iBooks Authorの使用許諾契約書、法律違反の懸念を招く 72
ストーリー by hylom
お前のものは俺のもの 部門より
お前のものは俺のもの 部門より
danceman 曰く、
Appleの電子書籍作成ツールiBooks Authorの使用許諾契約書(EULA)に対する批判の声が上がっている(本家/.、Are Technic a記事)。
iBooks AuthorのEULAが規定するところによれば、iBooks Authorで作られた書籍の販売はiBooks Storeでのみ行えるとなっている。つまり、Appleが独占的に販売を行うということになる。また、iBooks Authorで作られた電子書籍をiBooksストア上で販売できるかどうかの判断もすべてAppleが行うものとしている。そのためAppleに販売を断られた場合、著者は作品を他所へ持っていくこともできない。せっかく完成させた作品が世に出ることなく埋もれてしまう可能性があるという。
しかし、米著作権法の下では、独占契約を行うには「著作権の譲渡を行わなければならない」とされているそうだ。さらに、著作権の譲渡には著作権者のサイン入り譲渡証書や覚え書きが必要となる。そのため、Appleの「独占契約を強制する」EULAは法的には無効なのでは、という主張もある。
また、Litigation&Trial記事によれば、このEULAには抜け道があったようだ。もしiBooks Authorで作品を作った著者がEULAを無視して、書面の契約書を交わすことなく作品を他所で勝手に商的流通させたとしても、Apple社は損失を受けないため賠償請求や著作権使用料の請求を行うことはできないとのこと。
EULAの効力はどこまで? (スコア:2)
今回の件はパブリッシュの段階に至ってから条件が表示されるのが問題の一部なんでしょうか、
アプリ使用前に確認できるEULAとしてはどこまでが認められるんでしょうね?
初回起動やインストール前に
「弊社Storeで販売するかフリーで配布する目的のファイルを作成する場合のみ、本アプリケーションをご利用いただけます」と
出た場合、これは有効?
>Apple社は損失を受けないため賠償請求や著作権使用料の請求を行うことはできないとのこと。 (スコア:1)
そもそも、法律に違反している条文自体が無効っていう話では?
アメリカでは、法律より契約の方が優先するの?
Re:>Apple社は損失を受けないため賠償請求や著作権使用料の請求を行うことはできないとのこと。 (スコア:1)
強行規定でなければ日本でも契約が法律に優先しますよ。
条文を見ても強行規定かどうかは明記されていなくて、法律家の気分によって決まるようですが(とはいえさすがに判例として確定したものは変更が困難なので法解釈は法律家にしかできないカオスなものになる)。
Re: (スコア:0)
強行法規かどうかは関係ありません。
たとえば人権は売買できませんが、
ここでたとえばネットオークションで
「私の人権売ります」と掲示され、誰かが落札したとします。
これは強行法規ではありません。
しかしこの契約は無効ですね。
Re: (スコア:0)
> たとえば人権は売買できませんが
ここが強行法規だから人権を売買する契約は無効になるんじゃないの? なんで「強行法規かどうかは関係ない」という結論になるのかまったく意味不明。
# でも正しいんだったら「法律家にしか解釈できない」という点についてはより一層確信を深めたけど。
Re: (スコア:0)
強行法規の意味を勉強した方がいいですよ。
Re: (スコア:0)
何も具体的なこと言わない知ったか厨乙
ちょっと検索しただけで
> 強行法規(きょうこうほうき)とは、法令の規定のうちで、それに反する当事者間の合意の如何を問わずに適用される規定をいう。強行規定ともいう。 契約などによって変更することが認められている規定をいう「任意法規(任意規定ともいう)」と対になる用語である。
とかこれに類することがゾロゾロ出てくるんだけど。もしそれらの説明にどれ1つ正しいものがないなら、もう「法律家にしか解釈できない」というのは完璧に正しいとしか言いようがない。
Re: (スコア:0)
>何も具体的なこと言わない知ったか厨乙
ちょっと検索しただけで
>> 強行法規(きょうこうほうき)とは、法令の規定のうちで、それに反する当事者間の合意の如何を問わずに
>>適用される規定をいう。強行規定ともいう。 契約などによって変更することが認められている規定をいう
>>「任意法規(任意規定ともいう)」と対になる用語である。
>とかこれに類することがゾロゾロ出てくるんだけど。もしそれらの説明にどれ1つ正しいものがないなら、
>もう「法律家にしか解釈できない」というのは完璧に正しいとしか言いようがない。
強行法規とはまったく別の問題です。
何で意味不明? 俺が勘違いしてるのか? (スコア:0)
契約 オークションで自分を売る=アップルとの契約でOKを押す
法律 人権売買=米著作権法の下では、独占契約を行うには「著作権の譲渡を行わなければならない」とされているそうだ。
どちらも本人の同意の下に成り立った契約だけど、それ以前の問題として法律に反してるから無効だよ
って話ですよね??
