YouTubeに上げられるコンテンツの事前審査コストは年間約370億ドル? 28
ストーリー by hylom
一歩間違えるとYouTubeつぶせという話になりかねない 部門より
一歩間違えるとYouTubeつぶせという話になりかねない 部門より
taraiok 曰く、
毎分72時間分の動画がアップロードされ続けているというYouTubeだが、その中にはアップロード主が著作権を所有しないものも数多く含まれており、Googleは潜在的に著作権侵害をし続けているとも言える。Craig's Thawtsブログでは、その著作権侵害がどれくらいの被害総額になるか、またメディア産業がYouTubeに上げられた動画の著作権侵害を事前審査するのにどれくらいの費用が必要なのかを計算している(Techdirt、Craig's Thawtsブログ、本家/.)。
この試算では、事前審査を行う人として裁判官を想定。シリコンバレーの裁判官の平均給与は177,454ドルとし、アップロード数や裁判官の活動可能な時間などから必要な裁判官は199,584人としている。この数の裁判官が、72時間/分の動画をチェックする前提で試算した結果、年間36,829,468,840ドル(約370億ドル)が経費として必要だったとしている。2011年のGoogleの収益は379.05億ドルであったので、それと同等の費用が掛かるということになる。
もちろん、人件費の高い裁判官を想定したこの計算は不合理である。しかし、事前審査のために適切にトレーニングされた専門家を用意しても同じ人数は必要であり、結果として導き出されるのは「インターネット上のコンテンツを厳密に事前審査するという試みは失敗する運命にある」ことだという。著作権は侵害者たちの物量攻撃に勝てないということだ。
不毛 (スコア:1)
「人件費の高い裁判官を想定したこの計算は」以外も上から下まで不合理かつ不条理なんだけど、何がしたいのこの議論。
Re:不毛 (スコア:4, 参考になる)
元の英語ブログをざっと見る限り、「厳密な事前審査を求めることがいかに馬鹿馬鹿しいか」を述べたい記事に見えます。「厳密な事前審査がしたけりゃ厳密な法律判断ができる人(裁判官)を大金かけて雇わなきゃいけないけど、無理だろ?」と。
フェアユースにデジタルミレニアム著作権法の首輪を付けてある現状でまぁいいじゃん、と思っているようです。たぶん。
ブログは
「著作権法を今の技術に合わせてすぐにもアップグレードしなきゃいけないのは明らかだけど、古くさいエンターテイメント企業や沈滞した議会がその舵を握ってるんじゃ、見通しは暗いね」みたいなまとめになってます。
# 「著作権は侵害者たちの物量攻撃に勝てないということだ。」という恫喝めいたまとめはどこから…
Re:不毛 (スコア:1)
元ブログを読む元気がなかったので多謝。
という恫喝めいたまとめはどこから…
むしろ上から目線・徹底的な非当事者第三者目線でアップロードする側と審査する側両者を観察するに徹した視点と思ってました。
// 主観の相違とバッサリ言われたらそれまでのことではありますが。
Re: (スコア:0)
日本では、違法ダウンロードか、どうかを特に特殊な能力があるわけでない個人が判断できるのだから、安く試算できるよね
Re: (スコア:0)
何がしたいかといえば、YouTubeの著作権侵害がどれほど酷いかというのを定量的な数字であらわす事に意味があるんだと思う。
計算式が正しいかどうかではない。ただ著作権侵害を叫ぶよりは、具体的な数字を出した方がインパクトもあるし、議論もしやすいはす。
Re:不毛 (スコア:1)
それがですね、タレコミの「著作権侵害がどれくらいの被害総額になるか」っていう計算、Craig's Thawtsブログには無い気がするんです…。Techdirtには数式自体ありません。
元ブログの展開は
「72時間(映像)/分(実時間)のアップロードがあるということは、実時間の72×60=4320倍の映像を検証し続ける必要がある」
「映像を実時間見るだけで侵害判定できる時給8ドルの判定者が、週120時間カフェイン漬けで働き、システム管理者は無給で、人もマシンもダウンタイム無しとしよう。この時のコストは50,312.47ドル/時間」
