009年02月28日 8時36分 (#1522203)

        誰も包括契約を無くせとは言っていないと思いますが。
        あなたのは議論のすり替えだと思います。

        今回の指摘は、JASRAC が独占にまかせて包括契約を強要しているのではないか
        ということであって、個別契約と包括契約を選択できるようになっていれば
        十分だと思います。

        実際、Oracle の指名ユーザライセンスとプロセッサライセンスみたいに、
        二本立てになっている契約はさほど珍しくないですし。

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 20時15分 (#1521976)

        >どっちが自由?

        自由とか不自由とかそういう問題ではないでしょう。
        利便性を問わず、私的独占であるならばそれは解消されるべきものだというだけの話だと思いますが。

        親コメント
      • by Anonymous Coward on 2009年02月27日 21時01分 (#1521993)

        それは「自由」ではなく「便利」の比較ですな。
        Freeの意味の自由なら、そもそも「JASRAC管理曲限定」という意味ですでにFreeではありません。
        Libertyという意味での「社会的権利としての自由」なら、制度的な条件の上で何を選択するか、が主眼になるので、
        包括契約があるとないでは「自由」の形が変わるだけです。

        現状、包括契約は確かに「便利」ですが、その「便利」は非常に限定的で、包括契約が出来るモノだけの便利さです。
        (どこのライブハウスも包括契約できる体力はあるの? いける場所にそういうライブハウスがない演奏者たちは?)
        その便利さの影で、さまざまな「利用者の利益」が、JASRACの巨大さに比例して数多く蔑ろにされていることを
        忘れてはなりません。(良くある例は「競争があれば使用料がもっと安くなるかもしれないのに」)
        果たして、ただ一部の存在が「便利だ」というだけで、その他力弱きものが泣きを見るのは、「商業的に」正しいのか。
        もし著作権使用料徴収業界に競争があったら、かつてウェブのmidi文化がJASRACの「包括契約」に駆逐された時、
        救いの手を差し伸べたのではないか…『そのような可能性すら存在しない』事は問題じゃないのか。

        まあ、それなりにうまくいって「最終的にはわりと似たり寄ったりかも知れないが、そこまで料金・サービスでガシガシ
        鎬を削って、結構お安く便利に使える」な携帯電話業界くらいにのレベルにはなって欲しいものよ。

        親コメント
      • by STRing (14928) on 2009年02月27日 21時15分 (#1522000) 日記

        本題とは外れますが、「演奏した曲を後で届け出て適切な使用料を払う」はダメなんですか?
        これなら即興出来ますね。もちろんその曲分使用料は増えますが。

        ネットでの侵害では侵害していることを確認した上で後払いを求めた例もありますし(第三世界絡みの報道)。

        親コメント
  • by fx (21145) on 2009年02月27日 18時53分 (#1521927) ホームページ 日記
    この場合、責められるJASRAC側だけなのかな。
  • なんだか、包括契約の是非についての話がいくつか上がってますが、たぶん、そこは今回の争点にはならないと思います。
    公正取引委員会も、JASRACも、JASRAC以外の管理団体も、放送局も、包括契約を無くしたいとは思って無いはずです。
    ですので、包括契約を無くすという方向には、どうやっても行かないと思います。

    JASRAC以外の管理団体も包括契約して欲しいのに、JASRACが邪魔で契約してもらえない事が問題なのです。
    そして、放送局がJASRAC以外と契約しないのは、JASRACの思惑ではなく、放送局側の金銭的な問題です。

    実際問題として、解決にはJASRAC側の値下げが必須となりますが、どれだけ値下げすれば適正なのかの指針がまったくありません。

    そこを理解すると、何を揉めてるのか、理解しやすいかと思います。

    • JASRACが値下げしたところで、放送局などが他の管理団体と契約を結ぶとは思えません。
      かといって、JASRACと契約を結ぶには、他団体とも契約しなければならないとするのも問題があるでしょう。

      値段が高いか安いかではなく、問題は「事実上の独占状態+包括契約」といった状況にあります。
      解決法はJASRACをすごく細かく分割するか、包括契約をやめるor曲数が増えるとやりづらくなる制限を課すかしかない気がするのですが。。。

      --
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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

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