俺は法律家じゃないけど、法律だから小難しいとかそういう話じゃない気が・・・
それとももっと深い話をしてるんですかね?
Re:何で意味不明? 俺が勘違いしてるのか? (スコア:1)
その程度の話ですよ。
わざわざ小難しくしい話にすりかえ、
結果として現時点でAppleに違法性はないのだと主張しようとしている人が
一人がんばってるだけですね。
実際にはすでに違法です。
Re: (スコア:0)
そもそも法律違反なことは、強行法規と言わない。
単にそれだけ。
もちろん、本当に強行法規ならば、契約を無効にできる。
RMSさん、出番です (スコア:0)
T/O
フリーソフト陣営からすると、自由にroot化出来ない時点で
スマホやタブレット自体アウトなんだろうけど。
Re:RMSさん、出番です (スコア:1)
GNUプロダクトにContributeを取り込んでもらうときわざわざサインを送る必要があるのはこのためか。
(GPLに基づく再利用だけだとそのうち身動きがとれなくなるというのをFSF自身はちゃんと理解している)
> フリーソフト陣営からすると、自由にroot化出来ない時点で
> スマホやタブレット自体アウトなんだろうけど。
まさにそういう趣旨のことをRMSは言ってて、携帯電話も所持していない。
Re: (スコア:0)
> 携帯電話も所持していない。
徹底してるなあ。
高機能家電とかも使わんのかな。
Re:RMSさん、出番です (スコア:1)
FSFが早速批判。
FSFがAppleの「iBooks Author」に対し「ユーザーの自由を制限する」と批判 [osdn.jp]
埋もれはしないでしょ (スコア:0)
>せっかく完成させた作品が世に出ることなく埋もれてしまう可能性があるという。
ちょっと面倒だけどCopy&Pasteして他のエディタなりなんなりに貼り付けそっちで完成させればいいのだから。iWorkのPages [apple.com]ならePubで出力できるし。
あとはもったいないけど無償で公開するとか。これは規約に違反しない(はず)。
#ePub3って死に規格になりそうな気がする。電子書籍の二大巨頭であるAmazon(Kindle)とApple(iBooks)が採用しない規格なんて存在価値が無いもの。
#縦書きだって実装するブラウザがKindleとiBooksの両方に採用されなければ存在しないも同然だし。
Re: (スコア:0)
iBooks Authorの仕様を知らないのですけどこう言うのって普通先にテキストファイルかなんかを作ってそれを読み込む形で作る物ではないのですか?
あと
>あとはもったいないけど無償で公開するとか。これは規約に違反しない(はず)。
規約違反とかの前にiOS機器はAppleの審査を通った物でないととそもそもアプリや書籍を導入することが出来ないのですけど。(脱獄すれば別でしょうけどそれはまた別問題でしょう)
Re:埋もれはしないでしょ (スコア:1)
Authorで作ったファイルをHTTPサーバーに配置してサファリから見ればiBookに登録されます。
つまりAppleの審査を通っていないファイルをiOS機器に導入することは可能です。
Re: (スコア:0)
>iBooks Authorの仕様を知らないのですけどこう言うのって普通先にテキストファイルかなんかを作ってそれを読み込む形で作る物ではないのですか?