# 年間コストなら約3.2億ドル/年…だと思う
「判定者がシリコンバレーの裁判官で、年俸は177,454ドルだとする。労働時間は週40時間で2週間の長期休暇あり。この時のコストは約33.4億ドル/年」
「これに中級ネットワーク管理者の年俸76,944ドル×10人、5万ドル/年の電気代を加味すると、約33.5億ドル/年」
「実時間で一見しただけでは判定は難しいだろうから、見返したり考えたりする時間を考慮して、判定には映像時間の11倍かかるとする。この時のコストは約368億ドル/年」
って感じで、一貫して審査のコストしか計算してないと思います。
# 改めて読むと、最後の条件はなんというか盛りすぎな気がする…。「どうみてもネコ撮ったホームビデオです。審査完了。」って一見で終わるものも多いんじゃなかろうか…。
Re:不毛 (スコア:1)
わざわざ裁判や専門の人達がいて一番厳格な判断下してくれるのだから、
事前審査は幾分ゆるいものでもちゃんと機能するよねえ。
Re: (スコア:0)
>どうみてもネコ撮ったホームビデオです。
「実録!ホームビデオで撮られた無防備ニャンコの盗撮動画120分!」とかの市販DVDの無断投稿かもしれんぞ…
Re: (スコア:0)
すばらしい洞察だね。「ダウンロード一件につきダウンロードされたものの定価分が被害額だなんておかしい、何故なら定価だったらダウンロードしないから」っていう屁理屈ぬかす連中には「じゃ、一件処理するのにつき法律家の費用がこれだけかかります。これが被害額です」って言えばいい訳だ。
場合によっては素直に定価×ダウンロード回数払っておいた方が安く済む場合さえあるだろうね。
ちょうど今日、変なメールが来た (スコア:1)
え?と思って管理画面見たけど、そんなに視聴数が多いとは思えないんだけどなぁ。
Re: (スコア:0)
フィッシングサイトへの誘導とか、されてませんか?
一方ニコニコ動画は (スコア:1)
一方ニコニコ動画は自前で人を雇うのではなく、第三者からの通報を受け付ける部署を設けるのもコストが掛かり過ぎるとして却下していた。
ドワンゴ会長『第三者通報はイタズラするユーザーがいて手間ばっかりかかるからやらない』 [togetter.com]
# SlashDot Light [takeash.net] やってます。
裁判官なら判断できるの? (スコア:1)
原告と被告がいてそれぞれの弁護士が言い分の資料を提出して、それを判断するのが裁判官でしょ
しかし、多くの著作権違反では著作権者はその違反に気づいていない
つまり原告不在
この状態で第三者が著作権違反を審査するのはほぼ不可能だと思うけどなあ
数年前にアップルが「アプリの著作権的合法性を事前にチェックするのは不可能」
とか言ってた時は無責任だなあと思ったけど、今ではその意味がよくわかる
なんでこういう詭弁がまかり通るのか (スコア:0)
>>もちろん、人件費の高い裁判官を想定したこの計算は不合理である。
しかし、事前審査のために適切にトレーニングされた専門家を用意しても同じ人数は必要であり、
結果として導き出されるのは「インターネット上のコンテンツを厳密に事前審査するという試みは失敗する運命にある」ことだという。
論理的正当性がないね。
性欲を処理の手間がかかるために失われる金額は約400兆円 (スコア:0)
おまえらそんなことより聞いてくれよこの試算によると、性欲処理のために失われる金額は約400兆円で、国家が性欲処理のために補助をすればそれだけ節約できるらしいぜ! [hatelabo.jp]すごいよな!
…
………と言うネタ並に意味の無い試算だと思う。正直。
つまり (スコア:0)
アップロードを有料にすることにより20万人分の雇用を創出できると。
Re: (スコア:0)
まあ、
ダウンロードの方はともかく、
無料&匿名に近い形でアップロードし放題というのは、終演を迎えるのかもしれませんね。
Re: (スコア:0)
アップロードしたい人々が、20万人分の雇用を維持できるだけの金を出したいと思うかどうかですね。
つーか (スコア:0)
かなり前の話になるけど、
著作権侵害してるコンテンツを自動で見分ける仕組みが完成した、
とか宣伝してませんでしたっけ?