HTMLエディタよろしく直接作成していきます。
作成過程の動画 [youtube.com]
Re: (スコア:0)
ファイルメニューの「書き出す」から「iBooks形式」で書き出すと、iPadのiBooksに登録できる形式でファイルを作ることができます。それを適当なところにアップして、iPadのSafariでアクセスしてもらうとiBooksに登録できるというわけです。
これぐらい確認してから書こうな
アプリは? (スコア:0)
法律としては、書籍もアプリも同じだと思うけど、アプリはいいの?
これまで、何人もの開発者が血と汗と涙をかけて作ったアプリをAppleに
却下されて、配布することができずに抹殺されたアプリがいくつあるやら。
Re: (スコア:0)
>法律としては、書籍もアプリも同じだと思うけど
同じなの?
アプリを保護するのは「著作権」なの?
Re: (スコア:0)
逆に聞くと、なぜ違うと思うの?
ソフトウェア(アプリ)にも著作権はあるのだけど知らない?
知らないならしょうがないな。
Re: (スコア:0)
日本では、違うよね?書籍は小売り価格を強制できるけど、アプリはダメでしょ。これは日本の例だけど、著作物はぜ〜んぶ何もかも一緒と思わないほうがよいのでは。
Re:アプリは? (スコア:1)
再販制度と著作権保護法をごっちゃにしている人発見。
Re:アプリは? (スコア:1)
「著作権保護法」もなんかごっちゃにしてません?
Re: (スコア:0)
「法律としては、書籍もアプリも同じ」じゃなくて、対象によって規制される法律が変わると言いたいだけでは?
Re: (スコア:0)
iOS向けアプリって「AppStore以外で販売してはいけない」契約になってるんですか?
Re:アプリは? (スコア:2)
ただし例外はあり、Appleが特別な処置をしたアプリや、開発者ツール経由でインストールする端末の固有IDを指定して署名したアプリはインストール出来ます。
※前者はiWorksのβなど実例あり
# rm -rf ./.
Re:アプリは? (スコア:1)
iOSデベロッパエンタープライズプログラム
http://developer.apple.com/jp/support/ios/enterprise.html [apple.com]
Re: (スコア:0)
脱獄してなかったり、ビジネス向けの特定向けでもない限り、普通のiOSアプリを流通させる手がないじゃないですか。
Re: (スコア:0)
「手がない」と「販売してはいけない契約」は別の話ですよ
Re: (スコア:0)
>これまで、何人もの開発者が血と汗と涙をかけて作ったアプリをAppleに
>却下されて、配布することができずに抹殺されたアプリがいくつあるやら。
いくつだろうね。
そもそも開発者が血を流しながら開発したアプリ、ってのが存在するのかどうかが分からん。
Re: (スコア:0)
iPhoneなんて相手にせずに、よりパイの大きいandroid機で売ればいいんじゃいの?
Re:アプリは? (スコア:1)
パイが大きいのはiPhoneで、Andoridは市場が大幅に小さいことが分かっている。
アプリ売り上げ「iOSはAndroidの6倍」、その理由
http://goo.gl/iXs0c [goo.gl]
Re: (スコア:0)
>これまで、何人もの開発者が血と汗と涙をかけて作ったアプリをAppleに
>却下されて、配布することができずに抹殺されたアプリがいくつあるやら。
そんなもんあるの?
却下されるなんて思えないアプリを人数かけて精一杯の努力をして作って、結果思いがけず却下されたのなら、すぐに裁判を起こされそうなもんだけど。
あんまりそんな話は聞かないなあ。
キャリアから待ったがかかることくらい、すぐに想像できるディザリング機能を個人が思いつきで作って、却下されて個人ブログでブーたれてるのは見た事あるけど、その程度じゃないの?
あとエロとかね。
Re:アプリは? (スコア:1)
そんなことしなくても開発者規約に定められているということを示しただけで十分。
1を聞いて0を知れ!
なんで難しく考える?解決法は (スコア:0)
iBook AuthorもApple製品も使わない。
ぐだぐだ文句言わないで、使いたい人だけ使えばいい。
Re: (スコア:0)
作ったあとに契約がでてくるから、
この作ったものは、どうすればいいの?って話では
Re:なんで難しく考える?解決法は (スコア:2)
今回のアプリは(入れられないんで一部想像だけど)作るどころかアプリをダウンロードする前に使用許諾契約のリンクがある [apple.com](要Mac App Store)ので、作るツールを選ぶ前によく読め、ということでしょう。無償なのには訳がある、ということで。
Re:なんで難しく考える?解決法は (スコア:2)
ちなみに上記リンクで表示されたページ自体にある許諾契約のリンクはなぜか無効です。まあ入手方法がMac App Storeしかないのでたいした問題ではないですけど。
Re: (スコア:0)
作ったあとに契約がでてくるから、
この作ったものは、どうすればいいの?って話では
iBookAuthorって何年前に発表された?
ものすごい弁護士やらいっぱい雇っていそうなのに (スコア:0)
こんな指摘を受ける様なドジを踏むのかなあ。
Re:ものすごい弁護士やらいっぱい雇っていそうなのに (スコア:1)
指摘を受けなければそのままごり押しするつもりだった、と。
シェア奪ってデファクトスタンダードになっちまえば、法律なんざ屁でもねえや、という認識だったのでは。
Re: (スコア:0)
契約に法的に無効な文言が含まれていても別に罰則はないから、認められるかどうかにかかわらずとりあえず書くだけ書きまくってやれというのはむしろごく普通では? 法律に明るくない個人(大半の一般人)は契約書に書かれている以上は逆らえないと素朴に信じこんで泣き寝入りするだろうし。
林檎は損をしないの? (スコア:0)
> Apple社は損失を受けないため賠償請求や著作権使用料の請求を行うことはできないとのこと
とありますが、他の場所に公開されることにより、Apple社からの購入量が減ったら、その分だけ損失が発生すると思うんですが、違うのかな?
Re:林檎は損をしないの? (スコア:2)
まあ実際Apple/iTunes以外がDRMの掛けられないiBooksを有料で販売しようっていう業者/著者がどのくらい出てくるかですね。
そこまでしてリスク負うくらいだったら(どうせDRMフリーなら)Pagesなり今度の一太郎でEPUB形式で書き出して販売する方が楽だし。
Re: (スコア:0)
私もそう思ったんですが、「得しない」≠「損する」ってことなのかな。
ちゃんとEULAを読んだ人いるの? (スコア:0)
タレコミにあるLitigation&Trial記事 [litigationandtrial.com]が更新されていて、
問題の条項はiBooks Authorで作成された作品の独占的ライセンスを主張しているのに、EULAの別の部分では独占的ライセンスを放棄している。
個人(記事書いた人)的には、この曖昧さのために裁判所は独占的ライセンスを認めないんじゃないか?
みたいなことが書かれています。
EULA自体が自己矛盾しているっぽい。
わざわざiBooks Authorを使う意味がわからない (スコア:0)
もともとiBooks Storeへ出す為の専用ツールを使って別のところで売ろうという意味がわからない。
そこまでしてiBooks Authorを使う意味はないと思う。
ただiBooks Authorはある意味破壊的製品だとは思う。
専用Storeを用意することで、無償で提供するという方法が今後流行ってくると
単独で使えるツール類への影響は大きいでしょう(Adobeなど、値下げ圧力は強まるでしょう)
でも制限のないツールは逆に魅力的になる可能性もあるでしょう。といっても今までのような値段で売れるかどうかはわからないが