あと、本気で著作権侵害コンテンツを撲滅したいなら、
ユーザー登録の厳密化 + 違法アップロードに罰金 + 通報者に賞金
とかやればとっても安く上がりそうな。
「ニートじゃないもん」と言いたいがためにアフィブログやまとめサイトやってる連中も
通報者に回ってくれて一石二鳥かと。
Re:つーか (スコア:1)
そういうシステムは動いていることになっていますね。
Re:つーか (スコア:1)
http://www.youtube.com/t/copyright_my_video [youtube.com]
現状、法的にフェアユースビジネスが成立するかのポイントはどのあたり? (スコア:0)
YouTubeにアップしておけば、必要に応じて削除プロセスが淡々と進むだけで、
YouTubeも投稿した本人も権利侵害で訴えられて酷いことにならないという、
現状、こういうフェアユースビジネスを成立させるポイントはどのあたりなのだろう?
裁判で酷い目に遭わないためには、違法コンテンツがメインではないという前提が守られており、
サイトの削除スキームが機能していると判断してもらえるかのあたりなのかな?
#法が未整備なので実務的に、サーバーを海外におくかどうかも重要なポイントだろうけど。
ほかに日本国内で(違法ファイルがメインではない)コンテンツサーバーを運営するのに必要なノウハウ・コツがあれば、
参考までに教えてください。
Re: (スコア:0)
まあその程度であれば、著作権者に大目に見てもらえる可能性が大だということでしょう。
厳密には、あとで削除したとしても、アップロードした瞬間から削除される瞬間までのあいだ、
違法状態にあったわけで、そのぶんの損害賠償を求められても文句を言えない。
でも、今は、著作権者にお目こぼしを頂いている状態。それに頼るしかないんじゃないかな。
著作権者の側としても、そこまで厳密に権利を主張したら大衆からそっぽを向かれるかも、という
リスクもあるし。
それでだめだとなれば、アップロードされたものについては全て事前審査を行い、通ったものしか
公開しないようにするしかなく、YouTubeとしては現実的な運営が難しくなります。
コストがかかりすぎるからやりたくありませんって言ってるだけだよね (スコア:0)
ワンフェスとかは当日版権システムが機能してて、全く不可能だとは思えないんだけど。そりゃ野放しの事後承諾システムよりは投稿が減るだろうけどさ。
開き直る盗人たち (スコア:0)
だから何?という当たり前の反応がないのが何とも言えないが。
悪用されうるシステムを運用し、しかも悪用によって潤っている自覚がある人たちが
罰せられないのは十分問題だよ。
若い子がYoutubeを見るのは「テレビに出てたあれや大好きなアーティストの動画が観れるから」なのはほとんど自明。
話題のMAD動画だって、なにかしらの著作権侵害をせずに成立するものは稀有。
つまりそういうものの一切をYoutubeから削除してしまえばもう商売あがったりだからやらないわけでしょ。
手間がかかるからって、それ全然理由にならない。
要するに新たなメディアだなんだと持ち上げられて来たネット上の動画サイトは(ニコ動にしても)
これまでネット以外の場所から出て来た著作物を食い物にすることで成立しています、と宣言してるようなもんだ。
Re: (スコア:0)
一次著作系の配信のDL数や視聴時間と二次著作系の配信のLD数や視聴時間を比較したデーターってないのかなと思ってしまったが。実際イメージとしてはあきらかに二次著作系(ただの著作権違反コンテンツ)で楽しんでいるのが基本だとは思いますが。TVに置き換わるメディアとしての一次配信所としてどれだけのコンテンツを流して儲けているのやらと。
権利は行使してこそ権利 (スコア:0)
農薬は使ってこそ農薬
農家には「害虫だと考えられる虫が発生したときに使ってもぃぃょ」と使ってもいい農薬が規定されている。
害虫を駆除するコストを負担せず収穫だけする農家はラクをしたいだけである。
武器は使ってこそ武器。
著作権者には「私人どうしのイザコザのときに使ってもぃぃょ」と著作権法という武器を与えられている。
自衛のコストを負担せず権益だけ取得する著作権者はラクをしたいだけである。
つまり、こういうものを使え、と? (スコア:0)
JASRACら権利者、違法配信楽曲を特定する新技術の導入をISPに促す
http://av.watch.impress.co.jp/docs/news/20120604_537702.html [impress.co.jp]